バカリズムの着こなしにみる絶妙なバランス感覚の凄さ!
バカリズムのトレードマーク?
お笑い芸人のバカリズムさんのトレードマークというと、何か思い当たることがあるでしょうか?
引用元:http://pbs.twimg.com/media/CE-Z4RbVAAE0k_0.jpg
特徴的な髪型で可愛らしい印象のバカリズムさんですが、実は衣装でスーツ姿の時に多くみられる特徴があります。
それはシャツの襟です。
ラウンドカラーという丸みを帯びた優しい印象になる襟を選んでいることが多いです、しかも身頃と襟の素材が別のクレリックシャツ。芸人さんが特徴的な衣装でキャラを印象付けるパターンというのは、ダンディ坂野さんやCOWCOWの多田さん、オードリーの春日さんのように、パッと見てすぐにわかるぐらい印象に残るものが多いのですが、バカリズムさんはスーツの中のシャツの襟で、さりげなく個性を主張しています。
若手芸人の場合はインパクトのある衣装で印象に残すのもいいのですが、バカリズムさんの着こなしはさじ加減といいますか、絶妙なツボをつくネタと同じように、絶妙なバランス感覚を保っていると感じます。
スーツは普通のバカリズム
バカリズムさんのスーツには、これといった特徴があるわけでもないのですが、きちんとサイズを合わせたスーツです。
小柄な男性にありがちな大き目のスーツではありません、身長が低いことにコンプレックスがあると、どうしても大き目の洋服を選んでしまい、それが余計な皺となって、より小さく見えてしまう男性が多いのですが、バカリズムさんは清潔感のあるジャストフィットのスーツを着こなしています。
バカリズムさんは、かなりファッションにこだわりがあるのではないかと思い、少し調べてみたのですが、ファッションに関する発言の情報は見つけられませんでした、何気なくやっているとしたらレベルが高過ぎです。
いつも椅子に座る時はきちんとジャケットのボタンを外していますし、立ち上がるとすかさずボタンを留めます、それを当たり前のようにこなします。
ある音楽番組の司会では椅子に腰掛けながら進行していくのですが、ぐっと奥まで座ったときでも、ズボンの裾から脛が全く見えなかったことにも驚きました、靴下もロングホーズを選んでいます。
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この辺はスタイリストの仕事なのかも知れませんが、そのほかの売れっ子芸人だってスタイリストの仕事のはずなのに、多くの方が出来ていません、やはりバカリズムさんは一味違うように感じます。
とにかく全体的に着こなしがきちっとしています、だからといって真面目一辺倒な着こなしでもなく、だらしなくもなく、やり過ぎでもなく、非常にバランス感覚が優れています。
これがイケメン俳優だと、もっと流行やオシャレを意識した着こなしになりがちです、シャツをはだけたり、派手なチーフをこれ見よがしに挿したり、バカなスタイリストの暴走が目に見えることがあります。
おそらく童顔で可愛らしい印象のバカリズムさんは、カジュアルな格好をしてしまうと子供っぽくなってしまうので、相当研究されたのではないでしょうか。
超?常識人の芸人さん達
お笑い芸人さんというのは、普通や平均、常識をわかっているからこそ、そこから僅かに外れた非常識な行動が出来るといいます。
子供向けのお笑いというのはわかりやすさが求められ、着ぐるみや派手な格好や裸になるような笑いが多く、実際にそのような芸人さんも多いと思います。
一方のバカリズムさんは、平均と少しだけずれた一般人を切り取って演じます、ちょっとだけ行き過ぎたキャラクターを誇張して笑いに変えてくれます。
引用元:http://matomena.jp/link/20150531/3101954/
最近流行しているからと、洋服を肩にかけることに疑問を持たずにやってしまう人を笑いに変えます、きっとバカリズムさんがプライベートで洋服を肩にかけることはないと思います。
上着を肩にかけるのは、急な暑さに対応する為に上着を脱いで、手持ち無沙汰だから肩にかけたということです、そのような温度変化の激しい季節や環境で、さりげなく肩にかければカッコいいのかも知れませんが、屋内で朝から晩まで肩にかけっぱなしというの残念な印象にしかなりません。
バカリズムさんが、このような違和感を感じ取って笑いに変えられるのは、普通の感覚、一般常識を物凄く理解しているからなんだと思います、徹底的にそのさじ加減がわかっています。
なのでファッションも奇抜なことをするわけでもなく、自分のキャラの邪魔にならない普通を維持しつつも、優しい顔に合わせたラウンドカラー、という選択に落ち着いたのではないでしょうか。
シャツ姿だけの場合、ラウンドカラーは目立つ要素になるのですが、スーツに合わせればラペルにある程度隠れるので、主張が強いアイテムにはなりません、さりげなさが光ります。
本当に凄いなと思わせてくれます。
ファッションはお金をかければいいというものではなく、国会議員にもダサいスーツ姿の人は山ほどいますし、どうせスーツだからと適当に選んだであろうサラリーマンも多くみられます。
一方で周りと同じ条件であるはずのスーツを、とてもカッコよく着こなしているサラリーマンもたくさんいます。
洋服やスーツが似合う人というのは、きちんと自分自身と向き合ったかどうかだと思います、たかがスーツと考えている人には気が付かないでしょうが、たかがスーツ、されどスーツです。
奇抜な柄や光沢のある目立つ生地を選ぶ人がオシャレなのではありません、TPOを意識しながら、自分の体型の特徴を理解し、違和感なくバランスを取ることがオシャレです。
オシャレな人というのは、特別なアイテムを身につけているからではなく、このバランス感覚が優れているということです、徹底的に似合わない要素を排除し、その場に合わせているから似合っていると感じます、ふさわしいと感じます。
高級時計やスーツをこれ見よがしに「どうだー!」と主張している人がオシャレなのではありません、高級食材だらけの料理のように、主張が強いアイテムはお互いを邪魔してしまうこともあります。
バカリズムさんの着こなしは、ただの衣装としてのスーツを選んでいる他の芸人さんとは一味違った個性を見せてくれました。
たかがスーツと決めつけることなく、きちんと向き合った結果だと思います。
奇抜な衣装の芸人さんがダメということではありません、それはそれで個性であり、武器だと思います。
一方で「衣装なんてどうでもいい」「スーツなんてどうでもいい」といった感じで、適当にだらしなく着ている芸人さんが多いのが残念です。
「ネタの中身で勝負だ!」
と言うのは立派な意見に聞こえますが、外見で違和感を感じると中身がぶれてしまいます、どんなに美味しいラーメンをつくれても、店構えが汚ければ食べてもらえません。
漫才で光沢のある高級生地のスーツを着て、お上にかみついても説得力がありません。
お笑いという枠の中で、ネタを活かす為に真剣に衣装と向き合っている芸人さんは、本当に素晴らしいと感じます、「関係ない」と切り捨てるより、枠内でも戦っている姿に感動します。
ネットで気軽にクレームを言える時代になり、最近のテレビはどんどん規制が増えて、やりたいことが出来なくなってきているそうです。
それに文句を言っている芸人さんも多いのですが、一方でその規制の枠の中で見事に笑いを取っている芸人さんを見ると、本当にカッコいいなぁ~と思います。
引用元:http://htm1205ky.blog.fc2.com/blog-entry-945.html
NHKという狭い枠の中でも、それを活かして最高に笑わせてくれる芸人さんもいらっしゃいます。
ドロドロのあんかけ焼きそばをぶちまけて、そのあと「スタッフが美味しくいただきました」というテロップを見た時は感動しました、「どうやって食べるんだよ!」とツッコミを入れたくなりますが、なんだかほっこりさせてくれました。
時代の流れや規制の枠の中でも、プロの芸人さんは見事に笑いに変えてくれます。
バカリズムさんのネタやスーツの着こなしからも、そんな印象を受けました。
これはサラリーマンでも同様ではないでしょうか、「スーツなんて意味がない」「楽な格好の方が仕事がはかどる」と切り捨てるのは簡単ですが、しっかりとスーツと向き合っている方は、スーツが重りではなく武器になっていると気がついています。
サラリーマンやお笑い芸人さんに限らず、全ての人がファッションや身だしなみと真剣に向き合ってほしいと思います、それは外見の魅力を向上させることだけではなく、中身を向上させることになるはずです。
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