衣類を裏返したまま洗濯をする様々なメリット!

ファッションコラム

衣類を裏返して洗濯するメリット

しばしば家庭の奥さんが、衣類を脱ぐ時に裏返しにしたままの夫の事を嘆いているものですが、衣類は裏返しをしたまま洗濯をした方が良い事もあります。

特に肌に直接触れるシャツや肌着や下着のような衣類は、皮脂汚れが裏側に集中しているので、それが表側になる事で洗濯機の中で他の衣類と擦れて落ちやすくなるメリットがあります。

これぐらいであれば多くの人が知っていると思いますが、衣類を裏返して洗濯する事には他にも様々なメリットがあるものです。

乾燥時間の短縮

洋服の生地で最も乾燥が遅いのは生地が折り重なっている縫い目なので、それが表側に出ると乾くのも早くなります。

皮脂汚れが溜まっているのも縫い目なので、裏返したまま洗濯をする事で縫い目の汚れも落ちやすくなり、乾燥も早くなるのでイヤな匂いを抑えやすくなります。

洗濯物は乾燥に6時間以上かかると雑菌が繁殖しやすくなるので、一番乾燥しにくい縫い目を表側にする事で清潔な状態を保ちやすくなるメリットがあります。

生地の傷み

洋服の生地が傷む原因というのは、食べ物をこぼしたような分かりやすい汚れだけでなく、生地が擦れる事も大きな原因です。

ズボンのお尻や上着の肘や鞄のストラップが当たる肩の生地ほど、擦れて傷んでしまうものですが、この生地の擦れは洗濯機の中でも起きています。

衣類同士を擦れ合わす事で汚れを落とすわけですが、これも裏返してから洗濯する事で擦れによるダメージを軽減するメリットがあります。

毛羽立ちといったものも擦れが原因なので、裏返してから洗濯をする事で良い状態を保ちやすくなります。

泥汚れや食べこぼしによる汚れだと、洋服の表側に集中しているので汚れ落ちが悪くなってしまうかも知れませんが、一般的な衣類の汚れは皮脂汚れの方が問題なので、裏返したまま洗濯をした方が汚れが落ちやすいだけでなく、表側の生地を傷めないメリットがあります。

さらに細かな事をいえば、シャツのボタンなどの負担も減らせます。

ボタンを縫い付けている糸は、手でボタンを留める時や外す時よりも、洗濯機の中で他の衣類と挟まってぶん回される時の方が、ずっと大きな負担になってしまいます。

他の衣類の負担になる事もあるので、裏返してから洗濯をした方が衣類の傷みを減らす事につながります。

着心地の向上

洋服を裏返してから洗濯する事で、生地の表側の擦れを減らして傷みにくくなるという事は、裏側の生地が傷む事になります。

ただこれは裏側の生地が柔らかくなる事でもあります。新しい洋服よりも着古した洋服の方が着心地が良いのは、まさに生地の硬さやガチガチに縫製されている縫い目の硬さが和らいだからです。

裏返したまま洗濯をすると、見た目を傷める事なく着心地が良くなるというメリットがあります。

洗濯機による汚れの蓄積の減少

そして洗濯物を裏返す事のメリットは、何といっても洗濯機ならではのデメリットを減らす事ができる事です。

他の衣類との擦れを防ぐだけでなく、洗濯機の構造上の問題で縫い目に挟まっている繊維のゴミを落としやすくなります。

これは少しわかりにくいかも知れませんが、洗濯機にはゴミ取りネットというものがあり、そこに衣類に付着していたホコリや衣類から出た繊維が溜まっていくのですが、このゴミは衣類のポケットや生地の縫い目の中にも溜まっていきます

これは実際に確認してみると分かるのですが、普段から洗濯をしている衣類を裏返して縫い目の隙間を確認してみてください。

こんな感じで縫い目の隙間にホコリが溜まっている事があるのではないでしょうか。

私は普段から衣類を裏返して洗濯をしているので、角の隙間にしか残っていませんでしたが、おそらく裏返していない衣類だともっと多くのホコリが挟まっているはずです。

裏返しても変わらないポケットの中だとこんな感じです。

私はポケットの中のホコリもコロコロクリーナーでたまに取り除いているのですが、何回か洗濯をするだけでポケットの縫い目がこんな感じになってしまいます。

靴下なども分かりやすいでしょうか。一度も裏返して洗濯をしていないと、ごっそりと洗濯ネットの中のようなホコリが溜まっているかも知れません。特に先端がすぼまっている五本指ソックスだと、一回の洗濯だけでも溜まってしまいます。

洗濯機の構造上、これは仕方がない事ではあり、洋服を叩きつけて汚れを落とすドラム式洗濯機だと少ない傾向があるのですが、縦型の洗濯機でも裏返してから洗濯をする事で、縫い目の隙間に溜まったホコリを取り除く事が可能です。

ポケットの奥は衣類を裏返しても表側に出てくるわけではないので、定期的に取り除く必要がありますが、衣類の裏側の縫い目の隙間のホコリは裏返してから洗濯をするだけで大半は落ちてくれるので、毎回でなくても良いので、あえて裏返してから洗濯をするのはおすすめです。

まとめ メリットだらけの裏返し洗濯

衣類を裏返してから洗濯をするメリットというのは、皮脂汚れが落ちやすくなるだけでなく、表側の生地の傷みを減らし、乾燥も早くなり、生地の硬さが取れて当たりが良くなり、縫い目の隙間に溜まったホコリも取れてくれます。

さらに細かな事を言えば、天日干しをした時の紫外線のダメージも減らす事ができるかも知れません。

衣類を裏返してから洗濯する事はメリットだらけなので、表側でしか洗濯をした事がない人は、あえて裏側にして試してみる価値があると思います。

Tシャツを脱ぐような時も、手をクロスさせて裾をもって脱げば裏返しになるだけでなく、必要以上に襟を伸ばす事もなくなるので寿命が長くなります。

こんな風に裏返さないように脱いでいると、直ぐに襟がヨレヨレになって寿命を縮めてしまいます。

漂白剤などで綺麗に洗濯をしてもイヤな匂いが残っている場合も、裏側の縫い目やポケットの中に、ホコリがごっそりと溜まっている可能性が高いので気をつけてください。

ポケットの縫い目はコロコロクリーナーなどで取り除く必要がありますが、たまにでも裏返してから洗濯をしているだけでも、衣類の裏の縫い目のホコリはかなり減らせます。

ジャケットのように裏地までしっかりと作られている洋服だと、裏側に縫い目が出ているわけでもないので、あまりメリットがないかも知れませんが、そのような洋服ほど自宅で頻繁に洗濯をするものでもありません。

自宅で頻繁に洗濯をする衣類ほど、裏返したまま洗濯をした方が綺麗になってくれるので、ぜひ意識してみてください。

屋外の仕事で泥汚れや土ぼこりや花粉が付着する時期であれば、表側のまま洗濯をした方が良いケースもあるかも知れませんが、基本的には裏返したまま洗った方が良いと思います。

安いプリントの生地だと裏側からの刺激で剥げやすくなってしまうかも知れませんが、そのような衣類は遅かれ早かれ剥げてしまうので、そもそもの選び方が間違っています。

あとは奥さんが嫌がるケースぐらいでしょうか。今回紹介したメリットを説明しても納得してくれない場合は、円満な家庭を保つ為に表側のまま脱いだ方が良いかと思います。

裏返したまま干すと畳む時に元に戻す必要があるので、全て奥さん任せの男性は奥さんの意見を尊重してください。洋服の寿命が延びても夫婦の寿命が縮まってしまえば元も子もありません。

ちなみに私は裏返したまま干して、ある程度乾いてきたタイミングで表に戻す事が多いです。こうする事でさらに乾くのがさらに早くなり、ハンガーにかけたまま収納する衣類だとそのままで良くなります。

ネットで調べてみると、裏返して洗濯をすると縁起が悪いといった意見もあったので、そのような事を気にする人には向いていないかも知れませんが、基本的にはメリットだらけなので、洋服を大切にしたい人は参考にしてみてください。

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