認知症の予防におしゃれが有効?様々な脳トレ効果も!

ファッションコラム

おしゃれな人はボケない?

先日、あるテレビ番組で認知症になりにくい人の特徴が紹介されていました。

その中でも私が気になった特徴が、

 

「身だしなみを整える」

 

という特徴です。

日ごろからおしゃれをして身だしなみを整える人ほど、認知症になりにくいのだそうです。

鏡で寝癖や髭をチェックしたり洋服を着飾ることは、立派な脳トレの一つになるのだそうです。

他にも認知症になりやすい人の特徴を紹介していたのですが、

  • 人と会いたがらない
  • 外出したがらない
  • 毎日同じことの繰り返し

などがあげられていました。

この認知症になりやすい特徴というのは、まさに「おしゃれをしない人」の特徴と重なります。

おしゃれは周り人のため

身だしなみを整えること、おしゃれをするということは、基本的には自分の為ではなく周りの人の為です。

どんなにカッコいい髪型にセットしても自分で直接見ることは出来ません。洋服も同じです。

身だしなみを整える行為そのものが、周りの人への配慮、愛情でもあります。

結果的に周りの人からの評価が高まる事で、自分の為にはなるのですが、そこに意識が向かなくなると、自分よがりな選択ばかりをするようになり、新しい刺激が入らなくなってしまいます。

自分にしか関心がないと身だしなみを積極的に整えようとしません。若い人でも最低限の清潔感さえあればいいと、安易に考えてしまいます。

スウェット姿の男性

清潔感は大切なことですが、より魅力を上げることが出来れば周りの人は喜びます。

高級な洋服という意味ではなく、清潔感があった上で、その人に似合っている髪型や洋服を身につけていれば魅力は上がります。

さらに笑顔や姿勢を意識することも魅力を上げる要素の一つです。

おしゃれに無関心な人は似合わない髪型、ブカブカの洋服、だらしない姿勢で仏頂面だったりするわけです。

おしゃれな人ほど他人への感心、気遣いが出来るという事であり、それだけ日頃から脳をフル回転させているとも考えられます。これが認知症予防に役立つというのは、当然の成り行きなのかも知れません。

おしゃれをする意味

普通の人に比べて不潔な人は、黙っていても周りの人を不快にさせます。

一方で普通の人に比べておしゃれな人は、黙っていても周りの人を喜ばせることが出来ます。

普通が悪いわけではありませんが、より周りの人に喜んでもらおうと考えられる人というのは、それだけ頭を使っています。

おしゃれには自分を良く魅せようとする意味もありますが、本質は相手を喜ばせる為の行為です。

おしゃれに無関心ということは相手にも無関心ということです。

  • 人に会いたがらない
  • 外出したがらない
  • 毎日同じことの繰り返し

といった認知症の人の特徴というのは、まさにおしゃれに無関心な人の特徴と重なります。自分や他人に感心がある人ほど、自然とおしゃれにも興味がわくのではないでしょうか。

おしゃれのパワー

身だしなみを整えることやおしゃれをすることには、実は凄いパワーが秘められています。

新しい洋服を購入すると誰かに会いたくなります。

美容室や理容室に行くと誰かに会いたくなります。

床屋のカット

見た目を変えるだけで自信がつきます。

行動力が生まれます。

そして笑顔にもなります。

身だしなみを整えて外見を変えると、実は内面に凄く影響を与えるという事です。それがおしゃれによって漲るパワーです。

単純に見た目の印象が良くなっただけではなく、内面から溢れるパワーとしても機能するという事です。

この内面の変化こそが、「認知症予防の脳トレ」として機能しているのではないでしょうか。

自分のことしか考えないと脳は現状を変えようとしません。昨日と同じ変化のない今日を過ごそうとしてしまいます。

一方で相手のことを考えると脳は相手に適応させようと様々なことを考えます。相手の好みや過去の記憶を引っ張り出して脳が活発になります。

ベンチに座る老夫婦

誰だって大切な人と会う予定が入れば、おしゃれに無関心な人でも身だしなみを整えるはずです。

高級ブランドの洋服をもっていなくても、自分なりに良い服を選んだり、無精ひげを剃ったり、床屋にいったりするものです。

これは見た目が相手に与える影響力を根本では理解しているからです。

寝ぐせ頭で無精ひげで部屋着のままコンビニに行ってしまうと、店員さんは万引き犯ではないかと警戒します。飲食店だって食い逃げを疑うでしょう。

たまに「人は見た目じゃない」と適当な格好をしている人がいますが、そのような人は知らず知らずのうちに周りの人を不幸にしています。

内面が優れている人はおしゃれ

本当に内面が優れている人というのは、相手が不安になるような恰好はしません。それほど予算を掛けられないとしてもTPOを意識して洋服を選びます。

これは自分を良く魅せるためだけではありません。どんな相手に対しても失礼にならないように気(パワー)を使います。

このパワー(気遣い)がない人ほど、おしゃれに気が向かない傾向があるのですが、年齢と共に内から漲るパワーが失われていくので、それが結果的に外見のおしゃれとして表れているのかも知れません。

もし久しぶりに懐かしい友人と再会することになり、その友人がボサボサの髪型で不潔な格好だと悲しいと思います。事前に再会の段取りを組んでいたのも関わらず、そのような恰好だと、

「私はその程度の人としか思われていなかったのか」

と感じると思います。

実際にはその程度と思っていなくても、相手にとってはマイナスなイメージになってしまいます。おそらく次に会うことはないのではないでしょうか。

「身だしなみを整えない」ということは、あらゆる負の連鎖を生み出してしまいます。

「俺はこの格好が好きなんだ!」

「動きやすい格好が一番だ!」

「人は見た目じゃない!」

というのが悪いわけではないのですが、その中でも最低限の相手への敬意は欠くべきではありません。

まとめ 認知とは?

認知という言葉の意味を調べると、

人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと

とありました。対象である相手の事を知覚した上で、そこに合わせられるのが認知力という事です。

認知症でこの認知力が衰えてしまうと、相手を正しく知覚できなくなったり、合わせられなくなってしまいます。結果的に失礼のある恰好を選んでしまう傾向があります。

日頃からおしゃれをして身だしなみを整えられる人というのは、それだけ周りの人を正しく認知して合わせているからであり、他人への感心があると考えられます。

周りの人に喜んでもらおうと考えられるようになると、おしゃれの方向性も定まっていきます。

認知症の傾向があると他人への関心が薄まってしまい、合わせる事が難しくなってしまうのかも知れませんが、「卵が先か、鶏が先か」という言葉のように、日頃から周りに人の為におしゃれを意識するようになると、認知する能力も磨かれる可能性があるのではないでしょうか。

おしゃれをするということは周りの人への愛です。その気持ちが結果的に脳を活性化させ、認知症予防にも役立つのだと思います。

日頃から不潔な恰好の人でも、大切な人と会う約束が出来ると身だしなみを整えるものです。部屋が散らかっている人でも、誰かが来ることになれば掃除をします。

これらのように未来の予定が決まると、現在の行動が変化する事は自然な事です。

逆に新しい洋服を購入したり、床屋さんにいって髪型を整えてもらうと誰かに会いたくなるように、おしゃれをする事で未来へ働きかける事も自然な事です。

おしゃれに無関心な状態というのは、「未来への希望がない」ということでもあります。

お年寄りほど認知症になりやすいのは、単純に身体の衰えだけでなく、この未来への希望の差なのかも知れません。

しばしば若い人でもおしゃれに無頓着な人がいますが、未来を悲観している若い人ほど身だしなみを整えない傾向があります。

だからこそ積極的に身だしなみを整えることで、未来に希望の光を見出すことが出来ます。落ち込んでいる時のように下を向いてうつむいていると、光が差し込んでいても気がつけません。

落ち込んでいる男性

一方で姿勢よく前を向いていると、いち早く光に気づくことが出来ます、おしゃれをすることはまさに生きる活力につながります。

「衣食住」という言葉があるように、食べ物、住処と並ぶほど、「衣」は大切だということです。しかも順番で言えば「食」や「住」よりも先に「衣」があるぐらいです。

これは高級ブランドの洋服ということではありません。自分で出来る範囲で最善の選択をするという事です。

そのための努力が脳を活性化させます。今までおしゃれに無関心だった人ほど活性化します。今まで使っていなかった脳の領域なので、素晴らしい脳トレになるはずです。

おしゃれをすることでマイナスなことはありません。

稀に「男のくせして」などと、とやかく言う人がいるかも知れませんが、そのような人は未来に生きていません。過去にしがみついている人です。過去の武勇伝を偉そうに語る人の事など気にする必要はありません。

活き活きとしているお年寄りほど未来の話をします。過去にしがみついていると脳に新しい刺激が入らずにどんどん衰えてしまいますが、未来の事を考えている人ほど、現在やるべき行動を脳が探し出すので、どんどん活性化してくれます。

認知症の人に無理やりおしゃれをさせても意味はありませんが、本人がオシャレをしたくなるような場に連れていってあげるような事をすると、自分なりにおしゃれをするようになるかも知れません

これこそが未来に見えた光です。

もちろん将来の認知症予防の為におしゃれを取り入れるのもおすすめです。鏡の前でおしゃれをする度に未来の事を考え、相手の事を想像する事になり、どんどん脳が活性化されるはずです。

現在では何歳からでも脳は活性化することがわかっています。未来に働きかけられるおしゃれは、最高の脳トレになるのではないでしょうか。

未来に希望の光が差し込むと自然と行動力が生まれます。さらに姿勢まで良くなるかも知れません。自信がもてると胸をはって堂々とした印象になるものです。

おしゃれをするという事は、認知症の予防どころの効果ではありません。実際に姿勢が良くなれば血行もよくなりますし、行動する機会が増えれば身体も健康になっていきます。

予定が入ったときだけ身だしなみを整えるのではなく、普段から積極的に身だしなみを整えておくと、どんどん予定を入れたくなるので、若い人でもおしゃれは無視するべきではありません。

日頃からオシャレを意識して脳を活性化させ、行動力、希望というパワーを最大限に引き出してください。これは認知症予防という意味だけではなく、全ての人に当てはまることです。

私自身も中年になっておしゃれを意識するようになってから、人生がパーッと華やかになりました。今まで行こうと思った事もなかった場に積極的に足を運ぶようになり、人との出会いも爆発的に増えました。

このおしゃれの効果に年齢は関係ありません。

おしゃれを意識できるようになると、想像以上に人生に楽しい事が増えて心身共に活き活きとしてきますよ!

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