スーツやジャケットを着ると疲れてしまう人の3つの特徴

ファッションコラム

スーツを着ると疲れる?

男性が人生で初めてスーツに袖を通す時というのは、成人式か就活シーズンではないでしょうか。

そこで初めてスーツを着て一日を過ごす事になると、多くの男性が「スーツは疲れる」と言った印象をもつものです。

スーツ姿で背伸びする男性

私も人生で初めてスーツを着たときは、かなりの疲れを感じました。

「スーツなんて意味ないよな~」

と心から感じたものです。しかし現在ではスーツを着ることで得られる様々なメリットがあることを知り、プライベートでもスーツのような着こなしに近いジャケットを好むようになりました。

スーツやジャケットは長い服飾の歴史の中で進化してきたので、男性らしい魅力を簡単に引き出してくれます。

むしろカジュアルなファッションをバランスよく着こなす方がずっと難しい事が分かったので、薄着の真夏以外はほぼほぼジャケットを着るようになりました。

スーツやジャケットの生地というのは、伸縮性のない張りのある生地が多いので、どうしても疲れやすいというデメリットがあるのですが、それを補って余りあるメリットがあるものです。

スーツやジャケットは疲れやすいからと毛嫌いしてしまうと、せっかくのこれらのメリットを遠ざけることになってしまいます。

スーツほど男性を魅力的に演出してくれる洋服は多くありませんし、サイズを合わせやすい洋服もありません

ファッションに興味がないおじさんでも取りあえずスーツさえ着ていれば、それなりにカッコよく見えるように、スーツにはカジュアルな洋服にはないたくさんのメリットがあります。

スーツを着なくても良い職場が増えてきましたが、よほどファッションセンスがある男性でもない限り、カジュアルな恰好をするとダサくなってしまいます。

安易に疲れやすいからとスーツやジャケットを毛嫌いしてしまうのは、実は凄くもったいない事です。

ホリエモンのような自他共に認める天才のような人物であれば、自由な恰好でも評価が下がるような事はありませんが、私も含めて多くの一般男性はそうではないはずです。

どうしても見た目の印象によって誠実さや信頼感が左右するので、見た目で損をしてしまっていると、同レベルの仕事や内容だった場合、不利に働く事が増えてしまいます。

もちろんカジュアルなファッションでも上手くまとめられたり、職場のバランスを崩さないのであれば問題ないのですが、それはスーツを着こなす事よりもずっと難しい事です。

誰だって外見よりも中身が大事なのは分かっていますが、中身というのは簡単に判断できないだけに、外見の印象の影響を大きく受けてしまいます。

パッケージのデザインを変更しただけで売り上げが何倍にも伸びた商品など珍しくないですし、初見の外見で避けられてしまうと、本当に重要な中身を判断してもらう機会すら失ってしまいます

大切なお金を預ける銀行員がチャラチャラした恰好だと、まず相手にされません。よほどの有名人や天才であれば問題ないかも知れませんが、事前情報がない初対面の段階だとリスクにしかなりません。

ファッションセンスがある男性や自分の好きなファッションを楽しみたい人は別ですが、そうではない多くの一般男性にとってはスーツやジャケットは難易度が低いファッションなので、真剣に向き合う価値があると感じています。

そこで今回はスーツを着ると疲れてしまう原因を紹介します。大きく分けると3つの原因があるのですが、これらを改める事で疲れを劇的に抑えられる可能性が高いので意識してみてください。

1 姿勢の崩れ

スーツを着ると疲れてしまう人の特徴として、最も大きな原因は「姿勢の崩れ」です。

スーツはカジュアルな洋服に比べて伸縮性のない素材が多く、SMLといったざっくりとしたサイズ展開でもないので、あまり生地に余裕がありません。

だからこそ身体にフィットして魅力的に写してくれるのですが、それだけに姿勢が崩れると身体のあちこちに負担になってしまいます。

スーツの背中の横皺

誰だって洋服を購入する前の試着時には、自然と胸を張った良い姿勢で鏡の前に立つので姿勢も良いのですが、その姿勢が普段の姿勢と乖離している人ほど、伸縮性のない生地のスーツやジャケットを着た時にズレが生じてしまいます。

カジュアルなファッションだと大きめのサイズを着る事が多いだけに、姿勢の崩れによる影響が少ないのですが、スーツやジャケットとなると影響が大きいだけに、疲れやすいと感じる人が増えてしまいます。

これを解決するには、日頃から正しい姿勢を意識するしかありません。

猫背で背中が丸まって肩が前に入っていると、スーツやジャケットの重さが肩にバランスよく乗りません。特定の箇所だけに負担が掛かるので疲れてしまいます。

これは学生服やブレザーでも同じなのですが、学生服は大き目のサイズを選ぶことが多いだけに、スーツほど生地が引っ張られません。また学生時代は体力にも余裕があるので、それほど疲れるとは感じないものです。

初めてスーツを着ると疲れてしまうのは、初めて身体のサイズに合わせた洋服を着たからでもあります

それまでは姿勢が崩れても影響が少ない洋服ばかりだっただけに、スーツの着心地の硬さが強調されてしまいますが、それはスーツが悪いというよりも姿勢が崩れてしまっている当人に問題があるだけです。

きちんとサイズを合わせたスーツを良い姿勢で着こなしていると、見た目がスマートな印象になるだけでなく、バランスよくジャケットの重みが肩に乗って疲れも感じなくなるので、日頃から良い姿勢を意識するようにしてください。

これは逆に考えると、スーツやジャケットを着るというのは、良い姿勢を意識するきっかけにもなるという事です。姿勢が崩れると疲れてしまいやすいだけに、普段から良い姿勢を意識しやすくなります。

実はこれもスーツやジャケットを着るメリットの一つです。良い姿勢でいないとスマートに着こなせなくて疲れてしまうので、自然と良い姿勢を保ちやすくなります。

良い姿勢はカジュアルなファッションをカッコよく着こなす為にも重要な要素です。何を着ても似合う人というのは姿勢が良い傾向があります。

最近はデスクワークやスマホの普及もあり、姿勢が崩れている男性が増えています。この崩れた姿勢を改めるだけで、試着時に合わせた理想的なフィット感に近づくので、張りのある生地のスーツを着ても疲れを感じにくくなります。

スーツやジャケット着ると疲れてしまう人の特徴というのは、何よりも姿勢の崩れが一番の大きな原因なので、自分側に問題がある事を理解してください。

さらに細かな事をいうと、ハンガーなどもスーツの着心地を悪化させる原因となる事があります。スーツを購入した時に付属しているハンガーであれば問題ないのですが、適当に細いハンガーに掛けていると、肩パッドの形が変化したり、生地に余計なクセが付いて着心地が悪化してしまう事があります。

これらのようなちょっとしたスーツの着こなし方や扱い方の差でも、長期間続くことで身体の負担となり、疲れの原因になってしまいます。

最近は若者を中心にビジネスバッグが流行しているのですが、肩掛けカバンは型崩れの原因となってしまいます。多くのサラリーマンが手提げ鞄を選んでいるには、それなりの理由があるものです。

「スーツなんて疲れるだけで意味がない」と言う人ほど、崩れた姿勢で適当にスーツを扱っているので、せっかくのメリットを引き出す事ができずに、不要だと考えてしまいます。

私自身もファッションに興味をもつ前はそうでした。自分側に原因がある事に気が付けず、全く意味を見出せませんでした。

スーツをスマートに着こなして似合っている男性というのは、単純に見た目の印象が良いだけでなく、身体も疲れにくい傾向があります。

姿勢が良いと歩き方もスマートになり、全身の血行も良くなっていくので疲労回復の効率も良くなります。

背中を丸めてトボトボと歩いていると、常に頭の重さが背中や首の負担になってしまいますが、自然と胸を張った良い姿勢で歩けるようになると、全身の筋肉をバランスよく使えるようになり、肺も大きく広がりやすくなるので、呼吸の質も向上して疲れにくい身体になっていきます。

むしろサイズに余裕がないスーツやジャケットだからこそ、正しい姿勢や歩き方を保ちやすくなり、余計な疲労をためずに回復力が高まるかも知れません。

スーツやジャケットを着ると疲れると感じる男性は、改めて自分の姿勢と向き合ってみてください。

2 サイズのズレ

スーツはカジュアルな洋服のようにSMLといったサイズ展開ではなく、かなり細かく体型に合わせて選べるだけに、体型が変化するとズレも生じやすい傾向があります。

紳士服の量販店でスーツを選んだのであれば、基本的には店員さんが丁寧にサイズを合わせてくれるので、大幅にサイズがズレるような事はないのですが、カジュアルな洋服を選ぶ時のように、素人判断で大きめのサイズを選んでしまうと重量が増して疲れやすくなってしまいます。

最近はユニクロやGUのようなファストファッションでもスーツが売られているのですが、紳士服店ほど細かなサイズ設定がない事が多いので、よほど相性が良い体型でないとフィットしません。

紳士服店では様々なシルエットのスーツを用意しており、多少のお直しも可能なので、多くの男性の体型に合わせる事が出来るのですが、SMLしかないような既成サイズのスーツを選んでしまうと、フィットせずに疲れる原因となってしまいます。

引用:https://www.y-aoyama.jp/p/guide/sizeselect.html

たまにしかスーツを着ない人ほど疲れを感じやすいのは、姿勢の崩れだけでなくサイズのズレが原因となっているケースがあります。スーツやジャケットはサイズを合わせやすいだけに、体型の変化に対応できる幅がありません。

体重が増えてきつくなると疲れるのは分かりやすいですが、逆に痩せてしまってもスーツは疲れやすくなります

スーツを着ると疲れるという人ほど、このような自分の体型の変化によるズレに無頓着な傾向があります。

サイズが大きすぎるメリットは何もありません。極端なことを言えばお下がりを着ている子供のように見えてしまいます。これも子供なら可愛げがありますが、大人がブカブカのスーツやジャケットを着ていると、あちこち皺だらけで残念な印象になってしまいます。

稀に中古のスーツやお下がりのスーツを着ている人がいるのですが、スーツの生地は柔らかい素材ではないので、僅かなサイズのズレでも身体の負担になってしまうので気をつけてください。

よほど高級な生地のスーツであれば、仕立て直しをするのも良いとは思いますが、大抵のスーツは買い替えた方が割安です。古すぎるスーツはデザインやシルエットも古臭いので避けましょう。

礼服のようにたまにしかスーツを着ないという人でも、極端に古い場合は買い替えを検討してみてください。現在の自分の体型にフィットして似合いやすくなるだけでなく、身体の疲れ具合も変わってくるはずです。

スーツやジャケットというのはサイズに余裕がないだけに、ズレによる疲れが生じやすいデメリットがありますが、これも逆に考えると体型の変化を敏感に察知できるというメリットでもあります

男女限らず太っている人ほど、ゆったりめの洋服を選んでいるものですが、まさにこの気づきが得られないからでもあります。

3 革靴の存在

「スーツを着ると疲れる」という人の特徴として、意外と盲点になりやすいのが「革靴」の存在です。

革靴もスニーカーから比べるとフィットしにくく履き心地も硬いので、疲れの原因となってしまいます。

スーツと同様に革靴のサイズ合わせも凄く重要です。革靴はスニーカーのように靴紐でギュッとは調節しにくいので、かなりサイズ合わせが難しいという特徴があります。

革靴でも紐靴であれば多少は調節が可能ですが、紐がないスリッポンタイプの革靴だと、中敷きで調節するなどの工夫が必要になります。

また革靴は重さがあるだけに、ブカブカだと上手く歩けるものではありません。革靴が原因で姿勢や歩き方が崩れてしまう事も多いので、スーツの着心地を悪化させる姿勢の崩れにもつながってしまいます。

脱ぎ履きしやすいように大きめの革靴を選ぶ事というのは、極端なことを言えば、重たいスリッパを履いているような事です。

病院などでスリッパを履くと、誰もが自然とスリッパが飛んでいってしまわぬように、足の指先を持ち上げるような歩き方に変わってしまいます。

足の持ち上げ方も地面の蹴り方も変わり、重心も大きく変わってしまいます。フィット感がないスリッパでは颯爽と歩く事など不可能なように、フィットしていない革靴でも同じような影響が少なからず出てしまいます

ウォーキングのように全身の筋肉をバランスよく使って歩くと、疲れはそれほどで感じないものですが、スリッパを履いている時のような重心がズレた歩き方というのは、荷物を抱えて歩く時のような歩幅の狭い歩き方になり、足を持ち上げるのも太ももの筋肉ばかりを使う事になり、疲れやすくなってしまいます。

これは走る時で考えると分かりやすいのですが、全力で走る時というのは足の筋肉だけで何とかなるものではないはずです。全身の筋肉を総動員しているはずです。

これは普通に歩く時でも同じであり、良い姿勢で颯爽と歩いている人というのは、自然と全身の筋肉をバランスよく使っているので疲れません。

フィットしていない革靴ではまともに走れないように、スーツの着心地に影響がある姿勢や歩き方を崩す原因となってしまいます。

革靴を購入するときもスーツと同様に必ず試着(試し履き)をし、しっかりとサイズを合わせてください。個人的にはサイズを少しは調整出来る紐靴タイプがおすすめです。

靴紐がないスリッポンタイプの革靴でも、サイズがピタリと合えば問題ないのですが、オーダーメード(ビスポーク)でもない限り、フィットする可能性は低いのでおすすめはしません。

そもそも足のサイズは左右で違うことも多いので、必ず購入前には両足で試着をして確認してください。

もちろん紐靴でも適当に緩めて固定したり、結び直さずに履いているようでは意味がありません。

逆に言えば、きちんと靴紐を結ぶようにするだけでも、疲れにくくなる可能性があります。

それぐらい靴のフィット感というのは、姿勢や歩き方に影響があるのできちんと向き合ってみてください。結果的に良い姿勢や歩き方になってスーツを着た時の疲労感も少なくなるかも知れません。

まとめ 姿勢とサイズと革靴

スーツやジャケットを着ると疲れてしまう人の特徴というのは、

  • 姿勢(歩き方)の崩れ
  • サイズのズレ(体型の変化)
  • 靴のフィット感

の3つ原因のいずれかが当てはまっています。どれも自分側に問題がある事なので、しっかりと向き合う事で改善できるはずです。

まずは姿勢や歩き方が崩れていないかチェックしてください。姿勢を正して靴紐をしっかりと結ぶだけで、身体の疲れ具合が大きく変わる可能性があります。

柔らかい生地で作られていることが多いカジュアルな洋服というのは、姿勢の崩れや体型の変化による着心地の影響が少ないですが、だからといって似合うわけでもありません。

モデルさんはみんな姿勢や歩き方が良いですし、洋服が似合いやすい体型も維持しています。ファッションショーというのは、あくまでも洋服が主役なのでモデルさん達の努力は目立ちませんが、誰が着ても同じように似合うものではありません。

ここを勘違いしないでください。「スーツを着ると疲れるからイヤだ」と考えている人というのは、カジュアルな洋服だからといってカッコ良く着こなせるわけがありません。

ゆったりめサイズや柔らかい生地のおかげで、生地の引きつりによる疲れは和らげる事ができますが、姿勢の崩れによる疲れは遅かれ早かれ訪れます

スーツやジャケットを着ているから疲れるのではなく、間違った身体の使い方(姿勢)の方に問題があるという事をしっかりと理解してください。

スーツやジャケットのように細かくサイズを合わせられる洋服ほど、多くの男性の身体に合わせる事ができますが、サイズ合わせが難しいカジュアルな洋服というのは、よほど運よくSMLのサイズに合う体型の人でないと似合いません。

スーツはサイズに余裕がないだけに、自らの問題も大きく反映されてしまいますが、そこと向き合う事で洋服が似合いやすくて疲れにくい良い姿勢や歩き方になっていくので、安易に避けてしまうのではなく、真剣に向き合ってみてください。

姿勢よくフィットしたスーツを着こなせるようになると、単純に見た目の印象が良くなるだけでなく、全身の血流といったものも改善されていくので、疲れを感じなくなっていきます。

姿勢や歩き方を意識していても疲れるという人は、スーツや革靴のサイズがズレていないかチェックしてください。

どうしても加齢に伴って体型は変わるので、それほど体重が変わっていなくても筋肉量が減ってサイズがズレてしまう事があります。

特に革靴はサイズを合わせるのが難しいだけに、疲れの原因になっている事が多いです。

いつでも走り出せるぐらいのフィットした革靴であれば、普通に歩いている時でも全身の筋肉をバランスよく使えるようになるので、全身の血流やリンパの流れも良くなります。

休憩時にトイレへ歩いていく度に全身の血行が良くなる人と、スリッパを履いている時のような、チョコチョコとした歩き方をする人では、疲れ具合(回復具合)に大きな差が出て当然です。

より分かりやすく言うと、日頃からまるでフィット感のないサンダルを履いている人と、きちんと運動靴を履いている人のような事です。普通に歩いているだけでも運動量が変わるのはイメージできるのではないでしょうか。

自然と胸を張った良い姿勢で歩けるようになると、肩幅も広がって腕も自然と振られるようになるので、肩こりや首こりといったものも良くなっていきます。

スーツを着ると疲れやすい人というのは、基本的に自分の身体の使い方が間違っているので、安易に楽な洋服に逃げるのではなく、本質と向きあってほしいと思います。

あまり伸縮性がない生地のスーツや硬い革靴でも、きちんと扱いながら身につける事で徐々に身体に馴染んでいきます。

汗や体温の影響で少しずつ生地が柔らかくなり、よく動く箇所(関節など)の縫製も柔らかくなっていきます。革も足の形や動きに合わせて伸びていき、靴の中底も足裏の形に合わせて徐々に沈んでいきます。

スーツや革靴を大切に扱っていると、着心地(履き心地)は徐々に改善されていきます。

新社会人やたまにしかスーツを着ないという人ほど、身体に馴染んでいないので疲れやすい傾向があるのですが、きちんと本質と向き合っていけば、疲れも軽減されていくはずです。

購入時のサイズ合わせが適当だったり、体型が変化した場合は難しいですが、それらも含めてしっかりと向き合っていると、疲れるような事も少なくなっていくはずです。

そういう意味では身体の使い方だけでなく、メンテナンスも意識してください。スーツやジャケットのように張りのある生地の洋服は、きちんとしたハンガーにかけていないと型崩れして着心地が悪くなってしまいます。

適当に薄いハンガーにかけてしまうと見た目がヨレてしまうだけでなく、着心地まで悪くなって疲れやすくなってしまいます。

革靴も靴磨きを繰り返していくうちに、徐々に革が柔らかくなってフィットしていきます。

これらのメンテナンスを疎かにしていると、せっかく身体に馴染んできた頃にボロボロになってしまい、買い替える事になってしまいます。

この流れのままでは、いつまで経っても身体に馴染んだスーツや革靴を身につける事ができません。

スーツを着ると疲れるからと毛嫌いしている人ほど、これらのメンテナンスや扱い方も適当なので、責任を全てスーツ側に押し付けてしまうものですが、自分側に問題がある事を理解できると、しっかりとスーツと向き合う事が出来るようになり、スーツならではのメリットを引き出しやすくなるはずです。

私も含めて多くの一般男性は天才でもイケメンでもモデル体型でもありません。仕事の中身も人間性といったものも、ライバルと比べて飛びぬけたスペックがあるわけでもないので、見た目の僅かな印象の差が勝負を分ける事は珍しくありません

誰だってスーパーでリンゴを買う時に、同じリンゴの棚の中から見た目が良さげなものを選ぶように、

これといった差がない場合こそ、見た目の印象が結果を左右します。

完全無農薬栽培の特別なリンゴであれば、多少見た目が悪かったり、虫食いがあっても選ばれるかも知れませんが、それこそ一部の天才やイケメンのような事なので、私も含めて多くの一般男性には当てはまりません。

同レベルの横並びの状態で勝負する事が多いからこそ、男性の見た目の印象を簡単に良くしてくれるスーツやジャケットというのは、かなり便利な洋服です。

何て事ないリンゴだって汚れを落としたり、ワックスをかけたり、陳列方法を工夫する事で手に取ってもらいやすくなるように、サイズを合わせやすくて清潔感が出やすいスーツやジャケットというのは、多くの男性の強い味方になってくれます。

スーツやジャケットは体型に合わせて細かくサイズを合わせる事ができる数少ない洋服であり、モデル体型ではない多くの一般男性の魅力を引き出しやすい洋服です。

このメリットを手放すなんて、すごくもったいない事ではないでしょうか。イケメンでもモデル体型でもない一般男性だからこそ、真剣にスーツと向き合う事で多くのメリットを甘受できるはずです。

それを疲れるからと毛嫌いしていると、何も補正してくれないカジュアルなファッションで、素のままの魅力をさらけ出してしまう事になるので、イケメンとの差が益々広がってしまいます

そうならない為にも日頃から姿勢や歩き方やスーツのメンテナンスを意識してください。ここを乗り越えた男性だけが、スーツの様々なメリットを得ることが出来ます。

スーツ姿の男性が好きだという女性も珍しくありません。ホストのような男性を売りにする商売の人達も、スーツをビシっと着こなしているように、センスが求められるカジュアルなファッションよりも、ずっと簡単な洋服です。

スーツは男性にとって最高の武器だという事を忘れないでください。

スーツはファッションに無頓着な男性ですらカッコよくすることが出来る貴重な洋服なので、疲れいやすいからと軽視しないで、きちんと向き合ってほしいと思います。

崩れた姿勢や歩き方が改善されると、カジュアルな洋服だってグッと似合いやすくなりますし、身体も健康になって生物としての魅力も増していきますよ。

追記 制服のメリット

スーツならではメリットがある紹介してきましたが、これと少し似たような話があったので追記します。

私の住んでいるところの近所の高校が、数年前から制服だけでなく私服がOKになりました。始業式や卒業式には制服を着用する必要があるのですが、普段はどんな恰好でも良いということで、初めは多くの高校生が私服に変わり、地元で話題になりました。

ですが、数ヶ月も経つとほとんどの学生が制服に戻ってしまいました(着崩してはいますが)。

私服だと毎日同じというわけにはいかず、お金も掛かってしまいます。さらにファッションセンスの差も明確になってしまうので、多くの学生にとっては私服はメリットとなりませんでした。

これはスーツでなくともOKの職場にも当てはまる事ではないでしょうか。よほどファッションセンスがある男性や、お洒落が大好きな男性でもない限り、毎日の洋服選びが億劫になってしまうかも知れません。

取引先や来訪者と接す時の事も考えなければならないので、私服といってもある程度のレベルは求められます。

これらのように制服やスーツといったものには、想像以上にメリットがあるものです。誰もが簡単にそれなりのレベルに到達する事ができます

お洒落が大好きない人にとっては自由度が低くてつまらないのかも知れませんが、お洒落が好きな男性ほどこだわりのファッションでおかしな事になっている事も多いですし、女性に好かれるとも限りません。

車好きな人ほどおかしな改造をしてしまう事があるように、中途半端なこだわりのせいでバランスが崩れてしまう事は珍しくありません。

周りの人から評価など関係なく、自分の好きなファッションをするのも自由ではありますが、よほど譲れないこだわりでもない限り、メリットよりもデメリットが上回ってしまいます。

そもそも洋服というのは着ている本人には見えません。

部屋着やパジャマのように人の目を気にする必要がない衣類であれば、自分の好みだけで選んでも問題ありませんが、周囲の人から正当な評価を受けたい場合は、好みが分かれる個性的な要素は取り入れない方が良いかと思います。

物凄く分かりやすくいうと、タトゥーのような事です。相手の好みと一致すれば評価される可能性もありますが、その他99%の人からは避けられる要因となってしまいます。

それよりも自分の好みを優先した方が重要だと感じるのであれば、それはそれで個人の自由なので良いとは思いますが、そういう人が、

「人を外見で判断するな!」

と言うのはお門違いです。強面ファッションなどもそうですが、生まれ持った外見とは違い、自らの意志で寄せていった外見の要素というのは、内面(考え方)を判断するのに十分な判断材料になるので、外見で判断されて当然です。

店構えが汚い飲食店に入りたくない人が一定数いるように、どんない美味しい料理を提供していると説明を受け手も、潔癖症の人の心には届きません。

隣に一定のレベルに到達しているであろうファミレスがあれば、そちらを選ぶ人の方が圧倒的に多いように、スーツや制服というのも一定のレベルに到達してくれます。

お金持ちや天才やイケメンのように、何かしらの強い武器の持ち主であれば、好みが分かれる個性的な要素があっても、相手の方からよってきてくれるので押し通しても通用するのですが、私も含めてそうではない多くの一般男性にとっては、スーツやジャケットは強い味方になってくれます。

スーツを着ると疲れるからと毛嫌いしてしまうと、知らず知らずのうちに得ていたメリットを手放す事になってしまうので、これといった武器を持っていない一般男性こそ、真剣に向き合ってほしいと思います。

疲れる原因は姿勢や歩き方や革靴やメンテナンスといった自分側に問題がある事が大半なので改善する余地があります。

疲れを感じずにスーツのメリットを引き出せるようになると、プライベートでもジャケットや襟付きシャツを着たくなるものです。

好きな洋服を着る事で気分が高揚するメリットもあるので、それが悪いとも言いませんが、周りの人(特に女性)から評価されたいという目的がある人であれば、清潔感のあるスーツやジャケットは強い味方になってくれますよ。

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