梅雨時の部屋干しの洗濯物を積極的に乾かす方法!

ファッションコラム

梅雨時の部屋干し

梅雨時に洗濯物を部屋干しするとイヤな臭い発生してしまうのは、雑菌が繁殖してしまうからです。洗濯物が乾くまでに6時間以上を掛かってしまうと、衣類に残っている皮脂汚れなどの雑菌が繁殖し始めてしまい、9時間以上かかると大繁殖すると言われています。

なので湿度の高い梅雨時に部屋干しをしてしまうと、どうしても生乾きのイヤな匂いが発生しやすくなります。

現在では除菌成分が配合されている部屋干し専用の洗剤も販売されているので、梅雨時だけでもそのような専用品を利用するのも一つの選択肢です(若干洗浄力が落ちます)。衣類の生乾きのイヤな臭いは柔軟剤の香りで誤魔化す事は難しいです。ろくにトイレ掃除もしないで芳香剤に頼っても複雑な匂いになってしまうように、悪臭の元を経たない事には根本的な解決にはなりません。

しかも一度発生してしまった洋服の生乾きの匂いを、完全に抑えるのは至難の業です。

熱湯消毒をしたり強力な漂白剤を用いたりしても、復活しない事があるので、湿度の高い梅雨時は素早く積極的に洗濯物を乾かすことが重要になってきます。

他にも洗濯槽から雑菌が移ってしまう事もあるので、それは別に洗濯槽クリーナーなどでしっかりと対策を行ってください。

洗濯機側の汚れがない事が前提ですが、今回は梅雨時のイヤな部屋干し臭を抑える為に積極的に洗濯物を乾かす方法を紹介します。大切な洋服だけでも意識してみてください。

洗濯機の脱水の工夫

洗濯物を早く乾かす方法として、意外と見落とされるのが洗濯機の脱水です。

全自動洗濯機が当たり前なので深く考えた事がない人も多いのですが、洗濯機の脱水は洗濯物の絡まり具合や量によって、随分と残りの水分が変わります

脱水は遠心力を利用して水分を飛ばすわけですが、生地が絡まり合っているほど抜けにくくなるので、乾きにくい厚手の生地の洋服だけでも別に脱水をすると乾くのも早くなります。

特にデニム生地のジーンズのように厚手の生地は、脱水前に形を整えて洗濯槽の側面に沿うように置いてから脱水を始めると、普通に脱水をした時よりも多くの水分を飛ばす事ができます。

また厚手の毛布などを洗う洗濯コースだと、脱水も長時間行われる事があるので、梅雨時の脱水だけでもそのようなコースを選択するのもおすすめです。

他にも脱水前に乾いたバスタオルを入れて水分を移す方法もあります。デニムだと色移りしてしまうかも知れないので、あまりおすすめしませんが、不要なバスタオルがあれば大幅に水分を脱水する事ができます。

一般的な衣類でも脱水が終わった後に、乾きやすい衣類の生地だけを取り出し、水分残りが多い衣類だけで脱水しなおすと全然違うので、脱水の仕方も意識してみてください。

積極的に乾かす方法も大事なのですが、そもそもの水分残りを減らす事も忘れないでください。

干し方の工夫

洗濯物は干し方の違いによっても乾くスピードが随分と変わります。ぎちぎちに間隔を狭めてしまうと、乾燥が遅くなるのは誰でもイメージできると思いますが、

この理由は空気の流れが悪くなってしまうからです。水分を含んだ湿った空気が滞ってしまうので、早く乾かしたい衣類だけでも離してあげるだけで乾くのが早くなります。

壁際の取っ手やドアの縁に掛けて干す人もいるのですが、それも空気の流れが悪いのでおすすめしません(ドアは開ければ別ですが)。

基本的に部屋の中で最も空気の流れがあるのは部屋の中心なので、移動可能な洗濯物干しスタンドであれば、なるべく中心に置くように意識してください。

そしてハンガー選びも重要です。誰でも薄手のハンガーより厚手のハンガーの方が乾きやすいのはイメージできると思いますが、薄手のハンガーでも組み合わせしだいで対処する事ができます。

滑りやすい素材のハンガーだと難しいのですが、その場合は間に適当なものを挟んで空間を広げてみてください。

同じようにシーツや毛布のような大きな物ほど、重なり合う生地が多くて乾きにくいので、間にハンガーを入れて空間を広げましょう。

また別のところでも紹介したのですが、衣類を裏返してから干す事で生地が重なり合っている縫い目が表側に出て乾きやすくなります。

ある程度乾いたら表側に変えてもOKです。デニム生地のような厚手の乾きにくい衣類だけでも、途中で表裏を変えて積極的に乾かしてください。

また干す場所やスペースに制限があってこれらが難しい場合は、アーチ干しという早く乾く干し方もあります。

これは主にピンチハンガーで隙間なく干す時ぐらいしか効果がないので、あまり過度な期待はしない方が良いのですが、一般的な衣類を干す時も長い衣類ほど外側に配置するように意識してみてください。

力技で積極的に乾かす方法

洗濯後の衣類の干し方を工夫しても湿度の高い梅雨時だと、ここまで紹介した方法でも6時間以内に乾いてくれない事があるので、ここからはさらに力技で積極的に乾かす方法を紹介します。

お金の掛からない方法から紹介していくと、干している洗濯物の下に新聞紙を置く事です。

軽くもみくちゃにしてふんわりと置く事がポイントです。新聞紙が畳まれているとあまり水分は吸ってくれません。

あるテレビ番組での比較調査では、新聞紙を下に置くだけで完全に乾くまでに2時間も早くなっていました。

次は強引に空気の流れを作ってしまう方法です。梅雨時でも雨が降っていなければ窓を開ける事で空気の流れができますし、キッチンやお風呂場の換気扇を回しても自宅の中の湿った空気が抜けやすくなります。

窓を開ける時は対角線上の窓も開けてください。一ヵ所だけよりも空気の入れ替えが早くなります。

換気扇を回す場合は部屋の中心に干すのではなく、換気扇の近くに干した方が良いのですが、離れていても空気の流れができるので早く乾いてくれます。多少の電気代は掛かりますが、換気扇は1時間回しても数円にしかならないので、それほど負担にはならないかと思います。

他にも扇風機やエアコンの風を利用するのもおすすめです。特にエアコンの風は除湿されているので乾くのが早くなります。それこそ除湿器にも乾燥させる機能が付属しているものもあるので、積極的に乾かしたい場合は利用しましょう。

さらなる力技となると、ドライヤーやアイロンを使う方法があります。ただこれは熱で生地を傷めてしまうリスクもあるので注意が必要です。

乾燥後にアイロンをかける予定のある衣類であれば、むしろスチームを出す手間もないので時短になるのですが、生地によっては熱によって縮んでしまうものもあるので、しっかりとタグを確認してから行ってください。

意外と盲点?コインランドリーの普及

数年前からでしょうか、随分とコインランドリーが増えてきました。昔は洗濯機を持っていない若者世代をターゲットにしていましたが、現在のコインランドリーは布団などの大型の洗濯に特化しており、クリーニング費用よりも安く済むので人気になっています。

洗濯物が乾きにくい梅雨時だけでも、乾燥機があるコインランドリーの洗濯機を利用するのもおすすめです。

基本的にはここまで紹介してきた積極的に乾かす方法で対処できるのですが、時間がない場合や急ぐ時にはコインランドリーの乾燥機という存在がある事を覚えておいてください。私も布団や毛布に限っては利用しています。

まとめ 脱水と干し方と乾かし方

洗濯物が乾きにくい梅雨時に部屋干しをするポイントは、「脱水の仕方」と「干し方の工夫」と「積極的に乾かす方法」があります。

全て取り入れるとなると大変ですが、大切な衣類にだけでも意識してみてください。

最近ではエアコンの普及率が高いですが、個人的には扇風機も一台あると何かと良いと思います。

扇風機は涼むためのものですが、洋服を乾かすだけではなく、押し入れやクローゼットの中など湿気がこもりやすいところに積極的に風を送ることが出来るので、室内のメンテナンスとしても使えるアイテムです。

部屋干しによる悪臭だけでなく、クローゼットの中の湿気でイヤな匂いが発生してしまう事もあるので、梅雨時の貴重な晴れの日には家中の窓を開けて扇風機で押し入れやクローゼットの中の空気も一新させ、積極的にカビを防止しましょう。

ちなみに扇風機は、乾燥しているシーズンに湿気を運ぶことにも使えます。お風呂場の換気扇を回さずに扇風機で室内に湿った空気を流すと、即席の加湿器になります。暖房器具などで乾燥しやすい家にもおすすめです。

クローゼットに大切に収納している洋服ほど、自宅では簡単に洗濯できないものが多いので、豆に換気をしてあげましょう。

また帰宅して洋服を脱いだ後に、直ぐにクローゼットに収納しないことも重要です。脱いだ直後の洋服は自分の湿気をたっぷりと吸っている状態なので、しばらくは風のあたるところに干してから収納してください。

大切な洋服から異臭がしてくると悲しいものです。洗濯方法(脱水)や干し方、そして乾かし方を意識して、大切な洋服を守ってほしいと思います。

また洗濯が難しい衣類は、積極的に洋服ブラシをかけることもおすすめです。

定期的に洋服ブラシをかけることは、ダニやホコリを取り除くことだけではなく、繊維の向きを整えて洋服の寿命を飛躍的に伸ばしてくれます。

洋服ブラシ

洋服のメンテナンスは、洗濯やクリーニングだけではないということも覚えておいてください。日頃から豆に洋服ブラシをかけていると毛玉も出来ないものです。

シーズン毎に新しい洋服に買い替えるような人には関係のないことかも知れませんが、洋服の寿命は扱い方によって大きく差がでるので、お洒落を楽しみたい男性こそ真剣に向き合ってみてください。

洋服は持ち主の汗を吸って伸び縮みを繰り返しながら、少しずつ持ち主の骨格に合わせて馴染んでいくものです。せっかく馴染んできた頃に寿命を迎えてしまうのは悲しいことではないでしょうか。

長年着続けている室内着の着心地が良いのも同じです。室内着は多少傷んでも問題ないかも知れませんが、せっかく身体に馴染んできた洋服が傷んでしまっていると、もったいないです。

その為にも大切な洋服を適切な方法で洗濯をして乾かしてください。洋服のメンテナンスと向き合っていると、生地の素材による特性や縫製の違いも分かるようになるので、新しい洋服を購入する時の選択基準も洗練されていきますよ。

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