月9ドラマ「SUITS」の見どころは織田裕二の所作!
月9ドラマ「SUITS」の見どころ
ファッションに興味がある男性であれば、織田裕二さん主演の月9ドラマ「SUITS」をご覧になったのではないでしょうか。
個人的には安物スーツをバカにするような演出もあるので、あまり好感はもっていないのですが、流石だなと思わされるシーンもありました。
それは織田裕二さんのスーツの着こなし、所作です。
ドラマの内容も凄く面白いのですが、ファッション好きの男性はスーツだけでなく、織田裕二さんのスーツの着こなし方、所作に注目してみてください!
織田裕二のスーツの所作
主演の織田裕二さんはエリート弁護士という役どころで、高級なスリーピースのスーツを着ています。
特に私が気になったのが、上着のジャケットのボタンを開け閉めするシーンが、これでもかと表現されていたことです。
ソファーや椅子に座る時には、自然とボタンを緩め、立ち上がる度にきちんとボタンを閉じるのがとても印象的でした。
スリーピースのスーツだと常にジャケットのボタンを閉じない人も多いですが、個人的にはこれ見よがしな印象になるので、あまり好きではありません。
「SUITS」における織田裕二さんのスリーピースの着こなしは、そのような下品さが微塵もなく、くつろいでいる時はベスト姿という使い分けもしており、上手くスリーピースのスーツの魅力を引き出していて感心しました。
これらはおそらくドラマの演出だとは思うのですが、エリートの余裕が感じられる見事な所作が垣間見れました。
実は織田裕二さんは「外交官 黒田康作」というドラマでも、このジャケットのボタンの開け閉めを自然に表現していました。
一方で月9ドラマの「SUITS」の方は、スーツがポイントになっているだけにビシっと決まっているのですが、このジャケットのボタンの開け閉めだけでも、慣れていない人がやると不自然に目立ってしまうので、おそらく織田裕二さんが普段から出来ている所作なのだと想像できます。
さらにスーツの上着を着る時の所作もスムーズで素敵でした。よく腰の裏側で上着の両袖を通してから腕を広げてスルスルと着る人がいますが、やはりジャケットの襟を両手で持って片腕を頭の上に通してザっと着る方がカッコいいものです。
この辺も「SUITS」の中でスマートに表現されているので、ぜひ注目しながら見てみてください。
他にも上着を着てボタンを留めたあと、さりげなくシャツの袖を引っ張り出す仕草も流石でした。これが出来るかどうかで、スーツの着こなしは全然変わってきます。
きちんと腕の長さを合わせて購入したシャツでも、着用している時間が長いと肘の辺りに皺が入って短くなってしまうので、このようなちょっとした事を意識できるようになると、グッとバランスが良くなるものです。
女性はお手洗いに行った後に軽くメイク直しやチェックをするものですが、多くの男性はこのような事をしないので、平気で粗を晒し出してしまいます。
これらのような織田裕二さんのスーツの着こなしに注目して見ると、ファッション好きの男性は「SUITS」をより楽しめると思います。
ファッションに興味のない人だと、高級なスーツだからカッコ良いだけと感じるかも知れませんが、紳士服の量販店で売られているような安いスーツでも、きちんとサイズを合わせて姿勢よく着こなしていると、グッと良い印象になるものですよ。
スーツの違い
この「SUITS」というドラマは、アメリカのドラマが原作になっているにも関わらず、主人公がイギリススタイルのスーツを着ている事も興味深かったです。
いつも爪を綺麗にしているのも印象的でした。女性は男性の手を気にして見ているものです。
また織田裕二さんがピークドラペルの押し出しの強いスリーピース(ツーピースの時もありますが)という事もあり、敵対する弁護士先生達のスーツが、保守的なデザインなのも印象的でした。
ファッションに興味がない人だと、スーツのシルエットの違いなど何も感じないかも知れませんが、よくよく観察してみると様々な違いがあるものです。
少し前に話題になった「半沢直樹」というドラマの中でも、スーツのデザインやシルエットの違いで役柄を見事に演出していたのですが、
ちょっと個性的なスーツを着ているだけで、後々重要な人物になるなと想像できるものです。
一般の人が中途半端にスーツにこだわりを入れてしまうと、悪人役のような下品なスーツの着こなしになってしまうので気をつけてほしいのですが、「SUITS」の役柄と着ているスーツを照らし合わせながら見てみると、様々な気づきがあるものですよ。
自分の基準より相手の基準を意識しよう
誰だって趣味や仕事などの興味がある分野の事であれば、細かな違いにも気がつくものですが、ファッションに興味がない男性というのは、このような違いに気がつくことがありません。
ですが、多くの女性は男性よりも圧倒的にファッションの知識があるので、一瞬でこれらの違いを感じ取ってしまいます。
高級なスーツ(経済力)に惹かれる女性もいれば、清潔感などから誠実さを感じる女性がいるかも知れません。
受け取り方は人それぞれですが、「スーツなんて関係ない!男は中身(仕事)で勝負だ!」といった意識でいると、思わぬところで弾かれてしまうかも知れません。
よく女性が好きな男性のタイプのアンケートなどで、「清潔感」が上位にランクインするものですが、これはそれだけ清潔感がない男性が多いという事でもあります。
逆に男性が好きな女性のタイプのアンケートで、「清潔感」が上位にランクインする事はありません。
男女では清潔感に納得するレベルが全然違うので、多くの男性が思っている清潔感は女性からすると合格レベルに達していません。
織田裕二さんのような紳士的な所作であったり、スーツのメンテナンスだったり、ネクタイやシャツの柄の組み合わせによる違いでも、相手側が受け取る印象が大きく左右します。
相対する人の年齢によっても相性が変わりますし、勢いのあるベンチャー企業の人なのか、融資の審査をしてもらう銀行員なのか、といった感じでネクタイの柄や太さや結び方を変えたり、腕時計を変えるような事ができると、より相手に信用されやすくなります。
主婦層を相手にする営業マンの腕に、高級腕時計が光り輝いていると警戒される事がありますし、同じ腕時計でもベンチャー企業の社長だと勢いを示す事もあるかも知れません。
鼻持ちならない偉そうな人というのは、肩を大きく揺すらせて歩いていたり、声が大きかったりするものですが、身につけている物や所作からでも、相手に伝わる情報があります。
「SUITS」でも相手側の弁護士が身につけていた超高級腕時計から、その人物の本性を見抜くシーンがありました。
仕事の立場上、腰を低くしているような人物でも、ちょっとした所作や身につけている物から、本性を推測できる事があるものです。
料理に詳しい人であれば、ちょっとした下ごしらえや隠し包丁などから、料理に対する向き合い方などが分かるのではないでしょうか。
料理に詳しくない人にとっては、「美味しい」か「美味しくない」の二択になるかも知れませんが、見る人が見れば、「手ごろな価格で提供しているのに手を抜かずに素晴らしい料理人だな」と判断できるかも知れません。
家賃相場に詳しい人であれば、立地代や不動産業者のマージンが推測できますし、本当にその価格なりの価値があるのか判断できます。
特定のスポーツに詳しい人が、そのスポーツのドラマや映画などを見ると違和感を覚えるように、誰もが詳しい分野の事となると、些細な事から様々な情報を受け取る事ができます。
日本では野球やサッカーに詳しい人が多いので、これらの王道スポーツが題材のドラマや映画の製作は相当難しいです。
数年前に「SUITS」と同じ月9ドラマで、木村拓哉さん主演でアイスホッケーのドラマがあったのですが、
私の住んでいる街は全国的にも珍しいアイスホッケーが盛んな街という事もあり、詳しい人がたくさんいるので散々な評価になっていました。
アイスホッケーに詳しい人からすると、スタントマンとの動きの違いが一目瞭然なので、違和感だらけになってしまいます。
もしこれが野球やサッカーがテーマのドラマだと、日本中の男性が同じような違和感を覚えてしまうので、散々な結果になったかも知れません。
これらのように自分が分からないからといって、相手も分からないとは限りません。特にファッションに敏感な女性ほど、スーツのようなシンプルな洋服からでも様々な情報を察知する事ができます。
ファッションに興味がない男性同士では分からない事でも、相手によっては様々な事を見抜かれているので、肝心な中身を見るまでもないと判断されてしまうかも知れません。
外見だけで人を判断するのが良いとは言いませんが、見えない箇所には手を抜く奴だと思われると、信用を築いていくのが難しくなるのはイメージできるのではないでしょうか。
スーツのような似たような洋服でも、フィット感がイマイチだと自己管理が出来ない奴だと思われるかも知れませんし、シャツの襟の汚れや革靴の汚れ具合から様々な事を推察する事ができます。
生地の光沢や質感からも経済力を推し量れますし、高級腕時計が輝いていても革靴が合成皮革の安物だと、上辺だけの見栄っ張りだなと想像できます。
紳士服の量販店の安物のスーツでも、きちんとメンテナンスをしながら丁寧に着こなしていると、誠実な印象を与える事ができます。
ドラマや映画だと詳しくない人にも伝わるように、過剰な演出が取り入れられる傾向があるのですが、一般男性でも中途半端に背伸びをしてしまい、ドラマの悪役のようなアンバランスなスーツの着こなしになっている男性がいるものです。
あくまでも相手側から全うな評価をされたいのであれば、自己満足な視点は排除しなければなりません。
大切な中身を判断してもらう為にも、外見で損している男性が少なくないので、「SUITS」を見て勉強してみてください。
まとめ 視点を変えてSUITSを観よう!
単純に「SUITS」というドラマを楽しみたい人にとっては余計なお世話かも知れませんが、スーツやファッションに興味がある男性であれば、視点を変えることで色々な楽しみ方が出来るかと思います。
織田裕二さんとダブル主演の中島裕翔さんが高級スーツを着るシーンがあったのですが、高級天然生地のスーツで自転車に乗って肩掛けカバンをしてしまうと、直ぐに生地が傷んでしまうので「現実的ではないな」といった事に気がつけるようになります。
そのようなライフスタイルであれば、むしろ耐久性の高い化学繊維が織り込まれている紳士服の量販店のスーツの方が、ずっと清潔感を保ちやすくなります。
他にも織田裕二さんが革靴を脱いで中島裕翔さんの自宅に入るシーンがあったのですが、きちんと靴紐を結んで履いていたはずの革靴を、一切手を使わずに脱いだのには違和感を覚えました。そして家から出る時に、
「靴べらぐらい買え」
というセリフがあり、靴紐を緩める事も手を使う事もなく脱げるブカブカの革靴に、靴べらなど必要ありません。
あれだけスーツにこだわる人物が、そんなブカブカの革靴を履いているわけがないので、演出家の詰めが甘いなと気になりました。
他にも一流弁護士の運転手付きの高級車が、ホンダのレジェンドなのも凄く気になりました。あまり売れている車ではありませんし、一般的にはBMW辺りの高級車が選ばれそうなものですが、スポンサーがホンダだったので、「なるほどね」と納得できましたが。
これらのように誰だって興味のある分野、詳しい分野の事であれば、様々な情報を受け取る事ができます。
「SUITS」に限った事ではないですが、自分に詳しい分野の情報は誰でも自然と入ってくるように、自分がスーツやファッションに詳しくないからといって、周りの人が同じような評価をしているとは思わないでください。
中身が大事なのは間違いありませんが、外見で損をしている人が本当に多いです。
単純に好みのブランドのスーツを身に着けるということではなく、自分の体型や職種やライフスタイルに合わせて最適なスーツを選べるようになると、一番大切な中身もしっかりと見てもらえるようになるので、真剣に向き合ってみてください。
スーツをテーマにしたドラマや映画は少ないだけに、「SUITS」は分かりやすく演出されているので、スーツのスマートな着こなしを学びたい人にとっては教材になってくれますよ。
追記
なんと主人公のライバルの蟹江貢役の小手伸也さんが、この記事をツイートしてくれました。
ボタンの開け閉めが演者に委ねられているとの事で、流石は一流の役者陣なのだと感心しました。
小手伸也さん、現場からの貴重な意見、ありがとうございました!
【関連記事】
※スーツが似合わない男性の特徴
ディスカッション
コメント一覧
あれだけのオーディオセットが揃っているのに無線のヘッドホンで聴いていたのも気になりましたな
靴を履くシーンが大輔の家でのシーンでしたら、甲斐先生は「靴べらぐらい買ったらどうだ?」と言っていたと思うので、大丈夫だと思います!
確かにやたらとボタンを留めるシーンがあるドラマ
あとオーディオ好きにとってもあの部屋は気になる
詳しい分野があると色々気づくものですよね