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機能を意識した洋服選びが学べる本を紹介します!

今回紹介する本は「なぜ、ユニフォームは、働く人を美しく魅せるのか?」です。

著者である長尾孝彦さんは元々カジュアルな洋服を扱う業界にいられた方です。そんな方が配置転換でユニフォーム業界に足を踏み入れることになり、そこで学んだ様々な洋服の機能について紹介されています。

それぞれの職種(動作、環境)に求められる洋服の機能が、これほどまでに考えられているのかと驚かされる内容になっています。

おそらくファッション好きの方でも目から鱗が落ちると思います。見た目のオシャレを学べる本とは違いますが、洋服に込められている様々な機能を知ることで、一つ上の洋服選びを意識できるようになると思います。

機能の進化から機能美へ

ユニフォームの代表としてあげられるのは、やはり看護婦さんのナース服です。

白衣の天使という名の通り、白い清潔感のあるナース服が一般的でした。

ですが、現在の病院のナース服は多種多様です。むしろ真っ白なナース服は少なくなってきました。

元々ナース服が白い理由は汚れが目立つからです。僅かな汚れでも見逃さないように、清潔感を保ちやすい白が取り入れられていました。

ただし白い生地は透けやすいというデメリットがあります。女性にとっては大事なことなので、肌着を重ね着したり、下着の色や形も考慮する必要がありました。

また清潔感を保つにはクリーニングが欠かせません。耐久性のない生地では、すぐに寿命を迎えてしまいます。

しかも医療用の洋服は自宅の水道水で行う洗濯とは違い、専門業者によるドライクリーニングです。高温にも強くなければなりません。

それらを考慮した上で繊維から開発されているのが、現代のナース服なんだそうです。そのような機能が向上したことで、現在ではデザイン性を取り入れられるようになってきました。

もちろん機能性も進化しています。看護婦さんが毎日何度も行う点滴を変える作業は、肩への負担が大きいのだそうです。その肩の角度まで計算に入れて動きを妨げないデザインに進化しているそうです。

一方で一般的な洋服はデザイン性ありきです。その上で予算の範囲内で耐久性や機能性が求められます。

「なぜ、ユニフォームは、働く人を美しく魅せるのか?」を読むことで、機能が最優先で求められるユニフォームと、デザインが求められる一般的な洋服の違いを改めて意識できるようになりました。

ドイツ車とイタリア車

私は機能が求められるユニフォームと、ファッション性の高い洋服の関係は、ドイツ車とイタリア車の関係に似ていると感じました。

ベンツやBMWやフォルクスワーゲンを代表とするドイツ車は、質実剛健が第一として考えられています。

まずは目標とする安全性や機能を確保した上で、それらの機能を損なわない範囲でデザイン性を高めていきます。

一方でフェラーリやアルファロメオのイタリア車はデザインありきです。

美しいデザインを損なわないように、エンジンの大きさや設置個所を工夫していきます。

マフラーの音にも同様のことが言えます。ドイツ車は燃焼効率の高いマフラーを設計した上で、騒音を抑える工夫をしていきます。

一方でイタリア車は気持ちの良いマフラー音を設計した上で、その音を損なわない程度に機能を高めていきます。

現在ではドイツ車の見た目もカッコよくなり、イタリア車の機能性も高くなり、結果的に似通ってきてはいるのですが、スタート地点がまるで違うのは、ユニフォームと一般的な洋服と似ていると感じます。

自分に求められる機能

「自分の好きな洋服を着る」ということが決して悪いわけではありませんが、自分が求めている機能を理解した上で洋服を選択できるようになると、より豊かなライフスタイルが実現するのではないでしょうか。

休日のデートに着る気張った洋服と、デスクワークを快適に行う洋服は違います。

洋服に求める機能でわかりやすいのはパジャマでしょうか。

パジャマであれば多くの方が快適な睡眠を妨げないという機能を意識することができますが、一般的な洋服の細かなディテールにも様々な機能が込められているものです。

好きな洋服を着ることでテンションが上がり、結果的にパフォーマンスに影響を与えることもあるとは思いますが、そこに機能性(快適性や動作性など)も含めて考えられると、より素晴らしい成果につながると思います。

「なぜ、ユニフォームは、働く人を美しく魅せるのか?」を読むと、洋服に込められている機能がよくわかるようになります。

中でも私が驚かされたのは、コックさんの白いユニフォームの機能でした。

昔は生地で作られたこんもりとしたボタンが主流だったのですが、それだと洗濯後の乾燥が悪く、清潔感にも影響が出るとのことで変わってきたのだそうです。

同じ白いユニフォームであるナース服は、機能性の高い化学繊維が積極的に取り入れられていますが、燃焼性の高い化学繊維は火を扱う調理場にはリスクがあり、現在でも綿100%が主流なのだそうです。

専門職に求められる機能をしっかりと考慮した上で開発されているユニフォームの凄さに圧倒されました。

そしてそのような技術が、一般の洋服の進化にもつながっていることを知りました。

車のレースで極限状態で酷使されながら開発された技術が、一般の車にも取り入れられて進化していくように、様々な機能が求められる制服やユニフォームの進化が、一般の洋服の機能性を向上させることにつながっています。

数年間からアイロンが必要ない形状記憶シャツや、洗濯機で洗えるスーツなどが普及してきましたが、まさにこれらが機能を高めることを目的に開発されたユニフォームなどの技術が、一般の洋服にも取り入れられていった結果です。

洋服選びは暑さ寒さをしのぐ程度でデザイン重視という方も多いと思いますが、自分に求められる機能を意識すると、また違った一つ上の洋服選びが出来ると思います。

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以前、大工さんやとび職人の恰好の美しさについて紹介したことがあるのですが、

参考大工、とび職人の格好の考察

ファッションは見た目の美しさだけが大切ではありません。その服に求められている機能を存分に生かすことで、機能美が生まれます。

イタリア車に比べてシンプルなデザインのドイツ車でも、美しいものはたくさんあります。美は細部に宿ると言いますが、無駄なデザインや装飾がないことで際立つ美しさもあるわけです。

あなたの生活、職場環境に合わせた機能を意識した洋服選びをするためにも、「なぜ、ユニフォームは、働く人を美しく魅せるのか?」から学べることは多いと思います。

おそらくファッションレベルが上がりますよ。

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