革靴を履くと痛みを感じる時にするべき5つのアプローチ

ファッションコラム

革靴を履くと痛い・・・

冠婚葬祭などでたまにしか革靴を履かない人や革靴に慣れていない新社会人は、革靴を履いた時に痛みを感じるケースがあると思います。

新しくて革が硬い黒い革靴

基本的に痛みが出ている状態で、その革靴を履き続けることは望ましくありません。足と擦れて傷がつくだけではなく、転倒して大けがをする可能性もあります。

革靴が一足しかない場合は、とりあえず痛みの出ない革靴に買い替えることが一番です。痛みを我慢してまでその革靴を履き続けることはありません。

緊急の場合であれば、街の靴の量販店で売られている安い革靴でも良いので買い替えてください。安い革靴ほど革が柔らかく構造も弱いので馴染みやすく、痛みが出にくい傾向があります。

一方で高価な革靴ほど頑丈な革でしっかりと作られているので、馴染むまでに時間が掛かります

その痛みが出てしまう革靴は処分して・・・とは言いません。時間を掛けて馴染ませていけば、何とかなるケースもあります。

そこで今回は痛みが出てしまう革靴に出来る5つの方法を紹介します。必ずしも痛みが出なくなるとは限りませんが、革靴を捨てる前に一度試してみてほしいと思います。

1 中敷き

基本的に革靴を履いた時に足に痛みが出るというのは、革靴のサイズと合っていなくて足がぶつかる(擦れる)からです。要は靴擦れを起してしまいます。

またスニーカーと同じような感覚で革靴を選んでしまうと、大抵は大き過ぎるサイズになってしまいます。これは新社会人に多くみられるのですが、一般的に革靴のサイズはスニーカーよりも0.5~1cmほど小さくなります。

そもそも革靴にはスニーカーのようなフィット感や伸縮性がないので、靴の中で足がズレて痛みが出やすくなってしまいます。

そのような大きなサイズの革靴を、スニーカーのように靴紐を緩めて履いている場合は、靴紐をきちんと結ぶだけで解決する可能性もあります

まずは革靴の踵側に足をしっかりと合わせ、きちんと靴紐を結んでみてください。人によってはこれだけで痛みが和らぐ可能性があります。

それでもブカブカで靴擦れを起して痛みが出る場合は、革靴の中敷きでサイズを調節するのがおすすめです。

ブカブカの革靴に厚みのある中敷きを組み合わせることで、フィットする可能性があります。もちろん革靴がきつい場合は薄い中敷きにしてください。100円ショップでも様々なものが売られています。

ダイソーの靴の中敷き

これが最も簡単に革靴で痛みが出た時に対処法です。窮屈な場合は中敷きを外してしまっても構いません

また革靴は履いているうちに足の裏の形に合わせて、靴底(中底)が沈んでブカブカになるケースもあります。そのような場合も厚みのある中敷きで調整することが可能です。

これはどちらも100円ショップで購入した中敷きですが、かなり厚みに差があるのが分かると思います。中敷きはそれほど高いものではないですが、まずは100円ショップで相性の良い中敷きの厚みを理解してから、もう少し良質な中敷きを靴屋で購入するのがおすすめです。

似たようなところでは、靴下の厚みを変えるのも有効です。靴下は素材によって意外と厚みが違うものなので、季節によって厚手の靴下を履くという人は、それが原因で痛みが出ることもあります。

いわゆる冬用のモコモコの靴下という意味ではなく、普通の靴下でも素材によって結構厚みが違うので、革靴の履き心地やフィット感に影響を与える事があります。スーツに合わせると良いと言われているロングホーズの靴下は、一般的な靴下よりも薄い事が多いです。

ただし、これらの対策はクッション性も変わるので、別の痛みが出てしまうこともあるので慎重に試してください。

いきなり長時間革靴を履く事になる仕事に、この組み合わせの革靴を履いて行くのではなく、少し近所を歩き回ってフィット感を確認しましょう。

2 パッド

外反母趾やくるぶしが擦れて痛む場合は、ピンポイントにパッドを貼る方法もあります。

足の痛みの箇所がはっきりとしているケースには有効です。

 

そもそも足の長さや幅は左右で違うことも珍しくありません。むしろ左右均等の人の方が少数派です。靴屋さんで革靴を購入する時に、片足だけしか試し履きをしていないと、反対側の足の革靴のサイズが窮屈(もしくはブカブカ)になってしまいます。なので片方の革靴にだけ傷みがでるケースがあります。その場合はこのようなパッドで調整するのがおすすめです。

ただし、靴の高さが変わってしまうと歩き方に影響が出るので気をつけてください。革靴の中のサイドにパッドを張るのは構いませんが、つま先や踵の高さが左右で変わるような調節はしないでください。

靴の高さが左右で僅かでも違うと歩く度に様々な影響が出てしまいます。まともに歩くことなど出来ません。おそらく足音も左右で変わってしまいます。

ちなみにマリリンモンローはハイヒールの踵を片方だけ少し削り、あえて不安定な歩き方していたそうです。

歩く度にバランスが崩れるので、お尻が揺れてセクシーさを演出していました。

カメラ前だけならそのような演出を取り入れるのもいいのかも知れませんが、日頃からそのような靴を履いて歩いていると、全身に悪影響が出るので気をつけてください。

革靴の内側の側面にパッドを当てるのはOKですが、高さの変わる中敷きは必ず左右均等にしてください。パッドと似たようなものとして絆創膏を張り付ける方法もあります。

3 革の柔軟剤

革靴に限らず革製品というのは、使用している内に自然と柔らかくなっていくものです。頻繁に圧力の掛かる箇所の革が伸びていきます。

このことを想定して、あえて少しきつめの革靴を選ぶ人もいるほどです。

ただし、革が伸びるとひび割れる可能性があります。そうならない為にも日頃の靴磨きやお手入れが必要なのですが、この流れを促進することが出来る専用製品があります。

 

こちらは起毛している革や合成皮革にも対応しています。ただし、この手の商品を使用すると革が伸びすぎてしまうケースがあるので、少しずつ使用することをおすすめします。

僅かでも革が柔らかくなると足の痛みが軽減されるものなので、あまり頼り過ぎないように気を付けてください。よほど窮屈な革靴でなければ、わざわざこのような専用品に頼らずとも馴染んでいくものです。

また積極的に革を伸ばす方法として、シューストレッチャーという専用品で圧力をかける方法もあります。

 

これはピンポイントに狙った箇所の革を伸ばすことが出来ます。くるぶしや外反母趾など痛みが出る箇所が特定している場合はシューストレッチャーは効果的です

ただこれも極端に力を入れ過ぎてしまうと、革が伸び過ぎてしまうので気をつけてください。見た目でわかるほど伸ばす必要はありません。少しずつテンションをかけるのがポイントです。

またネット上にはドライヤーの熱を使って革を伸ばしたり縮めたりする方法が紹介されているケースがあるのですが、個人的にはあまりおすすめしません。

ドライヤーの温風によって革が急激に乾燥してしまうので、ひび割れやすくなってしまいます。革のプロがしっかりと管理しながら行うのであれば、このようなリスクも上手く避けられると思いますが、素人判断でやってしまうと取り返しがつかなくなるかも知れません。

捨てる前の革靴で試すような場合なら別ですが、そうではないのであればこの次の方法で馴染ませていきましょう。

4 革靴を馴染ませる

痛みが出てしまう窮屈な革靴でも履き続けていれば馴染むとは言われていますが、痛みを我慢してまで履くことは健康の為にもおすすめできません。

革靴を馴染ませるというのは、徐々に革靴を履く時間を伸ばして馴染ませる方法です。

自宅の中で革靴を履いていてもいいですし、近所のコンビニに行くときだけなど、短時間の着用を繰り返しながら徐々に革を馴染ませていきます。

革靴が馴染むというのは革が伸びるだけではなく、靴の中底も徐々に沈みながらフィットしていきます。よく体重の掛かる踵や指の付け根あたりの中底が徐々に凹んでいきます。

これはシューストレッチャーではどうしようもありません。時間をかけて足の裏の形で体重を乗せる必要があります。要するに履くことでしか馴染まない要素です。

痛みが出るのに無理して履き続ける必要はありませんが、自宅の中だけでも良いので少しずつ中底に体重をかけて馴染ませていってください。

ポイントはなるべく立った状態で体重をかけることです。座った状態ではほとんど意味がありません。

基本的に革靴が擦れて痛みが出るのは、歩く度に片足に体重が乗った時に足のサイズが伸びるからです。普段は縮こまっている足の裏がグッと押し付けられて指先が前に出ます。

裸足で立っているだけなら土踏まずの部分が地面に触れませんが、歩くと全体重が片足に集中するので、縮こまっていた土踏まずが押し付けてられてつま先側に伸びます。この時につま先や小指が当たるので痛みが出てしまうケースが多いわけです。

ただ立っているだけであれば、この変化が少ないので靴擦れを起すリスクがありません。だからこそ、動きの少ない自宅の中で履いて革靴を馴染ませるのがおすすめです。歯を磨く時など相性が良いかと思います。

ちなみに激しい運動をする事が想定されているスニーカーだと、より大きな体重が片足に掛かるので、指先周りにかなり余裕をもたせる必要があります。だからこそ大きめのサイズを選ぶのですが、そのままだとブカブカになってしまうので、たくさんの穴を通す靴紐で甲や足首周りをガッチリとフィットさせ、足を靴の踵側に固定しながらもつま先側にだけ余裕をもたせるような構造になっています

一方で革靴は靴紐を通す穴が多くありません。スリッポンのように調節できないものも多いです。スニーカーと同じような感覚で大きめのサイズを選んでしまうと、足が靴の中で固定されずに動いてしまい、靴擦れが起きやすくなってしまいます。

初めて購入した革靴が痛かったからと安易にサイズを大きくして選んでしまうと、このようなズレが益々広がってしまう事があります。

靴紐がないタイプの革靴だと中敷きや靴下の厚みを変えるしかないのですが、靴紐がある場合はきちんと結ぶ事が何よりも大切な事です。

5 歩き方を改善

実は歩き方の違いでも足に痛みが出ることがあります。きちんとサイズを合わせている革靴でも、そもそもの歩き方が悪いと痛みが出てしまいます。

モデルでもない限り正しい歩き方を学ぶ機会などないので、多くの男性が適当な歩き方をしているものです。

わかりやすいのは背中を丸めてガニ股で歩いている男性です。

このような歩き方では足裏の外側(小指側)ばかりに体重が乗ってしまいます。靴底の外側ばかりが擦り減っている人は要注意です。

一方できちんとした歩き方が出来ていると、革靴の中でバランスよく体重が乗るので、側面だけが擦れるということはありません。左右の靴底のすり減りも均等になります。

正しい歩き方をマスターするのは簡単ではありませんが、日頃からなるべく良い姿勢を心掛け、革靴のつま先が真っすぐに前を向くように意識してください。足の親指が正面を向いているぐらいの角度(5~10度開く)が理想的です。

つま先を真っすぐにすると歩きにくい人は、腰が引けて猫背になっていたり、ふんぞり返ってガニ股になっている可能性が高いです。このような状態だと足の筋肉だけで歩くことになるので歩幅もせまくなる傾向があります。

現在はスマホやデスクワークの影響で猫背になっている男性が多いのですが、これは単純に見た目の印象が悪いだけでなく、日頃の歩き方にまで影響が出てしまいます。

つま先を正面に向けながら少し大股で歩くように意識すると、自然と骨盤も起き上がって上半身の筋肉も使えるようになるので、疲れにくいスマートな歩き方になります。この歩き方であれば足裏全体にバランスよく体重が乗るので、痛みも出にくい傾向があります。

しっかりと革靴のサイズを合わせていて靴紐を結んでいるのにも関わらず、足に痛みが出るという人は、日頃の姿勢や歩き方を意識するようにしてみてください。

まとめ 革靴の痛みはNG

一般的な靴のサイズというのは、25.5cm、26cm、26.5cmといった5mm刻みですが、これは長さ(足長)だけの目安であり、横幅の広さ(足囲、ワイズ)にも違いがあります。

26EEといった表記を見たことがあるかも知れませんが、このEEが足囲のサイズを表しています。このEの数が増える(EEEや3E)と足囲が広くなるので、新しく革靴を購入する際にはチェックするようにしてください。ただ足囲も広ければ良いというものではないので、現在履いているも革靴のサイズを参考に選ぶのが良いかと思います。

革靴を履いた時に痛みが出た場合の対処法をまとめると、

  1. 中敷きでの調節
  2. パッドで保護
  3. 専用道具で馴染ませる
  4. 履いて馴染ませる
  5. 歩き方を改める

になります。革靴が窮屈で傷みが出るケースと、ブカブカで靴擦れを起して痛みが出るケースがあるので混同しないように気をつけてください。

また靴紐をしっかりと結ぶだけで解決するケースもあるので、きちんと踵に合わせてから靴紐を結ぶようにしてください。

基本的なことですが、伸縮性の少ない革靴をスニーカーのように靴紐を緩めて履いているようでは、フィットさせることなど出来ません。

靴紐がゆるいスニーカー

どうしても日本に住んでいると靴を脱ぐ機会が多いので、ついつい靴紐を緩めたまま固定したくなってしまいますが、それだけにフィットしていない靴を履いている人が多いです。

フィットしやすいスニーカーであれば、そのような履き方でも問題にならないケースも多いのですが、伸縮性のない革靴ほど悪影響が出やすいだけに、靴擦れを起しやすくなってしまいます。

素早く靴紐を結び直すテクニックといった事も、革靴を履きこなす上で大事なポイントになるので意識してみてください。

もちろん極端にサイズが合っていない革靴は、これらの対処をしても無理なので潔く買い替えてください。

また革は柔らかければ良いというものではありません。安い革靴のように全体が柔らかいと馴染むのは早いですが、直ぐに型崩れしてヨレヨレになってしまいます。実際に私も2000円の革靴を購入したことがあるのですが、一ヶ月ぐらいでボロボロになってしまいました。

革にはある程度の張りが必要です。

だからこそ高価な革靴には頑丈な革が使用されています。負担の掛かるつま先や踵部分が強化されているので、簡単に型崩れするような事はありません。馴染むまでに時間が掛かりますが、きちんと手入れをしていれば長く愛用できるようになっています。

柔らかい革のベルトの寿命は短いものですが、硬い革のベルトは馴染むのに半年ぐらい掛かります。ですが、そこからの寿命は逆に長いものです。

きちんとした革靴も張りのある革が自分の足の形、歩く動作に合わせて徐々に伸びていくことで足に馴染んできます。

ドライヤーなどで無理やり革を伸ばすようなテクニックもありますが、伸びなくても良い箇所まで伸びてしまうことになるかも知れません。革を伸ばす専用品でもそうなのですが、あまり頼らない方が良いかと思います。

ちょっとぐらい窮屈な革靴であれば、履く時間を少しずつ伸ばしていくことで、徐々に体温や汗が革に伝わって柔らかくなっていきます。靴の中底も沈んでいくので自然とフィットしていくものです。

また靴磨きでも革を良い状態を保つことになるので、きちんとメンテナンスをしながら長い目で馴染ませていってみてください。あるベテラン靴磨きの職人さんが語っていたのですが、適度に水分や油分を革に擦りこむと履き心地が抜群に良くなるそうです。

そして姿勢や歩き方にも意識を向けるようにしてください。カッコよく歩いている男性を観察してみるとよく分かるのですが、スッと胸を張った良い姿勢で大股でスマートに歩いているはずです。

足のつま先の向きや足音もチェックしてみてください。ダラダラと小幅でガニ股で歩いていると、フィットしている革靴でも痛みが出てしまうかも知れません。こんな本があるぐらいです。

 

たかが歩き方と軽視しないでください。痛みが出る革靴で正しく歩くことなど出来ませんが、逆に正しく歩けないと靴の良さも引き出すことが出来ません

どんな革靴に買い替えても痛みが出てしまう人は、歩き方にも意識を向けて改善していってください。歩き方や姿勢が変わると見た目の印象も良くなりますよ。

どうしても日本では靴を脱ぐ機会が多いので、ついつい脱ぎ履きしやすい大きめのサイズを選んでしまうものですが、靴紐を緩めた状態で履いているとまともに走ることができないように、まともに歩くこともできません。

フィットしている革靴というのは、スニーカーのように走る事ができるものです。サンダルや長靴だと走るのに不安があるように、革靴を履いている時にでも同じような感じなのであれば、まるでフィットしていないという事なので、しっかりと靴紐を結ぶなり、中敷きを変えるなり、靴下を変えるなりしてフィットさせてください。

まともに歩けない革靴を履いていると痛みが出て当然なので、しっかりと革靴と向き合いながらフィットさせていってください。もちろん馴染むまでには時間が掛かるので、痛みが出た革靴を履いたまま仕事に行くようなことは避けましょう。

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