革靴の臭い対策!まずは掃除をきちんとしよう
革靴の臭い対策
日本で生活をしていると靴を脱ぐ機会があるので、足の臭いが気になる事があるものです。
特に革靴は通気性が良くないだけに、悪臭が発生しやすいのですが、そこで靴用の消臭スプレーに頼っている人も多いと思います。
消臭スプレーが悪いとは言いませんが、それだけだとトイレ掃除をしないで芳香剤で誤魔化すような事なので、悪臭の原因そのものを失くす事はできません。
そこで今回は革靴の本質的な臭い対策を紹介します。
革靴の掃除
革靴の悪臭を抑えるのに最も簡単で大切なのは、「革靴の内側の掃除」です。これが基本であり、最も効果があります。
定期的に靴磨きをしているサラリーマンは多いと思いますが、靴の内側の掃除となると意外と多くの人がおざなりになってしまっています。
靴の中というのは靴下が擦れて落ちた繊維が溜まっているので、一度も掃除をした事がない靴だとつま先側にごっそりとホコリが溜まってしまっています。
このホコリが汗を吸うと雑菌が繁殖して臭いの原因になるので、外側の靴磨きだけではなく、革靴の内側の掃除も意識してください。
硬く絞ったタオルやウェットシートで拭きとっても良いのですが、アルコールの除菌シートだと乾燥も早いのでおすすめです。
この革靴の内側の掃除だけでも、かなりの臭いを抑える効果があります。
中敷きがある場合は取り外してから拭いてください。中敷きの先端にも結構なホコリが付着しているはずです。中敷きの素材にもよるのですが、水洗いをしてしまうのもおすすめです。
中敷きが擦り減っている場合は、消耗品と割り切って交換してください。100円ショップでも様々なタイプが売られていますよ。
靴の臭いが気になる人は、消臭機能がある中敷きを選んでほしいのですが、そのような中敷きでも貯まったホコリに対しては消臭効果がないので、やはり定期的に内側の掃除が大切です。
ただ中敷きを交換すると履き心地やフィット感に影響が出る事も多いので、今までの中敷きと同じぐらいの厚みの物を選ぶのがポイントです。
靴の内側の汚れを落とさない事には、消臭スプレーに頼っても一時的にしか誤魔化せないので気をつけてください。
革靴の乾燥
革靴の悪臭を抑えるポイントとして、靴の内側の掃除と同時にもう一つ意識してほしいのが革靴の「乾燥」です。
足から出る汗は一日でコップ一杯分ぐらいあるとも言われており、血行な水分を革靴の革が吸収してしまいます。
スニーカーのように通気性が良い靴であれば、一晩ぐらい放置するだけで乾燥してくれるのですが、通気性の悪い革だと一晩ぐらいでは乾燥してくれません。
この対策として靴用の乾燥剤なども売られているのですが、
革靴は毎日同じものを履かないでローテーションさせる事で、しっかりと革の内部まで乾燥して雑菌の繁殖を抑える事ができます。
毎日同じ革靴を履いていると、常に湿った状態になってしまうので、どんどん雑菌が繁殖して臭くなってしまうのですが、二足以上の革靴を交互に履いてあげるだけで、しっかりと乾燥させる事ができます。
衣類の洗濯物でも乾燥時間が長くなると、イヤな生乾き臭が発生してしまうように、汗をたっぷりと吸った革靴をしっかりと乾燥させる事が大切です。
こだわりが強い人だと曜日ごとに履き替えるような人もいるのですが、せめて二足以上の革靴を用意して、二日続けて履かないように意識してください。
革の傷みも軽減できるので革靴の寿命も延びてくれます。半年毎に革靴を買い替えるより、二足の革靴を交互に履いた方が一年以上もってくれます。
ブーツのような長い靴ほど臭いが気になりやすいのも、それだけ内側が乾燥しにくいからです。
同じ革靴を二日続けて履かないのも、革靴の臭いを抑える上で重要なポイントになるので意識してみてください。
この対策として理想なのは、水分を吸収してくれる木製のシューキーパーを入れる事です。
シューキーパーは革の形を整えてくれ、型崩れや靴底の反り返りを防止してくれます。
プラスチック製のシューキーパーでも悪くはないのですが、悪臭を抑える為の乾燥という意味では、むしろ遅くなってしまう事もあるので、革靴の臭いが気になる人は木製のシューキーパーを用意してください。
比較的安価な木製のシューキーパーだと、ABCマートや無印良品で見つけられます。
ただ木製のシューキーパーもしっかりと乾燥させないとカビてしまう事があるので、外した時は空気の当たるところで乾燥させてください。
ちなみに靴の乾燥対策の必要性は、女性用のロングブーツで考えると分かりやすいかと思います。構造が弱い物だと倒れて内側に蓋をしてしまうので、直ぐに雑菌が大繁殖して悪臭を発してしまうので、対策グッズが売られています。
これはあくまでも乾燥を抑える為だけの物なので、シューキーパーのようにアッパーの皺を伸ばしたり、靴底の反り返りを防ぐ効果はないのですが、靴の内側をしっかりと乾燥させる事が大事なのは、イメージできるのではないでしょうか。
脱いだ後の革靴を通気性の少ない下駄箱に入れるような事もNGなので、しっかりと乾燥させる事を意識してください。
基本的に玄関のドアは換気の事も考えて隙間があるものなので、なるべくならドアの近くに置いた方が乾燥も早くなりますよ。
靴下との相性
革靴のイヤな臭いの原因の一つとして、靴下の素材が問題になる事があります。
安価な靴下だとポリエステル100%の物があるのですが、新品の革靴と組み合わせても直ぐに悪臭を発してしまう事があります。
靴下の素材は汗との相性もあるので、問題ない人もいるのですが、基本的には綿やウールやシルクなどの天然生地の方が、靴から悪臭が発生しにくい傾向があります。
化学繊維が混ざっている靴下でも消臭タイプがあるので、それらであれば悪くないのかも知れませんが、靴下の素材によっても革靴が臭くなってしまう事があるので意識してみてください。
ちなみに私はシルクの靴下を愛用しています。色々な靴下の素材を試しましたが、悪臭を抑えるという意味ではダントツで相性が良かったです。
革靴の素材
基本的に革靴の素材は動物の革なのですが、安価な革靴だと合成皮革で作られているケースがあります。
合成皮革は靴磨きをしなくてもツヤを保ってくれたり、雨を弾くといったメリットがあるのですが、通気性や吸水性がほとんどないので、革靴以上に湿気がこもって雑菌が繁殖しやすい傾向があります。
昔の合成皮革は、いかにも安っぽい質感だったのですが、最近は見た目だけでは分からないぐらい良い質感の物もあり、私も一度だけ購入した事があるのですが、初日から臭くなって悲しくなりました。
合成皮革の革靴でも少し高価な物だと、通気性の良いものや消臭機能があるものも売られているのですが、同じぐらいの価格帯であれば、普通の牛革の革靴を購入できるので、足の臭いが気になる人は合成皮革は避けた方が良いです。
合成皮革の革靴も全く靴磨きをしないという人であれば、悪い選択肢ではないのかも知れませんが、靴磨きが出来ないだけに寿命がそれほど長くないので、冠婚葬祭でたまに履くぐらいの革靴でないと相性が良くありません。
革靴を普段使いするのであれば、やはり天然の革を用いた革靴の方がメンテナンスができるだけに良い状態を保ちやすいので、これから購入する革靴は素材も意識してみてください。
ちなみに初日から臭くなってしまった合成皮革の革靴でも、シルクの靴下と組み合わせると、ほとんど臭いがしなくなりました。
シルクの靴下は少し高価で耐久性もあまりなく、洗濯ネットが必要だったりするので、誰にでもおすすめできる物ではないのですが、本気で足の臭いが気になる人は検討してみてください。
シルクは肌にとっても良いので、足の裏のガサガサも無くなってくれました。水虫対策や冷え性対策としても有効だと言われているので、足の臭いが気になる人は検討してみてください。
最終手段 革靴の丸洗い
革靴の内側の汚れを落とし、しっかりと乾燥させていても臭いが残っている場合は、革靴を丸ごと洗ってしまう方法があります。
これは簡単な方法ではないのですが、革に染み込んだ汗や皮脂汚れを一気に落とす事ができるので、臭いも随分とスッキリしてくれます。
ただ革靴の洗い方は誤ってしまうと、革に色ムラが出来てしまったり、雨染みのようなものが出来てしまう事もあるので、かなり慎重に行わなければなりません。
リムーバーで靴クリームをしっかりと落とし、ぬるま湯に付けて汚れを浮かし、革用の石鹸で丁寧に全体を洗った後にしっかりと乾燥させ、靴クリームを塗り込んで保護する必要があります。
完全に濡れた革靴を乾燥させるのは大変なので、これが長引くとむしろ雑菌が繁殖してカビてしまう事もあります。
内側の革も油分を失い過ぎてしまうとボロボロになってしまうので、靴墨の成分がない革用のクリームで補ってあげる必要があり、誰にでもおすすめできる方法ではありません。
よほど大切にしたい革靴であれば、きちんと道具を揃えて正しい手順で慎重に行えれば良いかとは思いますが、適当に洗ってしまうと取り返しがつかない状態になってしまうかも知れないので、あくまでも自己責任でお願いします。
YouTubeなどでも革靴の洗い方を解説している動画が見つかるので、しっかり勉強してから行ってください。
こちらの動画では専用のサドルソープで洗う前にボディーソープで洗ってみた動画があり、あまり良い結果にはなっていないようでした。
革靴の丸洗いは適当に行ってしまうと台無しにしてしまう可能性もあるので、これは最終手段と考えてほしいと思います。
まとめ 消臭スプレーは補助
一般的な革靴の臭い対策だと、消臭スプレーを吹きかける事になるのですが、
悪臭の原因である汚れや雑菌を落とさない事には、一時的に誤魔化す程度の効果しかないので、過度な期待はしないでください。
やはり定期的に革靴の内側を除菌シートなどで掃除し、脱いだ後にしっかりと乾燥させる事が重要です。
これだけでも革靴の臭いが抑えられる可能性が高いのですが、残業続きで革靴を履いている時間が長い人は、二足以上の革靴を用意し、しっかりと乾燥させる為にローテーションしてください。
靴下は化学繊維のせいで悪臭が発生している場合も多いので、普通の綿100%の靴下にするだけで解決する可能性もあります。
消臭機能のある靴下であれば、化学繊維が混ざっていても悪くはないのですが、綿100%の靴下でも臭い場合は、シルクのような消臭効果の高い靴下を試してみてください。
シルクの靴下も耐久性を上げる為に化学繊維が混ざっている事が多いのですが、それでも消臭効果は抜群なのでおすすめです。
ただこれも相性の問題があるので、まずは一足だけシルクの靴下を購入して試してみてください。全国どこでもあるお店だと、しまむらのシルクの靴下が安いので試すのには丁度良いかと思います。
シルクの靴下で靴のイヤな臭いが抑えられる事が分かれば、ネット通販でまとめ買いをする事で価格も抑えられると思います。
私自身も楽天スーパーセールの時に、シルクのビジネスソックスを大量にまとめ買いしており、
この博多シルクの靴下は薄手のビジネスソックスで消臭効果も抜群なので、個人的にはかなりおすすめしたいところなのですが、現在はあまり販売されていないようで、amazonで二足セットのお試し価格で900円の物が見つかりました。
楽天の購入履歴を確認してみると、楽天スーパーセールのアウトレット商品だったこともあり、12足セットで1656円で手に入れていました。
シルクの靴下はまともに買うと高価で耐久性もなくて洗濯も難しいので、靴の臭い対策としては簡単な方法とは言えないのですが、通気性のない合成皮革の靴ですら臭いを抑えられたので、消臭効果は素晴らしいものがあります。
靴の臭い対策は体質(汗や皮脂の違い)によっても相性があるので、必ずしもベストな方法があるわけではないのですが、まずは基本の内側の掃除や乾燥を意識し、それでも抑えられない場合は、靴下の素材や丸洗いといった事を検討してみてください。
ちなみに靴の臭い取りのライフハックとして、10円玉を入れておく方法がありますが、これは綺麗な10円玉でないと効果が薄く、別の意味で悪臭の原因となってしまうのでお勧めしません。
銅の10円玉は金属イオンの反応で雑菌の繁殖を抑える効果が科学的にも認められており、メンテナンスをしていない革の財布でも臭くならないのは、この効果によるものが大きいのですが、銅は水分に触れると一気に反応してしまうので、靴の中が銅臭くなってしまうリスクがあります。
同じような反応を利用するのであれば、10円玉よりも丸めたアルミホイルでも入れた方が、臭いうつりのリスクが少ないのでおすすめです。
と言っても消臭スプレーと同じように、汚れを落とせるわけではないので、靴の内側をしっかりと掃除した後に行ってください。
ただ定期的に靴の内側を掃除しながら、しっかりと乾燥させていると、そもそも革靴は臭くならないものなので、わざわざ消臭する必要もありません。
この状態こそが理想なので、安易に悪臭を誤魔化す方法ばかりに頼るのではなく、きちんと革靴と向き合ってほしいと思います。これこそが最も簡単な臭い対策ですよ。
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コメント一覧
革靴の悪臭は毎日履かないだけで防げますよ
たまに内側を拭くだけだけど何年履いてもくさくない