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男性ファッションはさじ加減なしでは完成しない!

男性ファッションのさじ加減

最近読んだいくつかの男性向けのファッションの本で、いわゆるパーソナルスタイリストと呼ばれる方のものがありました。

パーソナルスタイリストとは、個人向けのスタイリストのようなことで、その人にあった最適な洋服を選んでくれる職業です。最近は高級デパートに専属のパーソナルスタイリストがいるケースもあります。

お金に余裕のある方であれば、このような方にお願いするのも良いと思うのですが、全ての人が出来るわけではありません。

パーソナルスタイリストが何をやる方というと、自分ではまず選ぶことがない斬新なファッションを選んでくれることもあるのですが、主にファッションのさじ加減を調整することです。

さじ加減というのは、言葉通りに微調整するということです。

最終的に料理の味(ファッションバランス)をさじ(調味料)で調えてくれるのが、パーソナルスタイリストのお仕事です。

食材(男性)にあった調理法が違うので、人それぞれさじ加減も変わります。

このさじ加減なしに男性のファッションは完成しません。

そもそもオシャレに興味のない男性は完成した状態を知らないので、さじ加減のしようがないのですが、ここを自分で見極められるようにならないと、いつまで経っても自分で判断することが出来ないままです。

さじ加減していないファッション

さじ加減を全くしていないファッションというのは、いわゆるマネキン買い(お店のマネキンの服を真似る)やファッション雑誌のモデルを真似るようなことです。

マネキンやモデルが着用している洋服というのは、しっかりとコーディネーターを考えられているのでバランスは良いです。流行も取り入れられています。

ただ多くの男性がマネキンやモデルのような体型ではありませんし、髪型や肌の色も違います。

するとそっくり真似てみても、どこかしらの粗(隙)が出てしまうので、洋服に着られているような残念な印象になってしまいます。

私自身もそうだったのですが、オシャレに興味を持ち始めた頃というのは、このような状態になってしまいます。

そもそも完成した状態を見極められないので、ついついわかりやすい方法(目立つファッションアイテム)を選んでしまいます。

私が靴磨きセットを購入して間もない頃は、毎日のようにピカピカに磨いて喜んでいたのですが、靴磨きだってやり過ぎると野暮になります。

稀に革靴全体を鏡面磨きのようにピカピカにしている男性がいるのですが、これは野暮の極みです。

ピカピカの革靴が似合うシーンなどそう多くありません。薄暗いバーで黒の革靴であれば、ちょっとした照明に反射してほどよく光沢をアピールできるかも知れませんが、日中に履いてしまうと鬱陶しいぐらい主張してしまいます。

金ぴかの腕時計が活きるシーンが少ないように、過度な主張は野暮になってしまいます。

さじ加減しているファッション

スーツのような特別目立つ要素がないファッションでも、人によって似合う、似合わないがあるのは、このさじ加減の差です。

わかりやすいのはネクタイの柄です。必要以上に目立つネクタイは何も良いことがありません。

落ち着いたネクタイの柄でも結び方だけで随分と印象は変わりますし、スーツのラペルの幅との相性も大切です。

さらに職場によっても変わってきます。誠実さが求められる銀行員と、勢いを感じさせる必要のあるベンチャー企業では、全く別のネクタイが求められます。

冠婚葬祭でも変わります。華やかな結婚式のような場ではネクタイの結び目にくぼみ(ディンプル)があるオシャレな結び方でも良いのですが、葬式ではNGです。

このようなさじ加減が出来ない人というのは、どことなく残念な印象にうつってしまいます。

髪型ぐらいだと、多く男性がTPOに合わせてセットを変えることが出来るのですが、オシャレに興味がない男性だと、ファッションのさじ加減を誤ってしまうものです。

数年前に同級生の男性が急に亡くなってしまい、懐かしい顔が揃って会場で飲み明かしたことがあるのですが、会場の靴箱を見ると華やかなウイングチップやタッセルローファーがありました。

どんなに高い革靴でも、その場に適していないと残念な印象になってしまいます。それだったら靴の量販店で3,000円ぐらいで売られているプレーントゥの方が、ずっとスマートです。

よくよく観察してみると、シャツも独特な光沢のある綾織だったり、目立つバックルのベルトをしている男性もいました。

「黒の革靴なら何度もいいんだろ」

といった認識程度では、まったくもって不十分です。様々な粗が浮き彫りになってしまいます。

これはスーツに合わせるネクタイや腕時計でも同様です。バランスよく決まっていれば、ホームセンターで売られている2000円ぐらいの時計でも似合うものです。

お買い得な商品を紹介するテレビ通販の方の腕に、金ぴかの腕時計が輝いていると、胡散臭さが出てしまうものです。

個人的に好きなファッションアイテムを身につけることが悪いわけではないのですが、TPOに合わせるさじ加減が出来ないと、どことなく残念な印象になってしまいます。

女性ファッションと比べて選択肢が少ない男性ファッションだからこそ、このさじ加減がものを言うのだと感じています。

まとめ さじ加減と向き合おう

パーソナルスタイリストにアドバイスを求めるのは素晴らしいことあとは思いますが、そのアドバイスの意味をしっかりと自分の中に落とし込むことが大切です。

ファッション雑誌の着こなしテクニックなどもそうなのですが、その意味がわからないと、大事な場面でさじ加減を誤ってしまいます。

料理が下手の人に多いのですが、常にレシピ通りにしか作れない傾向があります。

  • 鳥の胸肉:200g
  • 砂糖:小さじ1
  • 醤油:小さじ1
  • みりん、酒:少々

といったレシピがあったとしても、誰もが同じ鶏肉を手に入れられるわけではありません。

卵を産まなくなった年老いた鶏肉とブランド地鶏では肉厚や硬さが違いますし、冷凍で輸入された鶏肉でも全く違います。

さらに言うと砂糖だって銘柄によって甘みが違いますし、醤油や味噌などは地域によってかなり味が違うものです。

少々といった分量は、まさにさじ加減が求められる要素ですが、味見をすることなく適当に入れてしまうと、レシピ通りの味からほど遠くなってしまいます。

他にも弱火や中火といった表現も曖昧です。弱火で5分といっても火力や鍋によって随分と変わります。

こまめに食材の状態をチェックしながら微調整できればいいのですが、レシピ通りにしか作れないとなぜに失敗したのか気がつくことが出来ません

一方で目分量でも美味しい料理をつくることが出来る人というのは、このさじ加減が上手な人です。

自分でバランスを取ることが出来るので、完成品のイメージに近づけていくことが出来ます。

男性ファッションにも完璧なレシピなど存在しません

もちろん目安となるレシピはたくさんありますが、それらが完璧に自分の状況に当てはまることは稀です。

最終的には自分でさじ加減をしなければなりません。

このさじ加減と向き合ってきた男性だけが、オシャレになるのだと感じています。

洋服のちょっとしたシルエットの差に気がつけるようになると、自分の体型の変化にも敏感になり、食生活や生活習慣も含めてオシャレと向き合えるようになります。

綿100%の生地でも糸の細さや織り方によって、随分と着心地や寿命が違うことに気がつくようになるので、洋服を選ぶ際の審美眼も磨かれていきます。

すると安易に流行しているからと、セールでお得だからと洋服を選ぶようなことがなくなり、しっかりと自分に似合う洋服を選ぶことが出来るようになるものです。

靴磨きをしていると歩き方のクセがわかったり、洋服にブラシをかけていると姿勢のクセに気がついていくものです。

これらのような細かな気づきがないと、さじ加減のしようがありません。

自分という素材と向き合いながら、日々さじ加減をしながら成長していってほしいと思います。

毎日ネクタイを締めているサラリーマンは、自分に最適なネクタイの結び方や長さを理解しているものですが、たまにしかネクタイを締めない方だと、短すぎたり、長すぎたり、結び目が緩かったり、大きかったりするものです。

ネクタイが短いとお腹が出ているように見えてしまいますし、実際にお腹が出てしまったのであれば、なるべくジャケットのボタンを外さないような工夫もできます。

どんなに高価なスーツやネクタイを購入しても、このようなさじ加減が出来ないと残念な印象になってしまうので、日頃から意識するようにしてみてください。

ズボンの裾を2センチ調整するだけで、グッとバランスが良くなるようなことも珍しくないので、しっかりと自分でさじ加減できるようになりましょう。

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