大工、とび職の着こなしがカッコいい理由を考察

ファッションコラム

大工、とび職人の着こなし

大工さんやとび職の方の着こなし、凄くカッコいいと思いませんか?

私は職人さんならではの機能美を感じます。

あくまでも私なりの考えですが、大工さんやとび職の方のファッションというのは、日本の伝統が受け継がれているように感じます。

半纏姿のお年寄り

半纏のようなわかりやすい恰好をしていなくても、何か、こう、伝統を感じることができます。

格好の全てに意味があるように思えます。とび職のニッカボッカも、足下に引っかかるものがあると危ないからでしょうし、ねじり鉢巻きや頭に巻くタオルも汗を抑えるためであり、きちんと意味があるからカッコいいのだと思います。

後ろ姿

仕事の機能を考えてポケットの多いジャケットを着ていても、あまりダブついた印象がありませんし、やはり動きやすさも考えらえています。

また職人さんによってズボンはブカブカだったりします。これにも色々意味があるようで、例えば溶接などをしていると、ピッタリのズボンだと火傷になりやすいのだそうです。

あえて空間を設けることに意味があります。だからと言ってダボダボ過ぎても動きにくくなるので、絶妙なバランスが宿るのではないでしょうか。

またペンキなどの塗料も肌に直接触れにくいなどの意味があるそうです。きちんと意味があって進化した格好です。

私はこれらの恰好が仕事着として、とてもカッコいいと思います!

例えば料理人は白い服を着ているものです。調理場を清潔に保つためにも、汚れが目立つ白い服というのは必然性なんだと思います。

料理人の制服

プロの料理人として凄くカッコいいと思うのですが、テレビ慣れしている一部のシェフは、髪の毛が落ちてきそうな「ふんわりヘアー」で調理をしていたりしているのでガッカリします。

周りの弟子たちはきちんと帽子をかぶっているので尚更です。普段は弟子に任せていて料理をしていないのかも知れませんが、やはり料理をするときは帽子をかぶるべきでしょう、プロ意識を感じられません。

 

こういうシェフの恰好を見ると、とてもカッコ悪く感じます。

 

職人として二流のように感じてしまいます。料理中はきちんと帽子をかぶり、その後の料理の説明の時に帽子を脱ぐのであれば、料理人として誇りと、話す人への敬意、両方を表すことが出来て素敵だと思います。

プライドを持って料理をしているのが、そのような装いからも伝わってくるものです。

大工さんやとび職の方の格好からも、そのような誇り高いプライドがにじみ出ているので、機能美が宿ってカッコいいのだと思います。

普段着、スーツ姿に誇りを!

一方でサラリーマンのスーツ姿というのは、とりあえずスーツ、という印象の方が多く見受けられます。このようなサラリーマンを見るとやはりカッコ悪いものです。

少数派ですが、相手に信用してもらえるようにきちんとスーツを着こなしていたり、誠実な印象を持たせるためにスーツを選んでいる方など、誇りをもってスーツを着ているサラリーマンは、とてもカッコいいと感じます。

スーツ姿のスマートなサラリーマン

スーツなんて何でもいい、とりあえずスーツでさえあればOK、という投げやりなサラリーマンとは、歴然とした差を感じます。

これは高級なスーツとか、有名ブランドのスーツだからとか、そういうことではありません。

洋服の○○のような量販店のスーツでも、カッコよく着こなしている方がいるものです。

スーツの選び方もそうです。サイズ合わせも適当で、しかも手入れも適当です。サイズが合っていないワイシャツに、ジャケットのポケットにたくさん物を入れ、シルエットが崩れてしまっています。

もしこれがとび職人だと、サイズが大きいベストを着て、動きを妨げる余計な物をポケットにたくさん入れているようなものです。

そんな人が命をかけて高所で作業出来るでしょうか。ちょっとした風に足元をすくわれることになるかも知れません。

高層ビル建築のクレーン

サラリーマンのスーツは命がけではないですが、適当だということは一発で相手に伝わります。これはファッションに詳しくない人にも伝わることです。

参考外見の変化が相手の無意識に伝わる理由

平凡なサラリーマンでも真剣にスーツを選ぶようになれば、一流のとび職の方のように機能美が宿ってカッコよくなれるはずです。

そうなれば仕事の質も変わってきます。装いと整えるということは、自分をカッコよく見せるためだけではなく、相手への敬意に繋がります。

重要な契約の時に、相手のスーツがだらしなかったら、相手はどう思うでしょうか。

もっとわかりやすく言えば、二日酔いが丸出しで、寝癖や目やにをつけた不潔な人だったら、相手はどう思うでしょうか。

どんなに素晴らしい契約だったとしても、相手は二の足を踏むことになります。

大工さんやとび職の方のように、多くのサラリーマンも真剣に仕事に打ち込んでいると思います。

職人さんが道具の手入れを怠らないように、サラリーマンもスーツの手入れを怠らないようにしてほしいものです。

これは高級なブランドスーツを着ろと言っているのではありません。

とりあえず釘さえ打てればいい、という日曜大工であれば、100均の金槌でもいいのでしょうが、きちんと仕事に向き合っている大工さんは、やはり道具もきちんと選んでいます。

くぎを打つ男性

高級な金槌ということではなく、持ちやすさ、重さ、形状など、自分にあった金槌を真剣に選んでいるのではないでしょうか。

そこに値段は関係ありません。もちろん予算の都合はあるのでしょうが、自分が気に入ったもの、しっくりきたものが、その大工さんにとって最高の道具になります。500円でも1万円でも関係ありません。

サラリーマンのスーツも職場に合わせて、真剣に向き合ってみてください。きっと何かが変わると思います。

どんなスーツがいいのかわからない人は、同じ職場の成績のいい人のスーツを参考にしてみてください。だらしのない恰好で上手くいっている方は少ないものです。

高級感が必要な職場や、親しみやすさが必要な職場、押し出しが必要な職場など、それぞれに適したスーツがあると思います。

スーツの型によって、落ち着きや爽やかさ、誠実感を演出することができるものです。

お洒落なスーツ

普段着を選ぶときでも、奥様や恋人がいっしょに出かけたくなる洋服を想像してみてください。

イメージできないなら直接奥様や恋人に聞いてコーディネートしてもらうのも良いかと思います。パートナーがいない方でも、女性の店員さんにお願いすれば、お店が混んでいなければ喜んでコーディネートしてくれます。

店員さんは目が肥えていますが、あまり押しつけがましいとお客さんが離れてしまうので、中々本音は言えないものです。あなたが明らかに似合っていない洋服を選んだとしても、

 

「お似合いですよ~」

 

と言うしかないのです。だからこそ全面的にイメージだけを伝えて、女性店員さんにお任せをしたほうが、上手に選んでくれます。

ただし、スーツを奥さんや恋人に選んでもらうと、ビジネスでは軽い印象になる場合があるので気をつけてください。あくまでも女性にお願いする場合は、普段着の時と覚えておいてください。

外見=内面?

人は内面が大切なのは間違いないのですが、内面がしっかりとしている人は、外見を決しておろそかにはしません。

事故を起こした車を調べると、車内が汚い確率が凄く高いのだそうです。一方で常に車を綺麗にしている人ほど、事故率が低いというデーターがあります。

車

もう一つ同じような例があります。テレビの情報番組のレポーターの方が言っていたのですが、マンションで事件がおこった時に現場に駆けつけると、マンションの外からでも、すぐにその部屋がわかると言うのです。

 

その理由は、かなりの確率でベランダが汚いのだそうです。

 

この話を聞いてからニュースを見ると、本当にそういうことが多くて私も驚きました。

枯れた観葉植物や、取り込まれない洗濯物、何年間も放置されて朽ちているモノで、ベランダが溢れていました。ちょっとしたゴミ屋敷のような感じです。

ゴミが溢れている=危ない人、ということではないですが、多少は何かしらの因果関係があるのだと思います。内面が外に出てしまうことがあります。

人は内面が大事ですが、やはり外見も大事なんです。

参考人は中身が大切と思っている方へ

仕事着、普段着、身に付ける物はとても大切です。

大工さんが真剣に仕事道具を選ぶように、

どんな職場の方でも、しっかりと見た目を整えてほしいと思います。

外見を整える行為というのは、今まで着るものに無頓着だった人ほど、気づきが多く効果が高いものです。

遅すぎることはありません。何か一つでも踏み出してほしいと思います。

高級なファッションアイテムを買う必要はありません。タンスの整理でも靴磨きでも何でもいいです。今まで目をそむけていたことに挑戦してください。必ずそこに学び、気づきがあります。

外見を整えることで、内面も整います。靴を磨く度に、内面も磨かれるのです。

一流の大工さんやとび職の方のように、カッコいいオーラを放つことが出来るようになってほしいと思います。

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