薄毛対策に本当に効果のある健康法についての考察

薄毛対策

薄毛対策に効果的な健康法

薄毛対策に効果的な健康法について紹介するといっても、薄毛にだけ効果のある健康法などありません。まずはこのことをしっかりと理解してください。

当たり前のことですが、血液やリンパの流れが良くなれば全身の健康に効果があります。足の冷え性に悩んでいる人が、足裏やふくらはぎのマッサージを行うことで血流量が増えることもあるとは思いますが、その効果は全身にも好影響を与えてくれます。

その逆もまた然りで、足の冷え性に悩んでいる人が足以外の運動やマッサージを行うことでも、足への血流量を増すことに繋がります。

薄毛に悩んでいる人の多くが頭皮マッサージを試したことがあると思いますが、頭皮マッサージが悪いということではなく、頭皮にだけ注目するのではなく全身の健康へ意識を向けたほうが、より効果的だということです。

足の指先の毛細血管の隅々まで血液が届かないと体温が下がってしまいますが、その原因を「足の指の筋力の衰えだけと考えるな」ということです。

足の指先のマッサージや足湯をすることで冷え性による痛みや苦しさは改善しますが、それはあくまでも一時的な効果です。時間が経つと再び足が冷えてきてしまいます。

一方で全身を動かす運動を行えば、足の指先だけではなく足裏やふくらはぎや太もも、さらに上半身の筋肉まで刺激することになります。もちろん頭皮への血流量も増すことになります。

薄毛対策で頭皮マッサージを行うことが間違っているというわけではなく、頭皮の血流にだけ注目することが間違っているということです。

首や肩がこっていれば、その上にある頭皮への血流も悪くなります。顔の筋肉が強張っていても同様です。それらの滞りによる痛みはその箇所に出るかも知れませんが、影響は全身に及ぶということです。

薄毛に効果的な健康法というのは、全身の健康を良くすることがポイントになります。

全身の健康を良くする方法

全身の健康を良くする方法についても、必ずしも正解があるわけではありません。

冷え性に悩んでいる人にとっては、体を温める漢方薬は効果的かも知れませんが、体温が安定している人が体を温める漢方薬を飲むと毒にすらなってしまいます。

これはあらゆる健康法にも当てはまります。運動不足の人がラジオ体操を行うことは健康にとって良いものですが、仕事で体をたくさん動かしている人にとっては、余計な疲労を蓄積させるだけかも知れません。むしろ身体を休めたほうが健康になる可能性が高いです。

きちんと自分の身体を観察して全身のバランスを取ることが正しい健康法です。頭皮にだけ着目しない健康法こそが、薄毛対策に効果的な健康法だといえます

そしてこのバランスを取る方法にも二つのアプローチがあります。それは悪い箇所を改善する方法と、悪くなる原因を改善する方法です。

悪い箇所を改善するというのは、いわゆる足湯や肩もみなどです。頭皮マッサージも当てはまります。

一方で悪くなる原因を改善する方法というのは、足が冷える原因や肩がこる原因と向き合うことです。

歩き方が悪いと足裏の筋肉を正しく使えません。毎日同じような距離を歩いている人でも冷え性とそうではない人がいるように、同じような運動や健康法を行っても同じような効果があるとは限りません。

普通は正しい歩き方を習うことなどありません。モデルや芸能人でもない限り歩き方を意識することは稀です。

私は幸いにもファッションに興味をもった事がきっかけで、自分の歩き方と向き合うことができましたが、多くの人は気にしたこともないのではないでしょうか。

同じ距離を歩くにしても背中を丸めて下半身だけの筋肉を使って狭い歩幅でちょこちょこ歩くのと、全身の筋肉を使って大きな歩幅で歩くのでは運動量が全く違います。

大きなダンボールを抱えながら歩くときをイメージしてみてください。上半身が固定されるので歩幅が狭くなってしまいます。スマホをいじりながら歩いても同様です。下を向いて猫背になるので歩幅が狭まってしまいます。

他にも靴のサイズが合っていなかったり、靴底がすり減っていたり、靴紐を結んでいなかったり、いつも同じ方の腕で鞄を持っていたり、様々な理由で歩き方が崩れてしまうものです。

日頃からこのような歩き方をしている人が、たまに運動を行っても効果は一時的なものにしかなりません。

もちろん全くやらないよりは良いとは思いますが、日頃から全身の筋肉を使いながら正しく歩いている人であれば、わざわざ特別な運動をしなくても問題にはなりません。

これといった運動をしていなくても良いスタイルを保っている人というのは、日頃の姿勢や歩き方が綺麗だからです。

肩こりに悩んでいる人がマッサージでコリをほぐすのが悪いわけではありませんが、そもそも肩がこる原因と向き合って改善したほうが効果的なようなことです。

肩がこる原因も人それぞれですが、デスクワークであればモニターの高さや向きを調整したり、モニターの明るさを調整したり、PC眼鏡をかけたり、デスクや椅子の高さを調整したり、座り方を変えたりすることで、肩がこる原因そのものを改善することになります。

これが全身のバランス取るということです。西洋医学のように症状の出た箇所にだけアプローチをするのではなく、東洋医学のように症状が出た原因にアプローチして症状そのものを軽減することがポイントです

薄毛対策でいうと、頭皮マッサージにだけ頼るのではなく、全身の健康へ意識を向けることです。

健康的な身体を取り戻す為に特別な運動をするのではなく、不調になる原因と向き合って生活習慣を変えていってください。

次は薄毛に効果的な食事について紹介します。

薄毛に効果的な食事

ここまで読んでくれた人であれば、「薄毛に効果的な食事などない」ということも理解できると思います。食事も単純に身体に良いものが、結果的に薄毛対策としても効果的ということです。

髪の毛の主な成分であるタンパク質を多くとれば、薄毛が改善されるというものではありません。日頃からきっちりとプロテインを取っているボディービルダーでも薄毛の人はいます。

参考プロテインの過剰摂取はNG!

健康に良い食事に正解があるわけではないように、薄毛に良い食事もありません。

どんなに栄養成分が優れている食品だとしても、過剰に摂取してしまうと内蔵に負担がかかってしまいます。

むしろ現代人の多くは栄養過多です。ほとんどの成人病は食べすぎが原因だといわれています。この食べ過ぎを抑えることがポイントです。

人間はエネルギーを摂取するために食事をしますが、実はその食事を消化吸収してエネルギーに変えるために大量のエネルギーを使います

食後に眠たくなるのはこの為です。

内蔵をフル稼働させるために、体をあまり動かさないように脳から指令が下ります。風邪をひいたときに食欲がなくなるのも同じ理由です。免疫力を高めるために全身の筋肉を震わせて体温を上げるのに大量のエネルギーが必要になります。

身体がこのような状態の時に無理やり食事をとってしまうと、消化吸収のためにエネルギーが消費されることになるので回復が遅くなってしまいます。だからこそ、わざわざ食欲がわかないように脳から指令が下っているわけです

犬を飼っている人であればイメージできると思いますが、身体の調子が悪い時の犬はエサを食べません。その方が回復力が高まることを本能で理解しています。

さらにいつものように身体を動かされても余計なエネルギーが消費されるので、身体をだるくさせたり、動くと痛みが出るような指令を出します。

痛み止めや解熱剤を飲んで仕事をしてしまうと、治るのが遅くなるのは当然の流れです。

それだけ食事を消化吸収することは身体にとって大変なことです。もちろん何も食べないわけには行きませんが、必要以上に食べてしまうと太るという問題だけではありません。

消化吸収のために苦労して摂取した栄養素にも拘わらず、必要以上の栄養素は体外へ排出されてしまいます。脂肪はそれなりに蓄積されますが、多くの栄養素は尿や便となって排出されてしまいます。

要するに、食べ過ぎは身体に良くないということです。

これだけなら一般的なことですが、おそらく一般の人が思っている以上に身体には栄養が必要ありません。

もちろんそれなりには必要ですが、多くの現代人は栄養を取りすぎています。飽食の日本人であれば大抵は食べすぎを抑えるだけで、食事に関する健康の問題の多くがクリアできてしまいます。

一日一食を推奨しているお医者さんの本に、食事量を制限させたサル(右)とお腹いっぱいまで食べさせたサル(左)の毛並みの違いが紹介されていました。

一目瞭然だと思います。毛並みの違いだけではなく姿勢や眼力まで全く違います。食べ過ぎて良いことなどありません。

薄毛に効果的な食事についてあまり難しく考える必要はありません。食べ過ぎを抑えたり、偏った食生活を避けるだけです。それが巡り巡って身体を健康にし、薄毛にも好影響を与えることになります。

ちなみに私は日ごろ粗食を心がけています。よく言われている一日に必要な栄養の摂取目安には程遠い食生活をしていますが、いたって健康です。

この粗食にはコツがありまして、たまに「無性に○○を食べたいなぁ」と感じる気持ちを大切にしています。最近あったのは「レバニラ炒め」でした。

このようなときは迷わずレバニラ炒めを食べてしまいます。餃子の王将に駆け込みました。

この「無性に○○を食べたくなる理由」というのが、その時に身体が求めている栄養素が含まれている食事になります

学生時代のマラソン大会を走り終えた後は誰でも水を求めていたはずです。身体に不足した水分を脳が求めているので、いつも飲んでいる水でも美味しさが倍増します。

粗食を心がけていると同じようなことが起こります。しばしば無性に、

  • 肉を食べたい
  • キノコを食べたい
  • 牡蠣を食べたい
  • トマトを食べたい

と感じることがあります。ちなみに昔の私はキノコも牡蠣もトマトもレバーも苦手でした。

ですが、この無償に食べたくなるタイミングで食べると、どれも凄く美味しく感じられます。マラソン大会の後の水のように、身体が求めている栄養素が含まれている食事をとると脳が満足するので美味しく感じます。

牡蠣なんかは本当に苦手で全く興味がなかったのですが、あるときに無性に食べたくなってカキフライ定食を頼むと、びっくりすぐらい美味しかったことを覚えています。

そのあまりの美味しさが忘れられず、つい次の日もカキフライ定食を頼んでしまったのですが、その日に食べたカキフライは全く美味しさを感じられず、自分でも驚きました。

このように身体(脳)は不足した栄養素があると、積極的に摂取するように促してきます。このタイミングで摂取することができれば、無駄に排出されるだけの栄養素のために、内蔵を酷使(消化吸収)することがなくなります。

流石に一日一食にしろとは言いませんが、日ごろから食べ過ぎないようにコントロールしておくと、排出されるだけの栄養分の消化吸収のために、余計なエネルギーを使うことがなくなります。

すると身体は他のことにエネルギーを使えるようになり、常に行われている身体の新陳代謝がより促進され、健康的な身体になっていきます。肌のツヤが良くなり、髪の毛の元気も戻ってくるのも自然な流れではないでしょうか。

年齢を重ねるごとに新陳代謝は衰えていくので、若いころにように傷が回復するスピードなどが遅くなっているものですが、適度な食事量で消化吸収されるためのエネルギーを抑えられると、新陳代謝も活発になります。

それが巡り巡って髪の毛にも好影響を与えるのは、イメージできるのではないでしょうか。

ただし、粗食といってもご飯だけとか食パンだけのような極端なことはしないでください。偏ってしまうとすぐに栄養が不足してしまいます。「○○を食べろ!○○は食べるな!」ということではなく、食べ過ぎを抑えるように意識してみてください。

よく「生活習慣を見直しても薄毛は改善しない!」といった意見もありますが、極端な食事制限ダイエットを行うと、若い女性でも髪が抜け落ちるような事は珍しくありません。

薄毛が改善する食事に正解はありませんが、健康な身体を維持できない食事や生活習慣というものはあるわけです。それらを改める事で薄毛になる原因を避けられる事は、自然な事ではないでしょうか。

食べ過ぎを抑える事の他にもう一つだけアドバイスをすると、同じ食材を食べるにしても調理法を意識してみてください。

肉を食べるにしても、揚げたものより焼いたもの、焼いたものより煮たもの、煮たものより蒸したもの、といった感じで調理法が変わると余計な脂質を摂取せずに済みます。

鶏肉は唐揚げにするだけでカロリーが跳ね上がります。大さじ1のサラダ油には110キロカロリーも含まれています。

これも肉体労働で消費カロリーが多い男性にとっては、それほど大きなリスクにはなりませんが、調理法を意識して選ぶだけで、カロリーを抑えるだけでなく、焦げによるリスクも回避しやすくなります。

ちなみにある漢方の本には、薄毛の原因の一つとして塩分不足の可能性が指摘していました。

日本では塩分の取り過ぎが高血圧の原因となると言われているので、様々な食品が減塩になっているのですが、よく汗をかく人や飲み物をたくさん飲む人だと、塩分が不足してしまう事があるのだそうです。

もちろん塩分の取り過ぎは良くありませんが、極端に不足してしまうのも良くありません。塩分が不足している人ほど足の冷え性になる可能性が高く、東洋医学で言うところの健康的な身体の状態を示す「頭寒足熱」ではなく、頭が熱くなって足が冷えてしまいます。

熱くなった頭皮は熱を放出する為に髪の毛が邪魔になるので、薄毛になるように促してしまうのだそうです。

人間の身体で毛が密集しているエリアというのは、守るべき大事なものがあるからであり、脳を守る為に髪の毛がないと困るはずなのですが、それよりも熱をもってしまう状態の方が危険なので、髪の毛を減らしてまで熱を放出するのだそうです。

この辺の事について詳しく知りたい人は、こちらの本を読んでみてください。

 

もちろんこれが必ずしも薄毛の原因とは言いません。この考え方だけが真実なのであれば、冷え性の多い女性ほど薄毛になるはずですが、圧倒的に男性の方が薄毛が多いので、これだけが薄毛の原因だと言いたいわけではありません。

ただ身体を健康な状態を保つ為に適応して変化していくのは、わりとよくある事です。偏った歩き方をしていると魚の目が出来たり、特定の箇所だけ皮膚が硬くなってマメが出来てしまうように、身体が何かしらの変化を起こした時というのは適応した結果です。

東洋医学的な発想で、身体にとって薄毛にしなければならない理由があったのだと考えるのも、的外れではないのではないでしょうか。

だからといって塩分をたくさん取れば良いという事ではなく、あくまでもバランスを取るのが良いという事です。

ちなみにその本では塩の質についても触れられており、いわゆる食塩ではなく自然塩が良いと紹介されています。食塩は塩化ナトリウムの純度が高い(99.9%以上)のですが、自然塩には天然のミネラルが豊富に含まれており、現代人が不足しがちな亜鉛やカリウムや銅やマグネシウムが含まれているそうです。

私が使用している塩の成分表を見ると、塩化ナトリウムは88.9%です。塩以外の様々な成分が一割以上も含まれている事になります。

昔の人は当たり前のように自然塩からそれらのミネラルを摂取できていたのですが、現在の日本では塩の利権や経済性を理由に食塩ばかりになってしまったので、薄毛の人が増えているのではないかと指摘されていました。

これも普段の食事のバランスが取れている人であれば、あまり関係のない要素かも知れないので、天然の塩を使ったからといって薄毛が改善すると言いたいわけでもありません。

あくまでもバランスを取る事が大切だという事です。身体が健康になれば薄毛になってしまう原因を避けられるので、結果的に薄毛対策として機能してくれる可能性があります。

ちなみに私は一つだけサプリメントを摂取しています。それは乳酸菌のサプリメントです。それについては過去に別の記事で紹介したことがあるのですが、

参考たまたま私の薄毛が改善した理由

乳酸菌のサプリメントは栄養摂取という目的よりも、腸内環境を整えるために飲んでいます。本来ならヨーグルトや漬物から乳酸菌を摂取したほうが良いのですが、ヨーグルトは糖分や脂肪分が多いですし、漬物を冷蔵庫に入れておくと匂うので、乳酸菌のためだけと割り切ってサプリメントにしました。

わざわざ乳酸菌を取らなくても快便の人であれば気にする必要はありませんし、日ごろから漬物やヨーグルトのような発酵食品を食べている人にも必要ありません。

乳酸菌サプリを取る事が薄毛改善に役立つという事ではなく、私の食生活にとっては健康を整える効果が高かったという事です。

便秘で排泄が長引いてしまうと、それだけ食べた物が大腸に留まることになります。内蔵の負担を軽くするためにもお通じは良くしておいてください。乳酸菌の摂取のほかにドローイングもおすすめです。

参考ドローイングに思わぬ効果が!?

ドローイングはお腹周りを引き締める効果を狙って行うものですが、効果はそれだけではありません。腸を動かすのはお腹周りの筋肉なので、腸内環境を整える効果も期待できます。

これらのように、どのような事でも全身に何かしらの影響がでるものです。

薄毛の為に良かれと思って海藻を食べても、髪が生えてくるとは限りませんが、海藻に含まれているビタミンやミネラルが不足していた人にとっては、薄毛改善につながる可能性があります。

薄毛対策に正解はありませんが、健康を害してしまうような事は不正解になるので、そこを意識しながら食生活を改善していってほしいと思います。

ここまでは生活習慣の見直しで体の不調の原因そのものを改善する方法と、食事の量を抑えて新陳代謝を活発にして健康にする方法を紹介してきました。

次は睡眠の重要性について紹介します。これも薄毛に悩んでいる男性の多くが見逃しているポイントです。

睡眠の重要性

健康のためには生活習慣や食生活の見直しが大切なのはイメージできると思いますが、実は睡眠環境の改善も凄く重要なポイントになります。

食事のところで新陳代謝について触れましたが、人間が身体を修復するのは主に睡眠中です。睡眠中に成長ホルモンがたくさん分泌されて傷んだ筋肉や骨を修復します。赤ちゃんがよく眠るのは身体が成長するためです。

成長ホルモンがたくさん分泌されるのは、深いノンレム睡眠中といわれています。

そしてこの「睡眠の深さ」がとても重要です。

睡眠中に何かの拍子で目覚めてしまうと、疲れが取れなくなってしまいます。寝返りなどの軽い目覚めであれば再び睡眠へ戻りますが、それでもこの「睡眠の深さ」が浅くなってしまいます。

生活習慣を見直して身体の不調となる原因と向き合い、必要十分な食事量に抑えて余計なエネルギー消費を抑えることができても、睡眠の質が悪いと回復(新陳代謝)のスピードに影響を与えてしまいます

全く同じ睡眠時間だとしても、睡眠の質(深さ)によって回復具合には大きな差があるものです。

全身の健康状態が髪の毛にも影響を与えるように、睡眠の質の悪化は髪の毛にも悪影響ということです。

私は様々な育毛、増毛について解説された書籍を読みましたが、睡眠の重要性について深く掘り下げている本は多くありませんでした。

ですが、どんなに素晴らしい栄養素をとっても内蔵が弱っていれば上手く吸収できません。さらにその吸収された栄養が回復に使われる時間が短ければ効果も半減してしまいます。

睡眠環境を整えるということは健康にとって最重要科目です。睡眠を軽視しないでください。

栄養ドリンクやサプリメントを飲んでも一時的な効果しかありませんが、睡眠は毎晩積み重なっていきます。たった1%でも睡眠の質を改善することができれば年間で365%です。

高価な育毛剤や育毛シャンプーに投資することより、ずっと効果的です。

睡眠環境を整えるといっても、これまた睡眠環境は人それぞれなので、これといった正解があるわけではありません。

自分の睡眠環境を観察して何か改善できることはないかと考えてみてほしいのですが、いくつかポイントを紹介しておきます。

  • ベッド、マットの質
  • 寝具の洗濯
  • 寝室の整理
  • 枕との相性
  • 良質なパジャマ
  • 遮光カーテン
  • いびき防止
  • 耳栓

ベット、マットの質というのは、あくまでも相性の問題なので、これといった説明ができるわけではないのですが、高価なマットだからと相性が良いとは限りません。新しいベッドやマットに買い換えると、前の方がよく眠れたという人もいると思います。

どんなに高級で上質なマットだとしても合わないものは合いません。無駄にしたくない気持ちもわかりますが、あなたの身体のほうが大切です。以前のマットに戻すなり、近いものを探してください。

またベッドのサイズも重要になってきます。寝相が良い人であればシングルベッドで十分かも知れませんが、そうではない人は大きなベッドのほうが睡眠を邪魔されません。

次の寝具の洗濯というのは、言葉のままに布団やシーツを洗濯することです。ダニやカビが繁殖してしまうと睡眠時の呼吸に影響を与えてしまいます。特に枕カバーはいくつか用意して頻繁に交換して洗濯をしてください。枕カバーを洗濯しないと酸化した頭皮の皮脂が再付着してしまいます

寝室の整理というのは寝具の洗濯だけではなく、寝室やカーテンの掃除をするということです。一般家庭で最もホコリが出やすいのが布製品の多い寝室です。ホコリっぽい部屋では睡眠時の呼吸に悪影響があります。

そして枕との相性も凄く大切です。いま現在使用している枕が必ずしもベストマッチではないかも知れません。肩や首周りの筋力が衰えてくると枕の高さとの相性も変わります。若いころからずっと同じ枕という人も多いと思います。

そば殻やパイプ枕であれば高さを調整できるので、改めて現在のベストの高さに調整してみてください。合っていない枕は寝返りの度に目が覚めて睡眠の質を下げてしまいます。

高価な育毛剤を購入するより、オーダーメードの枕を作った方が髪の成長に役立つ可能性が高いです。

良質なパジャマというのも睡眠の質を大幅に向上させる可能性があります。特に今までTシャツとパンツだけのように、寝間着姿を気にしていなかった人ほど伸びしろがあります。

パジャマは睡眠専用の洋服です。夏のパジャマであれば汗を吸ってサラサラな状態にしてくれますし、冬のパジャマであれば手首や足首辺りの生地をすぼめて保温性を高めてくれています。

大抵のパジャマに襟がついているように、枕と布団の間のことも考えられています。さらに寝返りをしやすいような素材だったり、締め付け過ぎない工夫がされています。

既にそれなりのパジャマを着ている男性であれば良いのですが、適当なルームウェアで寝ていた男性は、良質なパジャマを身に着けて眠る事で、大幅に睡眠の質が向上する可能性があります。

参考パジャマを着る派の男性はモテる!?

そして遮光カーテンも重要です。ある睡眠の本では寝室にレースのカーテンは必要なく、遮光カーテンを二重にしろとまで書いてありました。わずかでも光が漏れていると脳は瞼越しでも光は認識するそうです。カーテンの隙間から漏れる光がないように工夫してください。

カーテンフックの位置を工夫することで、カーテンレールの上から漏れる光の量を抑えることができます。カーテンの横から漏れる光が多い場合は画びょうなどで閉じてしまいましょう。

さらに寝室の家電製品の光も気を付けてください。テレビの主電源のような小さな光であれば、それほど気にする必要はありませんが、スマホやルーターのように点滅する光があると脳は睡眠中でも認識してしまうそうです。

目を覚ますほどの明かりでなくても、脳は瞼越しに感じ取ってしまうので気をつけてください。このような要素も睡眠の質を低下させてしまいます。

そしていびき防止対策も睡眠の質を大きく左右します。いびきは本人が自覚していないパターンもあるのですが、いびきを指摘された経験がある男性は、本気で取り組んでほしいと思います。

基本的にいびきは仰向けで寝ている人に起こります。横向きに寝るだけで解決するケースもあり、そのようないびき防止グッズも売られています。

基本的にいびきは口呼吸を改善すればいいのですが、睡眠時の無意識の呼吸をコントロールすることはできません。起きている時から口呼吸が多い人は睡眠時にも口呼吸になっている可能性が高いので、なるぶく普段から口呼吸にならないように心がけてください。

ちなみに私も口呼吸なので、睡眠前に口を閉じるテープを張っています。

参考口呼吸を防止するテープは危険?

使い始めは慣れなくて寝つきが悪くなってしまうので、慣れるためにも起きている時からテープを貼って口呼吸を防止すると良いかと思います。

耳栓は住宅環境にもよるのですが、寝室で雑音が多い場合は耳栓を検討してみてください。実際に私も使用しています。

私は線路沿いのアパートに済んでいたことがあるのですが、初めは深夜の貨物列車の音がうるさくて、その都度目が覚めてしまったのですが、ある時から全く気にならなくなりました。

ですが、それでも脳は列車の音をしっかりと認識するそうです。慣れることで目を覚ますことはなくなりますが、脳はそれなりに覚醒してしまいます。

このようなちょっとした雑音でも睡眠の質を下げることになるので、騒音が気になる人は耳栓を試してみてください。100円ショップでも売られています。

ちなみに現在私が住んでいる部屋の環境は静かなのですが、それだけに深夜にうるさい車がたまに通ると目が覚めてしまうことがあるので、毎晩耳栓をしています。

ここまで紹介した睡眠の質を上げる方法全てを取り入れろとは言いませんが、できることから取り入れてみてください。

わずかでも睡眠環境が改善されると、それが毎晩積み重なっていきます。少しでも疲労回復のペースが高められると、その後の人生にずっと役立ちます。

毎晩の疲労回復力の高まりが、巡り巡って薄毛にとっても好影響を与えるのはイメージできるのではないでしょうか。

まとめ 健康はトータルバランス

薄毛対策に効果的な健康法についてまとめると、

 

生活習慣を見直して不調の原因を取り除き、

食生活を見直して内蔵を休め、

睡眠環境を見直して回復力を高めることです。

 

どれも特定の症状に対する対処療法のようなことではなく、トータルバランスで健康を目指すようなことです。それが結果的に薄毛にも好影響を与えてくれます。

 

薄毛にだけ効果的なものなどありません

 

改めてこれを意識してください。どんなに頭皮マッサージを頑張っても、肩や首が凝り固まっていれば効果が半減します。

髪の毛の主な成分(タンパク質)をたくさん摂取しても、不要な分は脂肪になったり排出されてしまいます。その不要な分のための消化吸収にエネルギーを取られてしまうと疲れが残るだけです。胃もたれしたり、食べ疲れになるような事は避けてください。

また身体の回復時間(睡眠時間)が少なければ効果が半減してしまいます。ベストな睡眠時間を定義することはできませんが、まったく同じ睡眠時間でも睡眠の質によって回復力は大きく変わります。

この章のまとめとして、最後にもう一度言います。

薄毛にだけ効果的なものなどありません。男性ホルモンの分泌を抑える薬だって髪の毛にだけ効果があるわけではありません。男性ホルモンが関係する全身に影響を与えることになってしまいます。

育毛剤や育毛シャンプーも同じです。育毛成分(本当にあるのかどうかは別として)が頭皮の奥深くまで届くのであれば、その成分は血液にのって全身に届いてしまいます。それが悪さをする可能性だって否定できません。

どんな良薬にも副作用がありますし、不足していた成分だったとしても過剰に摂取してしまうと毒になってしまいます。

薄毛に悩んでいる男性は、まずはこの毒を取り除くことを意識してほしいと思います。即効性があるものではありませんが、確実に健康を取り戻すことにつながります。

目の下のクマをマッサージして改善したとしても、寝不足の生活習慣を改めない限り根本的な解決にはなりません。薄毛対策も全く同じです。

たまたま目の下の皮膚が薄くて分かりやすい症状が出ているだけであり、血行不良は全身に出ています。

健康に良い方法を積極的に取り入れるというよりも、まずは健康に害が出ている要素を改めていってください。身体が正常な状態に戻っていけば、薄毛に効果的な方法だって効果が出やすくなるのではないでしょうか。

次は人間の本来の生命力を取り戻す方法について紹介します。髪の洗い方についても解説します。

次へ:人間の本来の生命力を取り戻せば薄毛は改善する