スーツを着る意味が分からない人はメリットを知らないだけ

ファッションコラム

スーツを着る意味が分からない・・・

若い世代を中心に「スーツ着る意味が分からない」といった意見があり、ホリエモンのような有名人もそのような発言をする事がありますが、これらの意見は単純にスーツのメリットを理解できていないからです。

スーツほど男性の体型に簡単に似合う洋服はありません。カジュアルなファッションの方がずっと難易度が高く、TPOに合わせるといった要素も難しくなり、コーディネートといった組み合わせにも気をつかう必要があります。

よほどファッションセンスが良かったり、モデルのような体型の男性であれば、市販サイズのカジュアルなファッションでも着こなす事ができるかも知れませんが、多くの一般男性はそうではないはずです。

デスクワークが増えている事もあり、パソコン作業にスーツが向いているとは言いませんが、その時だけ上着を脱いでネクタイを緩めればいいだけの事です。

もちろんスーツには動きにくいといったデメリットがないとは言いませんが、スーツにはそれらを上回って余りあるメリットがあるものです。

スーツのメリット

スーツのメリットは何といっても細かくサイズが分けられている事です。SMLといった既成サイズしかない洋服より、ずっと体型に寄せる事ができます。

スーツ姿はカッコいいのに私服がダサいという男性は珍しくありません。ファッションセンスが全くない男性でもそれなりになれてしまうのがスーツの凄さです。

またTPOの対応力も抜群です。よほど派手なスーツでなければ、急なお通夜にも対応できますし、スーツがNGの飲食店というのもありません。

また相手の年齢層にも幅広く対応できます。カジュアルなファッションだと急に対応する事になったお客さんが保守的な年配の方だった場合、信用してもらえないかも知れません。

またスーツは清潔感を保ちやすいというメリットもあります。一般的な紳士服の量販店で売られているスーツは耐久性の事も考えられていますし、毛玉が出来てしまうような事も少ないです。

カジュアルなファッションだとアイロンが難しかったり、プリントが剥げてしまうような事も考えられます。流行遅れに巻き込まれやすいのも特徴です。

さらにスーツは長い服飾の歴史の中で、男性をカッコよく見せるように進化してきたというメリットもあります。しばしばファッション雑誌などで、目の錯覚を活かして足を長く見せるような着こなしテクニックが紹介されているものですが、スーツはそれらのような補正効果を既に織り込み済みです。

参考目の錯覚を活かしたテクニックとは?

組み合わせが無限にあるカジュアルなファッションだと、自分で微調整しながら構築しなければならないので、かなり高度なテクニックが要求されるのですが、スーツであれば誰もが実際の体型よりもカッコよくなる事が可能です。

これらのようなスーツのメリットというのは、オシャレに興味がない男性ほど、その恩恵を受けています。安易にカジュアルなファッションにしてしまうと、一気にだらしのない印象になってしまうかも知れません。

スーツは弱者の味方

オシャレが好きでシーズン毎に洋服を買い替えられるような人であれば、カジュアルなファッションでもカッコよく清潔感のある着こなしができるかも知れませんが、ズボラな人だと清潔感を保つことだけでも難しいものです。

革靴は少し磨くだけで清潔感を取り戻す事ができますが、汚れたスニーカーは丸洗いしなければなりません。それでも汚れが落ちるとは限りませんし、意外と寿命は短いものです。

そしてスーツはファッションに興味がない男性にとっては、毎朝のコーディネートに悩む必要もありません。スーツは制服として機能します。実はこれも大きなメリットです。

私の住んでいる街にある公立の高校では数年前から制服が義務ではなくなり、始業式や卒業式といった時だけ着ればOKというルールになり、地元では結構話題になりました。

始めはその高校の学生達がこぞって私服を楽しんでいたのですが、数ヶ月でほとんどの生徒が制服に戻ってしまいました。

カジュアルなファッションだと毎日同じ格好をするわけにはいかないので、お小遣いでやりくりする学生にとっては大変な事です。それぞれのファッションセンスや着こなしといった要素も浮き彫りになり、多くの生徒が私服選びに疲れて制服に戻ってしまいました。

さらに面白いのが制服を着崩す生徒も減っていった事です。制服が義務化されていた頃というのは、やんちゃな生徒ほど何かしらのオリジナル要素を取り入れていたものですが、現在はほとんどの生徒が余計な事をしなくなっています。

着崩すレベルにも制限がないので、ネクタイやリボンを変えたり、極端にスカートを短くするといった事も可能なのですが、そのような事にも差が生まれてしまうので、何もしない生徒が大半になってしまいました。

自由を与えたにも関わらず、結果的に前よりもきちんと制服を着こなす生徒が増えてしまいました。

おそらくこの現象はスーツの着用が義務付けられている職場でも、同様の事が起きると考えられます。それぞれのファッションセンスの差や着こなしのレベルの差が浮き彫りになるので、オシャレでない男性ほどスーツを選ぶようになります。

 

その方がずっと楽だからです。

 

もちろんオシャレが大好きな人は楽しめるかも知れませんが、そうではない人が職場に着ていく洋服選びに毎朝悩むようになってしまうと、むしろ生産性が下がってしまうかも知れません。休日に興味のない洋服選びに時間や予算が奪われてしまうかも知れません。

ファッションセンスによって派閥が生まれる可能性もありますし、ダサい恰好をしているという事で煙たがられる層も生まれる可能性があります。

取引先の挨拶回りに連れて行く後輩選びでも、仕事の実力だけでなくファッションセンスによって変わってしまうかも知れません。銀行に行く時にラフ過ぎる恰好という理由で弾かれてしまうかも知れません。

クールビズのおかげで、ビジネスの場にカジュアルな要素が取り入れる事が許されるようになりましたが、お腹の出たおっさんがポロシャツを着てしまうと、スーツ姿よりも清潔感が失われて残念な印象になってしまいました。

襟周りやお腹が収まる大きめのサイズを選ぶと、肩から袖が落ちて長くなり過ぎてしまい、まるでお下がりを着ている子供のようになってしまいます。子供なら可愛げもありますが、おじさんがそのような着こなしをすると、皺も増えてだらしなさだけが際立ってしまいます。

逆に肩幅を合わせると襟やお腹がパツンパツンになってしまいます。オーダーメードのポロシャツでもない限り、おじさん体型には似合いません。

一方で様々なサイズ展開があるワイシャツであれば、襟周りや袖の長さを選ぶ事が出来ます。ほどよく体型も隠しながらフィットさせる事が可能になります。

日頃から節制して理想的な体型をキープし、髪型や肌の血色といった要素まで含めて魅力的な男性でないと、肌の露出が多いカジュアルなファッションは似合いません。何もしなくても清潔感のある若者ほどカジュアルなファッションが似合うものですが、20代後半にもなると多くの男性の体型が崩れていくので、サイズ合わせが難しくなっていきます。

これらのようにサイズ合わせのしやすいスーツというのは、ファッションに興味がない男性の強い味方でもあります。

スーツは紳士服売り場の店員さんが細かくサイズを計って選んでくれるので、自分で判断できないファッションレベルの低い人ほど、スーツの凄さの恩恵を受けています。

よほどファッションセンスのある男性でもない限り、スーツが無くなると困ってしまう男性の方が圧倒的に多いはずです。

まとめ スーツを着る意味

スーツを着る意味が分からないという人というのは、スーツの凄さを理解できていません。

変な人に追われている時に警察官を見かけると安心するように、制服のおかげで相手に伝わる情報量というものは無視するべきではありません。

参考職務質問されるファッションは要注意!

飲食店の店員が一目で分からないと声を掛けられません。私服だとしても帽子やエプロンなどで一目で店員だと分かるような工夫を取り入れているものです。

スーツにも同じような効果があります。取りあえずスーツさえ着ていれば、それなりの人物に見られるといったメリットがあります。

泥棒や詐欺師がいかにも怪しい恰好をしているわけがありません。多くの人に不信感をもたれないような恰好をしないと仕事になりません(泥棒や詐欺師を肯定しているわけではありません)。

医者が患者との距離を縮めようとラフな恰好をしてしまうと、権威性が失われて信用されなくなってしまいます。大学病院の偉そうな医者ほど、患者に安心感を与えられて希望(生きる活力)をもたせやすい傾向があります。

参考白衣の暗示とオシャレの方向性

親しみやすい医者が悪いわけではないのですが、名医のオーラを醸し出している医者の方が、患者に安心感を与えられてプラシーボ効果(思い込みによる免疫力活性)も高まります。

相手側が期待する人物像に応える為にも、どのような体型にも合わせやすい清潔感のあるスーツには大きな意味があるという事です。モデルのような容姿端麗でスタイル抜群ではない一般男性にこそ意味があります。

ホリエモンのように誰もが知る有名人であれば、スーツの制服としての機能は必要ないのかも知れませんが、多くの一般人にとって見た目でどんな人物か想像しにくいファッションというのは、初対面の相手に信用されにくい傾向があります。

好みだからと強面のファッションを安易に取り入れてしまうと、それだけで避けられてしまう可能性があります。髪を染めて細い眉毛をしている店員と普通の恰好の店員がレジに並んでいると、多くの人は普通の店員のレジに向かうはずです。

生まれも持った容姿は簡単には変えられませんが、わざわざ特定の層に属したファッションに寄せてしまうと、その一部の層の人からしか受け入れられなくなってしまいます。

薄毛が気になるからとスキンヘッドにしてしまうような事も同じです。凄みを効かせる必要がある職種であれば適しているのかも知れませんが、多くの職場では怖い人物として避けられてしまう可能性があります。

参考薄毛だからと坊主にするのは要注意

個性が大事な芸人やスポーツ選手がスキンヘッドにするのであれば、ファンからは内面も理解してもらえるので大きな問題になりませんが、一般の人が安易に真似てしまうとデメリットばかりになってしまいます。

ホリエモンの取り巻きの人をよく見てみてください。スーツ姿の人は少ないかも知れませんが、カジュアルなファッションでも、大抵はジャケパンスタイルや襟付きシャツなどの綺麗目なファッションでまとめています。

ホリエモンはTシャツやパーカーなどの部屋着のようなラフな恰好をしていますが、そのレベルまで落としている人は少ないはずです。

誰もが知るホリエモンだからこそ通じるレベルのファッションであり、一般人がそこまでラフな恰好でビジネスをしてしまうと、デメリットばかりになってしまいます。

当ブログでも男性のオシャレとしてジャケパンスタイルをすすめているのですが、この理由はスーツのように細かくサイズ合わせが出来る可能性が高いからです。

紳士服の量販店で売られているジャケットであれば、体型に合わせてかなり細かくサイズを合わせる事ができるので、多くの男性の体型に寄せていく事が可能です。

カジュアルなファッションの方がずっと合わせるのが難しいので、オシャレに興味がない男性ほどスーツのメリットの恩恵を受けているという事を覚えておいてください

もちろん職種によっては全くスーツである必要がないケースもありますが、流石に肉体労働の現場でスーツを着て作業していないように、既にある程度は分けられています。

デスクワークが中心でも取引先の人に合うような機会があるのであれば、やはりスーツの方が便利なファッションなのではないでしょうか。上着をハンガーにかけて腕まくりでもすれば、動きにくい事もないはずです。

現代でもスーツが求められる職種というのは、やはりそれなりに人と介する現場という事なので、スーツ以上に適しているファッションというのは多くありません。

もちろんジャケパンスタイルのような清潔感のあるファッションを、上手く着こなしていれば問題ないかも知れませんが、スーツよりもサイズ合わせやメンテナンスが難しく、TPOやコーディネートのセンスも求められるので、スーツほど万能なわけではありません。

スーツほど簡単に誰もがカッコよく着こなせる洋服はないので、意味が分からないというレベルの人こそ、スーツの凄さを理解してほしいと思います。

圧倒的な仕事のスキルがある天才であれば、好きな恰好をしても周りの人にフォローしてもらえるかも知れませんが、私も含めて多くの一般男性はそうではないと思うので、スーツのメリットを十二分に活かしてほしいと思います。

【関連記事】
スーツが似合わない男性の特徴

スーツのデザインの違いを学ぼう

スーツを着ると疲れる人の特徴