メンズファッションは無理に個性を出す必要はない!
個性的なメンズファッションがオシャレ?
しばしばオシャレなメンズファッションとして、個性的な目立つ要素を勧めている人がいますが、少なくとも私の実体験から考えてみると、男性ファッションに個性を出す必要があるとは思えません。
むしろ個性や好みを消していくほどに、女性にモテるようになったと感じています。
ファッションに限らず、よく個性が大事と言いますが、個性とはまともな部分があってこその個性であり、自分よがりな個性がプラスに働くことなど多くありません。
自分の好きなファッションに身を包んで気分が高揚するのであれば、それはそれで自由ですが、少なくとも女性を含めた周囲の人から好かれたい為のファッションであれば、むしろ目立つ個性というはマイナスに働くことが多いものです。
芸能人やモデルは個性的なファッションを前面に押し出しているものですが、整った顔立ちやスタイルといったものがあるから、個性的なファッションでもバランスをとることが出来ているのであり、多くの一般人の参考になるとは限りません。
少し厳しい言い方になりますが、多くの一般男性はバランスの良いスタイルや容姿ではありません。もちろん私もそうです。顔を褒められたことなどありません。
芸能界のようにイケメンだらけの世界であれば、90点以上の超イケメンではない80点ぐらいのイケメンが、あえて個性的な要素で勝負する事で上手くいくケースがあるのですが、一般人男性の世界は40~60点ぐらいのどんぐりの背比べのような世界なので、個性的な要素を強める事より、丁寧に違和感のないファッションと向き合って、平均点の上限ぐらいを目指した方が評価されやすくなります。
ブスを売りにしている女芸人が、どんなにセクシーな衣装を身につけてもプラスにはならないですし、そのアンバランス加減が笑いになることはありますが、一般女性が魅力を上げたいのであれば、ブスを隠すメイクや髪型を取り入れた方が、ずっと効果的なような事です。
結婚や出産をしてブスで勝負しにくくなると、女芸人の多くは方向性を変えていき、それなりに綺麗になっていくものです。
これは一般男性のファッションも同じです。
なで肩の男性であれば、ほどよく肩パットの入ったジャケットを着たり、肌荒れが目立つ男性であれば適度に日焼けをしたり、身長が低い男性であれば靴底が厚いタイプを選んだり、といった感じで平均に近づけることで、全体のバランスが良くなっていきます。
高級な腕時計を身につけたからといって、それだけで全体のレベルが上がるわけではありません。浮浪者のような不潔な恰好のまま高級腕時計を身につけても、偽物にすら見えてしまうかも知れません。
目立つ個性的なファッションを取り入れることより、普通のファッションを丁寧に着こなす方が、それほど容姿やスタイルが良くない多くの一般男性にとってプラスに働くと感じています。
絵が上手い人の特徴
少し前のテレビで興味深い情報が紹介されていたのですが、絵が上手い人ほど対象の欠点を的確に捉えられるのだそうです。
見た目を忠実に再現するのであれば、写真の方がずっと優れているものですが、人を感動させる上手い絵を描ける人というのは、あえて欠点や特徴を前面に押し出す事で、写真以上のものを伝える事ができるるのだそうです。
似顔絵が上手な人で考えてみると分かりやすいのですが、ただ単純に上手い似顔絵よりも、個性的な欠点を誇張した方が似ていると感じるような事です。
ただ絵が上手い人というのは、対象をそのまま上手に描く事も出来ます。それが当たり前にできるからこそ、個性的な特徴を誇張しながらも上手く全体のバランスを取る事ができます。
素人目には訳がわからない文字を書く書道家なども同じです。普通に綺麗な文字を書く事ができるからこそ、個性的な崩した文字でもバランスを崩す事なく書く事ができます。
これはファッションのバランスでも同じです。
ファッションセンスがない男性ほど、分かりやすいアイテムばかりに目を向ける傾向があり、オシャレな芸能人やモデルが着ているファッションの目立つ(個性的な)ところばかりを取り入れてしまうので、アンバランスな仕上がりになってしまいます。
まともに絵や字を描けない人が芸術家の真似をしたところで、全く良い作品にはならないように、まず初めに取り組むべき事は基本的な事を学ぶ事です。
ベースがしっかりとしているからこそ、バランスを崩すことなく個性的な要素を上手く引き出せたり、コンプレックスの要素を上手く誤魔化してバランスを取る事が出来るようになります。
モデルのファッションがカッコいい理由を、はき違えています。
「どこそこのブランドの○○を着るとカッコよくなる」
といったことではなく、
「この柄の組み合わせだと足が長く見えるのだな」
といった感じの事が分かるようになると、自分のベースに照らし合わせてバランスが取れるファッションを見極められるようになります。
この本質が理解できると、モデルと全く同じ洋服でなくても応用が可能になりますし、手持ちのアイテムを組み合わせて検証することも出来ますし、似たような特性のある安価な洋服を選ぶことも出来ます。
全く同じ洋服を手に入れても身長、体重、スタイルまで完璧に同じ人などいないので、同じような印象になるとは限らないのですが、本質を理解していると応用することが可能です。
安易に分かりやすい個性的なファッションを前面に押し出すのではなく、むしろ個性を和らげることで全体のバランスが整い、減点対象であるコンプレックスを上手く隠して平均点を上げる事が可能です。
これはラーメンで考えるとわかりやすいかも知れません。
個性的なラーメン?
チャーシューがとんでもなく大きかったり、これでもかとニンニクが入っていたり、激辛だったりといった感じの個性的なラーメンがありますが、そのようなラーメンは一部の人にしか好かれません。
東京のような人口の多い地域であれば、一部の人がわざわざ選んで来てくれるかも知れませんが、人口の少ない地域では成り立ちません。
私の住んでいる街にもジャンボチャーシューを売りにしているラーメン屋さんがあるのですが、テレビや雑誌で取り上げられる度に行列が出来るのですが、地元の人からは見向きされません。
私も一度だけ行ったことがありますが、こってりとしたスープに味付けの濃い分厚いチャーシューがのっているので、食べている最中から胸やけしてしまい、結局残してしまいました。もう一度食べに行きたいとは思えません。
個性的なファッションというのも同じで、一部の人には好かれる可能性がありますが、その他多くの人からすると、むしろマイナス評価につながってしまいます。
一方で一部の人だけではなく、多くの人に受け入れられる王道のラーメン屋は経営が安定します。
王道のラーメンといっても、適当に「こんなものだろう」といった感じで投げやりに作っていると、雑味が混ざって美味しくなくなってしまいますが、丁寧な下ごしらえをして作られた王道のラーメンというのは、誰からも嫌われる事なく、結果的に多くの人を惹きつける事ができます。
イケメンや美人というのは、スタートから多くの人に興味を持ってもらえるので、人口が多い地域のラーメン屋のようなことです。
対象が多いので個性を押し出すことでプラスに働くことがあるのですが、多くの一般人は人口の少ない地域のラーメン屋のようなことなので、ただでさえ少ないお客さんが、益々絞られてしまう結果になってしまいます。
男性ファッションにおける無個性の「可もなく不可もなし」というのは、決して悪いことではありません。相手に、
「まぁ、悪くはないよね」
といった感じで、取りあえずは選択肢に入れてもらえる可能性があります。
実際に私の無個性なファッションでもそんな感じです。昔は初対面の女性から選択肢に入れてもらうことすら出来ませんでしたが、最近は連絡先を交換するぐらいまでは、わりとすんなりといくようになりました。
嫌われさえしなければ望みはつながりますが、下手に個性をアピールしてしまうと、「激辛ラーメンなんて絶対に無理!」という相手との関係を持続する事はできません。
ガリガリの細い男性が好きな女性もいますし、太っている男性が好きな女性もいますが、普通の体型の男性が好きな女性の方が圧倒的に多いものです。
元からイケメンであれば、ガリガリでも太っていても多くの女性に振り向いてもらえるので、その中からガリ専やデブ専の女性と巡り合える可能性がありますが、一般的な容姿で体型に個性があると、可能性はかなり低くなってしまいます。
ガリガリの男性であれば着太りするファッションを選ぶことで、プラスに働きますし、太っている男性であれば着瘦せするファッションを選ぶことで、プラスに働きます。
これが男性ファッションにおけるバランスを取るという事です。
個性的なアイテムで目立つのが良いのではなく、むしろ欠点を上手く誤魔化してバランスを取る事が良いでのあり、結果的に多くの女性から嫌われる可能性を下げる事につながります。
どこそこのブランドの洋服だからプラスに働くのではなく、自分のマイナスを和らげることが出来る洋服を選ぶことが大切です。
もちろん中には金目のものだけに食いつく女性もいますが、そのような女性にだけモテたいのでなければ、あまり良い選択肢とは言えません。
誠実そうな結婚相手を探している女性にとっては、良かれと思って取り入れたブランド物のせいで、金遣いが荒いタイプだと判断されてしまうかも知れません。
誰にでもモテるファッションなどありませんが、普通のファッションを丁寧に着こなしてバランスを取る事は、誰からも嫌われない可能性を引き上げる事になるので、結果的に多く人からの評価を上げる事になります。
まとめ わざわざ個性は出す必要はない!
イケメン芸能人やモデルの個性的なファッションというのは、一般男性はあまり参考にするべきではありません。
むしろ自分の個性を和らげてくれるファッションの方が、自分が求めている結果(多くの人に好かれるファッション)につながるものです。
無個性、普通が悪いといった風潮がありますが、意外なほどこの普通のファッションを上手く着こなせている男性は多くありません。
普通の定義にもよるのですが、
「メンズファッションなんて清潔感さえあれば十分だろ!」
といった意識では、まったくもって普通のレベルには到達できません。
そもそも女性が求めている普通のメンズファッションというのは、多くの男性が思っている普通のレベルよりも高いです。
全力で普通を目指すぐらいでないと、キープすることすら出来ません。
これが凄く重要なポイントなのですが、全力で普通のファッションと丁寧に向き合う男性が少ないからこそ、多くの一般男性のファッションにはまだまだ伸びしろがあります。
オシャレなスニーカーを履いていても、扱い方が悪いと直ぐにボロボロになってしまいます。三ヶ月毎に買い替えられる経済力のある男性であれば、ある程度はキープできますが、多くの男性は汚れて擦り切れたスニーカーを平気で履いてしまっています。
洋服も同じです。シーズンごとに買い替えられる人でもない限り、擦り切れて型崩れした洋服を平気で着ているものです。
一方で全力で普通を目指している人というのは、そもそもの扱い方が違います。きちんと靴ベラを使って履いたり、靴同士を擦り合わせて脱ぐようなことはありません。きちんとしたハンガーに洋服をかけ、ブラシで汚れを落として生地の毛並みを整えています。
靴磨きをするようになると、すり減る箇所や傷む箇所がわかるようになり、日頃の歩き方や姿勢にまで意識が向くようになり、それらも改善していきます。
洋服のメンテナンスをしていると、腕や足を組む動作や座る姿勢などが、洋服の生地に影響がある事を学んでいきます。すると鞄のタイプや持ち方まで洗練されていくものです。
どんどん買い替えていくお金持ちであれば、ファッションアイテムの劣化によるマイナスを少なくすることは出来ますが、動作や所作が洗練されていくことはありません。
この差が大きいんです。清潔感というのは、洋服や靴が綺麗な状態なのも大事なのですが、それらの扱い方が雑だと清潔感を感じられなくなってしまいます。
極端な事を言えば、人前で痰を吐くような事を平気でしてしまう男性だと、どんなに高価で綺麗なファッションに身を包んでいても、一気に不潔な印象になってしまうような事です。
姿勢や歩き方にも特別な個性は必要ありません。猫背でガニ股で歩いている男性が好きな女性など滅多にいませんし、偉そうに踏ん反っている姿勢が好きな女性も多くありません。
自然な姿勢でスマートに歩けるようになると、身体もどんどん健康になっていくので、益々全体のバランスも良くなっていきます。
正しい姿勢で内臓の位置が正常に戻ると、肌ツヤや髪質も改善していきます。
生物としての魅力も漲っていきますし、良い姿勢だと洋服に余計な皺も出なくなるので、どんどん見た目の印象が洗練されていきます。
これが全力で普通を目指すということです。ここまで意識出来ている男性は少ないので、多くの一般男性は普通のレベルにすら達していません。
全力で普通を目指すことで、違和感が出る箇所を和らげる事になり、全体のレベルを底上げすることが出来ます。
一部の個性的なファッションで特定の箇所のレベルを上げられたとしても、平均点には大した影響を与えません。
元々の平均点が高いイケメンであれば、個性的なファッションがプラスに働くこともありますが、多くの一般男性には大した効果がないどころか、むしろマイナスになってしまうかも知れません。
もちろん自分の好きなファッションに身を包むことで、気分が高揚してパフォーマンスがあがるというケースもありますし、それはそれで悪いことではありませんが、何の為のファッションなのかと考えると、自分が求めている方向性も見えてくるのではないでしょうか。
地元の名産のニンニクを活かしたラーメンを作ることが悪いわけではありませんが、そもそものラーメンの腕が悪いとニンニクの良さを活かすことなど出来ませんし、ニンニクそのものがラーメンに合わないタイプだと、誰の得にもなりません。
ファッションの方向性は目的から逆算して考えてみてください。個性的なファッションも目的に合致しているのであれば問題ありませんが、女性にモテたいという目的であれば、多くの女性から好かれる(嫌われない)普通のファッションを全力で目指した方が、ずっと効果が高くてお金もそれほどかからず、しかも簡単ですよ。
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