あるファッション雑誌にスナップ写真の撮影をされたときの事
スナップ撮影された友人
友人から飲みの誘いがあり久しぶりに再会すると、会って早々にファッション雑誌を取り出しました。
なんとそのファッション雑誌に彼のスナップ写真が掲載されていました。
彼はとてもオシャレなのでスナップ撮影されるのも納得なのですが、実は私も数年前の秋に出張である都市に訪れたとき、友人とは別のファッション雑誌の人に声をかけられてスナップ撮影をされたことがあります。
ただし、そのファッション雑誌に掲載されることはありませんでした。
半年ほどその雑誌を購入し続けたのですが、さすがにシーズンも大きく変わってしまったので購入しなくなりましたが、その時に気がついたことがあります。
ファッション雑誌に掲載される条件
どんなファッション雑誌でも何かしらのコンセプトがあるものです。その雑誌がターゲットにしている読者層の年代やファッションの方向性などを加味して、それらに当てはまる一般人に声をかけます。
私も実際に声をかけられてスナップ撮影をされたわけで、その条件に当てはまっていないわけではないはずです。私は主にジャケパンスタイルを好むのですが、そのファッション雑誌でもジャケパンスタイルを推奨していました。
おそらくですが、私のスナップ写真が掲載されることがなかった理由は、有名なブランドのファッションを身に着けていなかったからです。
ファッション雑誌にもよるのですが、スナップ写真の下には
- ○○のジャケット(40.000円)
- ○○のボトムス(28.000円)
- ○○のスニーカー(15.000円)
- ○○の腕時計(150.000円)
のような情報が掲載されます。私もスナップ撮影をされたときに、それらの情報を聞かれました。その時に私は正直に答えました。
うる覚えではありますが、
- このジャケットは洋服の青山で9割引きセールで2000円で購入しました。
- このシャツはネットのオーダーメイドで6000円ぐらいでした。
- このジーンズは数年前にユニクロのセールで1980円でした。
- この靴はアシックスのテクシーリュクスで5000円でした。
- この時計はセイコーのスピリットの機械式でプレゼントされたものです。
のようなことを答えました。
後から気がついたことですが、そのファッション雑誌で頻繁に紹介しているブランドのアイテムをほぼ身に着けていませんでした。
おそらくこれがスナップ写真が掲載されなかった理由です。
ファッションスタイルとしては、そのファッション雑誌と大きく外れているわけではありませんが、私が身に着けている洋服のブランドがファッション雑誌と一致していなかったということです。
スナップ写真が掲載されている他の人を見ると、冷静に客観的に見て私より全然似合っていない人がたくさんいたのですが、彼らの説明書きには、そのファッション雑誌でよく取り上げている有名ブランドの名前がありました。
プロですらブランドは見抜けない
その時に着用していた2000円のジャケットは私のお気に入りで、化学繊維が50%含まれているのにも関わらず、妙な光沢や安っぽさがありません。柔らかい生地で身体への負担も少なく皺も出来にくいので、旅行や出張時には重宝していました。購入して8年ぐらい経ちますが現在でも現役です。
オーダーメードのシャツを着ていたのは、単純に既成シャツだと私の体型に合うものが滅多になく、細かくサイズが指定できるオーダーメイドシャツばかりを所有しています。
ユニクロのジーンズはサイズだけではなく股上の深さやスタイル(スリムなど)を細かく選べるので、有名ブランドのジーンズよりもずっと体型に合わせやすいものです。しっかりと裾上げをすれば理想的なフィット感が得られます。
アシックスの革靴についても、別のところで紹介したことがあるのですが、
テクシーリュクスを履くと本当に疲れない(ほぼスニーカーのような履き心地)ので、歩く距離が多い出張時に重宝しています。
セイコーの腕時計はそのファッション雑誌でも取り上げられていたのですが、私のスピリットは比較的安価なシリーズで正確な価格も分かりませんでした。もしかしたらグランドセイコーだったら掲載されたのかも知れません。
そもそも男性ファッションは一目見てどこのブランドか分かるようなデザインは少ないものです。腕時計などは分かりやすいですが、ほかのアイテムとなると、よほど詳しくないと見分けることなど出来ません。
有名ブランドの洋服はシルエットが美しいことが多いので、確かにカッコいいとは思うのですが、身に着ける側の意識が低いとそのカッコいいシルエットを活かすことなど出来ません。
有名ブランドだからカッコいいのではなく、しっかりとサイズを合わせた上で、体型維持や姿勢や歩き方を意識し、さらに日ごろのメンテナンスをしっかりと行っている人だけが、洋服をカッコよく着こなすことが出来ます。
これは有名ブランドの洋服に限ったことではなく、一般的な洋服でも同じです。
洋服の価格が高いからカッコいいのではなく、きちんと着こなしている人がカッコいい(似合っている)だけです。
実際に私がスナップ写真の撮影をされたのも、それがスナップ撮影をする人に伝わったからこそ声をかけられたわけです。ただファッション雑誌のコンセプトに合っていても、スポンサーに合っていなかったから掲載されなかったのだと考えられます。
ファッション雑誌のプロですら洋服のブランドはそう簡単に見抜けるものではありません。
実際に商品を扱っているお店の人であれば別ですが、多くの人はファッションのトータルバランスで似合っているかどうか判断するので、特定のブランドだからカッコいいという印象にはならないという事です。
スナップ撮影されたのに掲載されなかった事は悲しいのですが、このような分析をする事で自分で選んだファッションが、プロにとっても間違いないのだと証明されたわけでもあるので、良い思い出となりました。
スナップ撮影されたいのであれば、
もしファッション雑誌のスナップ撮影をされたいのであれば、その雑誌がよく取り上げているブランドの洋服を着るのが一番だと思います。
休日にでも頻繁にスナップ撮影されている場所に通えば、いつか声をかけられるのではないでしょうか。
しっかりとブランド名や洋服のシリーズや価格を言えると、より掲載される可能性が高まると思います。
洋服は価格ではない!
一方で洋服をカッコよく着こなしたいというのであれば、特定のブランドにこだわる必要はありません。
有名ブランド、高級ブランドの洋服が悪いということではなく、自分の体型に合う洋服を見つけてください。それがたまたま有名ブランドの洋服だったのであれば、それは最高に似合う洋服です。
これは無名ブランドの洋服でも同様です。Tシャツ一つとっても肩幅や着丈や袖丈やシルエットは各社違いがあるものです。どこそこのTシャツがカッコいいのではなく、体型にあったTシャツが似合うということです。
どんなに流行しているTシャツや有名ブランドのTシャツでも、サイズが合っていなければ似合いようがありません。
もちろん安物のTシャツの中には、薄い生地で透けてしまったり、一度の洗濯で襟元がダルダルになってしまったり、縫製が適当でほつれたりすることもあるので、どんなに体型に合っていてもカッコよくならないこともありますが、それなりにしっかりと作られたTシャツであれば、有名ブランドのロゴマークがなくても、最高に似合うTシャツになる可能性があります。
ファッション知識が乏しい相手には、ロレックスやアルマーニのスーツのような分かりやすいブランドのほうが評価されるかも知れませんが、そのようなブランドを身に着けていなくてもオシャレな人が、世の中にはたくさんいるものです。
あなたの周りのオシャレな人を思い浮かべてみてください。有名ブランドのロゴマークに頼らずとも、何となくオシャレだなと思う人がいるのではないでしょうか。
ファッション知識が乏しくて似合っている理由を分析する能力がなくても、「何となく似合っているな」とは判断できるものです。逆に「似合っていないな」とも判断できます。
どこがどう似合っていないのか、と説明できなくても何となく違和感を感じるものです。
知識があれば「袖をもう少し詰めたほうがいい」など適格なアドバイスができますが、知識がなくても違和感はしっかりと伝わります。
どんなに有名なブランドの最新ファッションでも、サイズがいまいちで姿勢が悪いと、ブランドが狙っている綺麗なシルエットなど表現できません。高級生地ほどメンテナンスを怠ると劣化しやすいものです。
「洋服の価格=カッコいい」
と勘違いしないでください。
しっかりと自分の体型や洋服と向き合ってきた人だけが、カッコよく洋服を着こなすことが出来ます。高価な洋服ほど良質な生地やしっかりとした縫製をされている可能性が高いですが、高価だからカッコいいのではないということを、しっかりと認識してほしいと思います。
ファッション雑誌のスナップ撮影をするような目の肥えている人ですら、無名ブランドでもきちんと着こなしている人を評価してくれます。
プロのスタイリストにもでお願いしない限り、自分がカッコよく着こなせる洋服というのは、自分で見つけるしかありません。お店の人のアドバイスを参考にするのは構いませんが、しっかりと自分の体型や生活習慣と向き合って、本当に自分に似合う洋服を選べるようになってほしいと思います。
「取りあえず、半年おきに新しい洋服を買えばいいや」
といった考えでは、いつまで経っても成長はありません。洋服の買い替えサイクルに正解があるわけではありませんが、洋服の寿命は扱い方(メンテナンスや姿勢など)で大きく左右します。
せっかく身体に馴染んできた洋服が劣化して着られなくなったり、適当な買い替えサイクルで捨てられるのはもったいないです。
しっかりと洋服と向き合い、体型と向き合い、生活習慣と向き合ってほしいと思います。カッコよく洋服を着こなせるようになると、ファッション雑誌のスナップ撮影をされる確率も上がるはずです。
掲載されるかは別の問題ですが。
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