マツコの知らない世界の白Tシャツ特集が面白かった!

ファッションコラム

白Tシャツの世界

少し前に「マツコの知らない世界」というテレビ番組で、「白Tシャツ」の特集が組まれていました。

「#FFFFFFT」という白T専門店を経営されている夏目拓也さんが、誰にでも似合う白Tシャツの世界を紹介していました。

実際に番組のスタッフが普段着ている白いTシャツと、彼が選んだ白いTシャツを着比べてみると、見事にスマートな着こなしになって感動してしまいました。

一般的な白いTシャツは薄手の綿で出来ており、陰影が出来やすくて体型を隠す事が難しいのですが、彼は生地の厚みやシルエットの違いをしっかりと理解しており、様々な体型に合わせて似合う白いTシャツを選んでいました。

とはいえ、カッコいい着こなしだったかというと微妙でした。

白Tシャツの事を知り尽くしているおかげで、デメリットを上手く和らげることは素晴らしかったのですが、単純に他の色のTシャツを選んだ方が、より簡単にそれらのデメリットを回避できるものです。

誰にでも似合う洋服などない

夏目拓也さんは「白Tシャツは誰にでも似合う」とアピールし、実際に似合っていなかった人達を見事に仕上げてくれたのですが、これは誰にでも取り入れられる着こなしテクニックではありません。

当ブログでは以前に男性の透け乳首問題について紹介した事があるのですが、

参考女性が苦手な夏場の男性ファッション

安くて生地が薄い白いTシャツほど、このリスクが発生してしまいます。

夏目拓也さんのような専門家であれば、厚手の生地や体型に合わせて乳首が浮き出ないシルエットのTシャツを選ぶ事が出来ますが、安易に素人が真似てしまうと肝心なポイントを忘れてしまうかも知れません。

Tシャツが似合うポイントはいくつかあるのですが、単純に身体にフィットしているだけでなく、着丈や袖丈や肩の縫い目の位置なども様々なチェックポイントがあります。

肩の縫い目が落ちてしまうとお下がりを着ている子供のような印象になりますし、だからといってサイズを下げると身頃がピチピチになってしまうかも知れません。

透け乳首を回避する為に、厚手の生地でサイズの大きい白いTシャツを選べば良いという問題ではないという事です。

だからこそ彼のような専門家の存在意義があるといえるのですが、様々なブランドの白いTシャツを扱っているお店など多くありませんし、最近はTシャツがパックに入っている事が増えてきたので、試着が難しいケースもあります。

自分で選ぶとなると、かなり難易度が高くなってしまいます。

要するに白いTシャツにこだわらない方が、ずっと簡単に着こなせる可能性が高いです。浮き乳首の問題や皺の陰影を考えなくて済む黒いTシャツの方が、相性が良いものを見つけやくなります。

スーツのように細かくサイズやシルエットを合わせられる洋服ほど、オシャレに興味がないお父さんでもそれなりに様になるものですが、白いTシャツはスタイルや着こなしテクニックも含めて相当難しいものです。

クールビズで白いポロシャツを着る男性が増えましたが、体型が露わになるのを避けているせいか、大きめのサイズを選んでブカブカになってしまっている男性が多いです。

ポロシャツもTシャツのように体型を露わにしてしまうので、かなり細かな計算が必要になります。どこそこのブランドのポロシャツを着たらカッコ良くなるという問題ではありません。

Yシャツであれば、体型別に袖丈や襟丈などを選べる事が多いので、多くの男性の体型に合わせる事ができるのですが、SMLのようなサイズ展開しかないポロシャツやTシャツだと、よほどスタイルの良い男性でなければ似合いません。

それこそ夏目拓也さんのような専門家にコーディネートをしてもらえるのであれば、ブランドをまたいで自分の体型に合うTシャツを見つけてもらえますが、これを自分で行うとなると簡単ではないので、一般の人はあまり白にこだわらない方が、似合わない要素(透け乳首や襟元の垢などの清潔感など)を排除できて、上手くいく可能性が高くなるはずです。

まとめ スーツは最強

白いTシャツはシンプルなだけに誤魔化しが効く要素が多くありません。夏目拓也さんのように様々なブランドの白Tシャツの違いを理解している人でもない限り、スマートに着こなす事は難しいです。

オシャレに興味がない人ほど、洋服が似合っているポイントを理解できませんが、一方で似合っていないポイント(違和感)となると、誰もが一目で分かるものです。

場違いのファッションなのか、体型に合っていないのか、年代に合っていないのか、肌の色に合っていないのか、何かしらの違和感があるので似合っていないという評価をする事ができます。

知識やテクニックのある人であれば、白いTシャツでもこの違和感を上手く見極めて排除する事ができますが、だからといって抜群に白いTシャツが似合うようになるかというと、それはまた別の問題です。

抜群に白いTシャツが似合っている人というのは、残念ながら抜群のスタイルを持っている人だけです。裸になってもカッコイイ人だけです。

テクニック次第で違和感を減らして似合わない条件を避ける事は可能ですが、それはあくまでも普通のレベルに達しただけであり、似合っているという事ではありません。

ただこの普通のレベルに達している男性があまりにも少ないので、相対的に良い印象にはなりますが、流石にスタイルが良い人を上回れるわけではありません。

それこそスタイルが良い男性が、きっちりとサイズを合わせると全くもって敵わなくなってしまいます。

一方で肌の露出が少なくて様々な補正効果を取り入れているスーツのような洋服であれば、それほどスタイルが良くない男性でも、スタイルが良い男性と同レベルぐらいに達する事が可能です。

極限まで脂肪を落としているボクサーの身体は最高にカッコ良いものですが、彼らがスーツを着るとスマートな男性にしか映りません。筋肉がなくて細いだけの男性が着ているスーツとそれほど印象が変わらなくなります。

これがスーツの凄さです。多くの男性の体型を隠して男らしい雰囲気にしてくれるので、オシャレに全く興味がないおじさんでも、それなりにカッコ良く仕上げてくれます。

だからこそ当ブログでは、スーツのようなサイズ調整をしやすいジャケパンスタイルを勧めています。Tシャツのようなカジュアルな恰好よりも、それほど体型が良くない多くの一般男性にとって武器(補正効果)になってくれます。

白いTシャツでもマツコの知らない世界で紹介されていたように、様々なやりようがある事を学べたのは良かったのですが、それだけに白いTシャツを着こなす難しさも改めて感じました。

肌ツヤや髪質が瑞々しい体型が崩れていない若者であれば、少しぐらいサイズがあていない白いTシャツでも、清潔感のある着こなしになってくれますが、肌ツヤが衰えて体型も崩れがちな中年男性にとっては、やはり避けた方が無難なファッションです。

清潔感のある若者は全身古着でもカッコ良く着こなす事が出来ますが、体型や肌ツヤが衰えている中年男性が古着を取り入れてしまうと、浮浪者のように見えてしまう事もあります。

あえて選んでいる事がわかるように、その他のファッションを綺麗にまとめたり、常識のあるファッションにしておかないとバランスが取れません。かなり難しいファッションですし、わざわざ挑戦するメリットもありません。

白いTシャツも古着と少し似ています。汚れが目立ちやすいですし、メンテナンスにも気をつかう必要があります。よほど白にこだわりがあるのでなければ、あえて取り入れるメリットがありません。

番組でも乳首が透けにくい白いTシャツとして、少し黄色がかった生地を勧めていたのですが、ズボンや靴に清潔感がなかったり、そのTシャツに皺が多いと、雑な洗濯で色移りしたかのように、むしろ不潔さを助長してしまうかも知れません。

また番組で紹介されていた高機能な白いTシャツの多くが高価でした。一般的なTシャツの価格帯から選ぶのであれば、やはり白は避けた方が無難です。

Yシャツなどでもそうですが、白い生地ほど品質の差が出やすいので、懐具合の差が出やすいファッションでもあります。

ちょっとした柄やカラーのおかげで、それらの差も感じにくくなるので、お金持ちではない多くの一般人にとっては、白以外の方が相性が良いのではないでしょうか。

もちろん身体を鍛えていたり、スタイルに自信があったり、中年でも清潔感がある男性であれば、白いTシャツを取り入れても良いとは思いますが、そうではない人にとってはかなり難しいファッションなので、安易には取り入れない方が良いかと思います。

白いTシャツの世界は奥深いだけに、適当だと粗をさらけ出す事になってしまうかも知れません。

どうしても取り入れてみたい人は、筋トレを頑張って体型を整えるのがおすすめです。白いTシャツに限らず、あらゆる洋服が似合いやすくなるはずです。

それが難しいなら、それこそ「#FFFFFFT」のような白T専門店を訪ねて相談してみてください。「マツコの知らない世界」の白T特集は「paravi」というサイトで見られるようですよ。

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