洗濯マグちゃんは効果ない?相性が良いのはデニム生地

ファッションコラム

洗剤要らずでエコな洗濯マグちゃん

少し前に洋服を洗濯する方法を調べていると、洗剤を使用せずとも洗濯できる「洗濯マグちゃん」なるものが見つかりました。

高純度のマグネシウム99.9%を使って水素を含むアルカリイオン水を生成し部屋干しの嫌な臭いの原因となるカビや汚れをキレイに落とす今までにないマグネシウムで洗う新発想の洗濯用品

との事で興味が沸き、さらに色々と調べていると、どうも少量の洗剤に組み合わせて使う方法と、洗濯マグちゃんのみで洗濯する方法があり、単体で使用するのに適しているのは「ベビーマグちゃん」という事が分かりました。

名前の通りに肌が弱い赤ちゃんの衣類向きの商品で、そちらの方が魅力的に感じて購入してみました。

期待しながらベビーマグちゃんだけで洗濯をしてみると・・・

話題になっているほどの効果は実感できませんでした。

洗濯マグちゃんは効果ない?

効果が全くないというわけではないのですが、明らかに一般的な洗濯洗剤よりは洗浄力が弱く、シャツの黒ずみや脇汗の色染みといったものが落ちていませんでした。

そもそも洗濯機に洗剤を入れなくても、水だけでかき回すだけで大半の汚れは落ちるので、それと大差がないように感じてしまいました。

アルカリイオン水による消臭効果といったものはあるのかも知れませんが、流石に脇染みが残っていると匂いますし、正直にいって期待外れでした。

一般的な洗濯洗剤にプラスする事で、効果が引き出されると考えれば悪くはないのかも知れませんが、それなら洗浄力が強い洗濯洗剤でも選んだ方が確実です。

一方でオシャレ着のように中性洗剤で優しく洗う必要がある生地の洋服であれば、「洗濯マグちゃん」と相性が良いかなとも思えました。

洗濯機のドライコースのような優しいコースで洗わなければならない衣類というのは、一般的な洗濯洗剤だと色落ちをしてしまったり、生地の油分が落ちすぎてゴワゴワになってしまいます。

ただ洗濯マグちゃんの相性について詳しく調べていると、ウールやシルクのような動物性の天然素材とは相性が良くないらしく、繊維の油分を奪い過ぎてしまう事があるようでした。

洗濯槽や排水が綺麗になるなどのメリットもあるのですが、意外と洗濯マグちゃんと相性が良い衣類は多くないのかも知れません。

そこで相性が良い衣類はないかと考えていると、デニム生地のジーンズの洗濯が思い当たりました。

デニム生地との相性抜群

色落ちを嫌ってジーンズを滅多に洗わないという男性が多いものですが、どうしても汗や皮脂汚れが付着してしまうので、汗の多い夏場だと不衛生になってしまいます。

一般的にジーンズの色落ちを防ぐ洗濯方法というと、桶にオシャレ着洗い用の中性洗剤を溶かし、ジーンズをつけて優しく手洗いをするといったものです。

色落ちを防ぐにはこれが理想的ではあるのですが、頻繁にこのような洗濯ができるのは、よほどのデニム愛好家だけだと思うので、私はジーンズを裏返してから洗濯ネットに入れて、オシャレ着洗い用の洗剤で洗濯機の優しいコースで洗っていました。

デニム生地の色落ちというのは着用時の擦れだけでなく、洗濯機の中でぶん回されて他の衣類と擦れた時の方が問題になります。これだけなら裏返して洗濯ネットに入れるだけで回避する事が可能です。

そしてこの色落ちを防ぐ中性洗剤の代わりに、洗濯マグちゃん(私はベビーマグちゃんですが)を使用してみると、かなり良い風合いに仕上がりました。

洗濯後のゴワつきがほとんどなく、イヤな匂いといったものもありませんでした。

洗濯マグちゃんの特徴として、柔軟剤を使用しなくても良い事があるのですが、この理由は一般的な合成洗剤に含まれている蛍光剤や漂白剤の成分が残る事で、ゴワゴワとしてしまうからなのだそうです。

石鹸がベースの肌に優しい洗濯洗剤も、柔軟剤を使用しなくても良いものが多く、洗濯マグちゃんでも同じような効果があるのだと考えられます。

洗濯にとっても最も重要な洗浄力といった意味では、流石に一般的な合成洗剤の方が優れていますが、それ故のデメリットを補う為に柔軟剤が必要になっているのかも知れません。

オシャレ着洗い用の中性洗剤にも蛍光剤が含まれており、それが色落ちを防ぐ効果があるのですが、ジーンズのように悪臭の原因となる脇汗が付着しない衣類であれば、洗濯マグちゃんのような洗浄力があまり強くなくとも、殺菌力が強いので相性が良いと感じました。

柔軟剤を多めに入れて生地の繊維をコーテイングし、生地のヨレを直すような方法もあるのですが、

そもそもヨレてしまう原因が合成洗剤にあるので、それを回避できる洗濯マグちゃんとは相性が良いと思います。

デニム生地専用の洗濯洗剤なども売られており、それらも蛍光増や漂白剤や柔軟剤などの添加剤が入っていない事が多く、単純に洗浄力を抑えた洗剤という事になります。

髪に優しいシャンプーの大半が、一般的なシャンプーよりも洗浄力を抑えているように、過剰な洗浄力が油分を奪い過ぎてしまい、それを補う為にリンスやコンディショナーが必要になります。

デニム生地の風合いを保つ為に、水だけで洗濯をする人がいるぐらいなので、「洗濯マグちゃん」のアルカリイオン水による消臭効果とは、かなり相性が良いのではないでしょうか。

私のように腋臭体質でなければ、上着の洗濯に使っても悪くはないと思うのですが、色落ちが心配なデニム生地に限っていえば、洗濯マグちゃんは相性が良いと思うので、ジーンズが好きな人は試してみる価値があるのではないでしょうか。

まとめ 効果は使いどころ次第

赤ちゃんのようにベタついた汗や臭い脇汗を出ないような人であれば、「洗濯マグちゃん」ぐらいの洗浄力でも効果を実感できるのかも知れませんが、私のように腋臭体質の人にとっては、十分な洗浄力があるとは感じられませんでした。

洗剤と併用して使う方法もあるので、それであれば上手く効果を引き出せるのかも知れませんが、それも私はあまり違いが分かりませんでした。

一方でデニム生地のような色落ちが心配な衣類だと、洗剤による色落ち要素を回避できるので、とても相性が良いと思います。

デニムシャツやジージャンのような衣類だと、脇汗が染み込んで難しいかも知れませんが、ジーンズだとそもそも一ヵ所に匂いが染みつくような事がないので相性が抜群です(下着を洗わないような人は別かも知れませんが)。

洗濯マグちゃんの販売ページを改めて確認してみると、

蛍光剤・漂白剤を含まないので、部屋干しすると変な臭いがしがちなデニムなどにもぴったり

とあったぐらいなので、メーカーもおすすめしている使用法のようでした。

デニム生地は厚手で乾燥が遅いだけに、アルカリイオン水による殺菌効果とも相性が良いのだと思います。

ちなみに現在の私が実践しているジーンズの洗濯方法というのは、洗濯機に水を貯めてからベビーマグちゃんを入れ、30分ぐらい放置してから洗濯ネットに裏返したジーンズを入れ、一番優しいコースで洗濯しています。

ベビーマグちゃんの説明書を確認すると、「スピード洗い」などの短時間の洗濯コースだと、アルカリイオン水の効果を十分に引き出せない事があると書いてあったので、少し時間を空けた方が効果が高まると思って長めに設定しています。

ドライコースのような優しいコースも洗濯時間が短い傾向があるので、洗濯マグちゃんの効果を引き出すためにも、少し時間を置いた方が良いかと思います。

そしてもう一つポイントなのが、ネットに入れたジーンズが浮いてこないように、手で押し込んで中の空気を抜く事です。

これは洗濯マグちゃんに限ったことではないのですが、ジーンズのように単体で衣類を洗う時というのは、上に浮きっぱなしだと洗濯の効果を上手く引き出す事ができません。

洗剤を入れた洗濯槽の奥まで手を突っ込むとなると、肘まで洗わなければならないので大変だったのですが、これも洗濯マグちゃんのおかげで楽になりました。この辺はドラム式洗濯機であれば関係ありませんが。

そしてジーンズを自宅で洗濯する際の最後のポイントは「脱水」です。洗濯機の一番優しいコースだと脱水も弱い傾向があり、厚手のジーンズがネットの中で折りたたまれているだけに、そのままだと結構な水分が残ってしまいます。

ジーンズのような厚手のデニム生地は乾燥にも時間が掛かるので、脱水だけはネットから取り出して一般的な洗濯コースの脱水をかけています。

ネットから取り出したジーンズを、裏返しのまま洗濯槽の側面に張り付けるように設置すると、脱水時による皺も大幅に減らす事ができます

しっかりと脱水を終えたら、ハンガーを組み合わせてジーンズの生地を広げるようにして乾燥させます。ピンチハンガーなどで空間をもたせるように干してもOKです。

この乾燥に手間取ると、いわゆる部屋干し臭のようなものが発生してしまうので、速やかに乾燥させる必要があります。

洗濯マグちゃんはこの部屋干し臭を抑える効果もあるので、乾きにくい厚手のデニム生地と相性が良いと思います。

ジーンズを裏返したまましばらく干し(3~4時間)、ある程度乾いたら表に戻します。こうする事で部屋干し臭が発生すると言われている6時間以内に、しっかりと乾燥させやすくなります。

乾きにくいのは生地が折り重なっている裏側に集中しているので、この干し方はあらゆる衣類にも当てはまりますよ。

雨の日のように湿度が高い場合は、換気扇を回したりエアコンや扇風機を利用するなりして工夫してください。干しているジーンズの下に新聞紙を敷くだけでも、空気中の湿気を吸い取って早く乾いてくれますよ。

既に洗濯マグちゃんを所有していて使いどころがないという人や、ジーンズが大好きな人であれば、洗濯マグちゃんを試してみる価値があると思います。

ただ最新の合成洗剤と同等の洗浄力があるとは言えないので、上手く使い分けてみてください。要は使いどころの問題です。

洗濯マグちゃんの効果には賛否両論あり、「全く効果がない!」といった意見も多いのですが、あくまでも相性の問題なので仕方がないのかも知れません。

私のように腋臭で頑固な汚れが付いてしまう人には向いていませんが、肌が弱い人やアトピー体質の人にとっては洗剤の残りがないので、ありがたい存在なのではないでしょうか。

ウールやシルクのような動物性の天然生地の衣類が多い人にも向いていませんが、綿や麻や化学繊維の衣類であれば相性は悪くないと思います。

特にデニム生地のように色落ちが心配な衣類や、厚手で乾燥が遅い衣類とは相性が良いので、上手く使い分けてみてください。プレミアムといった効果を高めているものがあったり、ベビーマグちゃんのように洗剤なしを前提としているタイプもあるので、それぞれの環境に合わせて選んでみてください。

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ちなみに私は肌着や下着のような皮脂汚れが多い衣類は、お湯で強力な洗濯洗剤に漂白剤を追加し、ガンガンに洗って清潔感を保つように心掛けています。

腋臭でなければ上着のオシャレ着でも、洗濯マグちゃんだけで十分かも知れないので、それぞれの状況に合わせて上手く効果を引き出してみてください。

このような本が売られているぐらいなので、「洗濯マグちゃんなんて効果がない」と決めつけてしまうのは、少しもったいないかも知れませんよ。

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