身の丈にあった生活をする人ほど魅力的でオシャレ!

ファッションコラム

身の丈にあった生活とは

身の丈にあった生活という言葉の意味を調べてみると、

分相応の生活 ・ 身の丈に合った暮らし ・ 分相応の暮らし ・ 相応の生活 ・ 相応の暮らし

とありました。「身の丈に合った」という言葉の通り、服のサイズが適している状態を良しとしている意味があります。

これは逆に考えてみると理解しやすいのですが、身の丈にあっていない生活というのは、分相応ではない背伸びした生活ということになります。

借金してまで高級外車に乗っていたり、立場にそぐわないお金の使い方をしていると、期待していた評価が周りから得られないばかりでなく、成金ファッションのような残念な印象に映ってしまうかも知れません。

洋服の身の丈

身の丈にあった生活を洋服で考えてみると、ハイブランドの高価な洋服やアイテムといった事になるのでしょうか。

身の丈にあっていないというと、小柄な人が自分を大きく見せようと大きなサイズの服を着てしまい、むしろ小柄さを強調してしまうようなケースもあるのですが、一点豪華主義のような成金ファッションにも当てはまります。

ハイブランドの高価な洋服やアイテムが悪いということではなく、分相応ではないところが問題になってしまいます。

そもそも海外の有名ブランドの洋服というのは、貴族のような特権階級を相手にしているので、現地の一般市民が背伸びしてまで取り入れるようなファッションではありません。

一般的なフランス人が日常的に高級フレンチを食べているわけではないですし、北海道の人がカニやイクラを日常的に食べているわけではないような事です。

「旅の恥は搔き捨て」という言葉があるように、知り合いがいない旅先だからこそ、おかしな事をしでかしても問題になりにくいわけですが、身の丈にあっていない生活やファッションというのは、日常的に捨てられない恥をさらけ出すような事です。

高級外車の後部座先に座れる人だからこそ許されるファッションを、満員電車で通勤している人が取り入れても似合いようがありません。

手入れの難しい高級天然生地の洋服などが分かりやすいでしょうか。普段使いをしてしまうと直ぐに傷んでしまい、安価な綿の生地よりも印象が悪くなってしまいます。

超高級革靴に使用される柔らかい革の靴底は、カーペットの上を歩くから問題ないのであり、アスファルトの上を歩く人が背伸びして履いてしまうと、直ぐにダメになってしまいます。

これらのような身の丈にあっていないファッションやアイテムを身につけてしまうと、期待しているほどの評価が得られないばかりか、定番アイテムよりも状態が悪化して評価が下がってしまいます。

お洒落なイメージのあるイタリアやフランスの一般人が、有名ブランドの洋服を身につけているわけでもないのに、どことなくお洒落なイメージに映るのは、身の丈にあったアイテムをしっかりと身につけているからです。

洋服のバランス

洋服に限った事ではないのですが、アンバランスな状態で優れている物というのは、一部の芸術作品を除いてありません。

見る人が見れば分かるようなものというのは、詳しくない人からするとアンバランスにしかなりません。

お洒落な洋服も同じで、お洒落好きからは評価されるような事でも、そうではない層からすると、ただただ悪目立ちしてしまいます。

ヴィンテージのジーンズなどが分かりやすいでしょうか。マニア同士にとっては垂涎の的でも、知らない人からすると薄汚れた汚いズボンです。

料理でもそうなのですが、厳選された食材を手間暇かけて調理したといった感じの説明がないと、料理が詳しくない人からすると、ただただ薄味の美味しくない料理として認識されてしまいます。

多くの人に伝わるのはもっと分かりやすい要素であり、いたってシンプルなところが重要になります。

洋服で言うならブランド名や生地の質といった事ではなく、単純に似合っているかどうか、その場に相応しいかどうかで判断されます。

もちろんファッションショーのような場であれば、見る人が見るので評価基準も変わるのですが、アパレル業界に勤めている人や美容師でもない限り、過度なお洒落はプラス評価につながってくれません

銀行員がお洒落な恰好をしていると信用されにくくなりますし、市役所の職人の腕にロレックスが光り輝いていると反感を受けます。

周りの人が期待している人物像とズレてしまうと、どんなに有名なブランドのファッションアイテムでもプラス評価にはつながりません。

有名人や天才だと認知されている特別な人物であれば、そのような個性も許されてしまうのですが、なんの事前情報もイメージもない人が、身の丈にあっていない恰好をしていると、ただただ評価が悪くなってしまいます。

どことなくお洒落な印象に映る人というのは、周りの人から期待される人物像から逸れていません。

なにが違うのかというと、バランスが取れているからです。

きちんとサイズが合っていたり、年齢に合っていたり、その場に合っていたり、清潔感がある恰好だったりといった要素の差で印象が左右します。

身の丈にあった恰好だからこそ、相手側が警戒する事もなく、それでいて周りの人の適当な恰好よりもバランスが良いので、お洒落な印象に映ります

全く同じ食材から作られたラーメンでも、盛り付け方の違いで美味しそうにも不味そうに見えるように、僅かなバランスが印象を左右します。

星付きレストランで修行していた有名シェフであれば、ラーメンにトリュフを入れて5000円の値付けをしても許されるかも知れませんが、何のイメージもないその辺のラーメン屋が同じ事をすると、注文すらしてもらえません。

多く人から愛される800円の普通のラーメンといっても、適当に作ったものと丁寧に出汁を取ってアク抜きをして綺麗に盛り付けた物では雲泥の差があるように、ファッションも求められる範囲の中で、きちんと向き合っている人が良い評価が得られます。

これが身の丈にあったファッションという意味です。

魅力を上げるポイント!

そもそも魅力的な人というのは、ずば抜けた容姿やスタイルを持っているので、努力せずとも周囲の人から評価されています。

既に一定の高評価があるだけに、ちょっと変わったファッションや髪型でも好意的に受け入れてもらえるのですが、私も含めて多くの一般人が彼らと同じ事をしても勝負にならないどころか、同じ土俵にすら上がれません。

スタイルが良くない女性や清潔感のない女性が、露出の多い洋服を着ても魅力が上がらないようなことです。

カリスマ美容師による斬新な髪型というのは、美男美女にしか似合いません。一般人が真似ると悪目立ちして残念さだけが際立ってしまいます。

一般人の魅力を上げる方法というのは、あくまでも身の丈にあった範囲内で真剣に向き合うしかありません

いくつか例をあげると、きちんとアイロンをかけるような事です。周りの同レベルの人と比べて清潔感が出るので印象が良くなります。

姿勢や歩き方もそうです。スッと胸を張った良い姿勢になると洋服に余計な皺が出ないので、印象がグッと良くなります。

靴磨きもそうです。靴は汚れやすいだけに扱い方やメンテナンスの差が浮き彫りになるので、ノーメンテナンスだと新しい靴でもない限り、清潔感を下げる要因となってしまいます。

残念ながら人間には生まれ持った魅力に差があるので、イケメンや美人とはそもそも勝負になりません。

戦うべきは周りの同レベルの人物であり、その中から頭一つ抜きんでる事ができれば、現在よりもずっと高評価を受けられるようになります。

思い切って有名ブランドの腕時計を購入しても、パーティーのような席でしか似合わない目立つものだと、普段使いに向いていないのでバランスが崩れてしまいます。

上品なシンプルな腕時計だとしても、袖を巻くってこれ見よがしにアピールすると嫌味になってしまいますし、洋服のサイズや袖の長さがあっていないとバランスが取れません。

一点豪華主義のファッションというのは、車好きの若者がジャージで中古のスポーツカーや高級車に乗っているような事であり、同じ趣味の人以外からは嫌われてしまいます。

同じ予算をかけるなら普通車の方が状態が良い物を選べるので清潔感があり、維持費も安くなります。洋服などにもバランスよく予算をかけられるので、一部の車好きの人からは好かれなくても、その他多くの人から嫌われる事はありません。

どちらの方が多くの女性にモテるかというと、後者なのはイメージできるのではないでしょうか。

落としたい女性が車好きなのであれば、好みに寄せていくのが悪いとは言いませんが、良いのかも知れませんが、好みが分かれる要素というのは諸刃の剣なので、好みが合わない人からの評価は下がってしまいます。

しばしば個性が大事だとは言いますが、突出した個性や才能が乏しい一般人だからこそ、アンバランスな箇所を排除して全体的なバランスを整えた方が良い結果につながります

高級腕時計や高級車のおかげでモテる事もあるので、金目当ての女性を落としたいのであれば良いのですが、そうではない人が背伸びして真似てしまうと、お互いに不幸な結果になってしまいます。

まとめ 身の丈の範囲で出来る事

身の丈にあった生活というと、我慢を強いられるような負のイメージを持つ人もいるかも知れませんが、きちんと身の丈に合わせた生活をしている人は、それほど多くありません。

誰もが好みや趣向があるので偏る要素がありますし、逆に全く興味がない要素だと平均以下という事も珍しくありません。

何から何まで平均的なスペックの人などいないように、誰でも身の丈に合わない要素があります。

まだまだ伸びしろがありますし、簡単に改善できる要素なのに、気がついていないだけで周りからの評価を下げてしまっているかも知れません。

男性は女性と比べてファッションに興味がある人が少ないだけに、女性からすると清潔感がないファッションになってしまっている人が凄く多いです。

だからこそ好きな男性のタイプのアンケートなどでも、「清潔感のある男性」が上位にランクインします。

多くの男性は清潔感のあるファッションに対して、

「きちんと洗濯をしていれば良いんだろ」

程度の認識しかないので、女性が求める清潔感のレベルに達していません。皺だらけだったり、毛羽立っていたり、色移りがあったり、TPOに合っていなかったりと、身の丈に合うレベルにすら到達していません。

洋服のサイズ合わせも適当な男性が多いので、そもそも似合いようがありませんし、スーツのように店員さんにサイズ合わせてもらう洋服ですら、メンテナンスがイマイチで清潔感がなかったり、崩れた姿勢や歩き方で皺だらけになってしまっています。

身の丈にあったファッションといっても、何か分かりやすい個性があるわけではないのですが、見逃してしまっている箇所がたくさんあるので、真剣に向き合う事で周りの同レベルの男性と比べて頭一つ抜きんでる事が可能になります。

周りにいるお洒落な印象の男性を観察してみてください。分かりやすいアイテムなど身につけていなくても、どことなくお洒落な印象に映るのは、粗(嫌われる要素)が少ないからです。

一点豪華主義のような目立つ個性は、相手の好みと一致しないと評価されませんが、

身の丈にあった平均的な要素は、多くの人から嫌われないだけに、チャンスの数が増えてくれます。

イケメンや美人のようにチャンスそのものが多い人だと、自分の好みを押し出してもチャンスの母数が多いだけに相性が良い人と巡り合える可能性があるのですが、チャンスの母数が多くない一般人が同じような事をすると、ただでさえ少ないチャンスを棒に振ってしまいます

分かりやすい例だと金髪のような事です。金髪が許されるのはジャニーズのようなイケメンか、ビートたけしさんや松本人志さんのような天才と認知されている人だけであり、何のイメージもない人が金髪にしていたところで、周りから評価される事など一切なく、デメリットだらけになってしまいます。

ズボンの丈を調節し直すだけでも、詰まった裾の皺が減って足が長く見えるようになるかも知れませんし、

きちんと靴紐を結ぶようになるだけで、歩き方や姿勢が良くなって上着の皺も減るかも知れませんし、

現在の自分の髪質や毛量に合わせた髪型にするだけで、清潔感が出るようになるかも知ません。

お洒落な人というと、何か特別なファッションをしている人と考えてしまいがちですが、同じユニクロの服でもきちんと向き合っている人と、適当に選んでいる人では雲泥の差があります。

グラム100円の安い肉でも、適当に塩コショウで焼くだけの調理より、下味をつけたり、筋切りのような下ごしらえして調理すれば、グッと美味しくなるように、ちょっとした差が結果を左右する事は珍しくありません。

日頃からこのような丁寧な調理をしている人が、たまに高価なお肉を調理することになると、違いも分かるので失敗しませんが、適当に塩コショウで焼けばいいんだろといったレベルでは、せっかくの柔らかい高価なお肉に火を通し過ぎて台無しにしてしまいます。

身の丈にあっていないファッションも同じで、中途半端に背伸びしたところで良さを引き出す事はできません。

コーティングの剥がれたフライパンで焼いたり、切れ味の悪い包丁で肉の繊維を落し潰して台無しにしてしまいます。

ファッションも同じで、きちんとサイズ合わせをして選んだり、正しいメンテナンスをする事だったり、TPOに合わせる事といった基本的な事と向き合わないままだと、高価なハイブランドのアイテムでも活かしきれません。

身の丈にあったお洒落といっても、まだまだ伸びしろがあるので真剣に向き合ってみる価値があるのではないでしょうか。

それほどお金を掛けずとも印象を変えられる要素も多いですし、この向き合った経験が次回の洋服選びに役立ってくれます。

靴下や下着のような物でも、何となく履き心地が良い物があるはずです。その特徴を理解して揃えていけるようになると、日々の疲れも軽減されて身体も健康になって生物としての魅力がアップしていきます。

小さな要素でも真剣に向き合っていると、汚れが見立ちにくいカラーや柄が分かるようになり、生地の素材や織り方の違いによる肌触りの違いが分かるようになり、汚れ落ちや匂い残りなどの違いも分かるようになるので、他のアイテムを選ぶ際にも役立っていきます

些細な事でも積み重なっていくと、印象を大きく変える事になるので、身の丈にあった範囲内で真剣に向き合ってみてください。

どことなくお洒落な印象に映る人ほど、きちんと身の丈にあった範囲内で勝負しているという事を忘れないでください。

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