ファッションが仕事や人間関係に影響が出る理由を理解しよう

ファッションコラム

ファッションの違いで人間関係に差が出る理由

男性は女性よりも合理的な判断をする傾向があり、女性は男性よりも直感や印象を優先して判断する傾向があります。

実はこの違いこそが男女のファッションに対する意識の差でもあり、実際に見た目の差となって表われています。

合理的な判断をする男性といってもどこに合理性を求めるのかは人それぞれなので、誰もが同じファッションという事ではなく、コスパ重視の人もいれば、動きやすさや快適性を重視する人もいれば、女性受けを重視する人もいるので、一概に正解があるわけでもありません。

ただ自分が重視している要素と相いれない考え方の人に出合うと、どうしても違和感を覚えてしまうので、気が合わないといった感じになってしまいます。

趣味のようなコミュニティ内だと似通ったファッションになる事が多いのですが、不特定多数の人を相手にするビジネスのような場だと、この違和感のせいで上手くいかないケースが増えてしまいます。

外見ではなく仕事の中身で合理的に判断をしているつもりでも、初対面の印象が悪い(合わない)とマイナス評価からのスタートになってしまいます。

これを意外と多くの男性が理解していないのですが、男性も女性と同じように直感で左右される要素があり、外見からその情報を察知しています。その精度に男女差やファッションレベルの差があるだけで、多かれ少なかれ誰もが影響を受けています。

相手に期待する人物像

どんなに素晴らしい提案をされても、その人物がいかにも怪しげな詐欺師のような恰好をしていると合理的な判断を下す事はできません。

データーだけを分析するAIなら別かも知れませんが、人間関係というのはそれだけで決まるものではありません。

空気清浄機を勧めてくる営業マンが、上手なセールストークで淀んだ空気のデメリットをアピールし、その解決策として自社の空気清浄機がどれほど効率が良くてコスパも良いと言われても、その人が悪臭が漂っていそうな不潔な恰好をしていると説得力がありません。

寿司職人がラーメン屋のような黒いTシャツ姿で握っていても美味しくは感じないような事です。

最近は日本文化に魅せられた外国人が料理人をしているケースもありますが、どうしても外国人が握るお寿司となると、違和感を覚える人も多いのではないでしょうか。

それなりに流暢な日本語を話し、日本的な礼儀作法をマスターし、きちんと割烹着を着ていると、真剣に修行をしているのだと伝わってきて違和感も和らぐのですが、何かの拍子でタトゥーが見えてしまうと、それだけで違和感だらけになってしまいます。

冷静にお寿司の味だけで満足感が決まるわけではないですし、実際にそのような判断をしている人は多くありません。

回転寿司のような厨房が見えないところだと、人件費が安い外国人労働者を雇っているようなケースは珍しくありませんが、それは外見が見えないからこそ成り立つのであり、カウンター席の目の前で握る寿司職人となると、かなりマイナスからのスタートになってしまいます。

これは人種差別という事ではなく、誰もが相手に期待している人物像というものがあり、その人物像から外れた違和感を覚えてしまうと、マイナスからのスタートになってしまいます。

同じ日本人だって若くて綺麗な女性が寿司屋のカウンターで握っていると違和感があるような事です。もちろん男性でも清潔感のない無精ひげが生えているおっさんだと不安になりますし、帽子もかぶらずに髪の毛が落ちてきそうなふんわりヘアーでも違和感が生まれます。

よほどの実力があれば、そこから覆す事もできるのかも知れませんが、それが出来るのは一部の天才だけであり、私も含めて多くの一般人は当てはまりません。事前情報が全くない一般の人が有名人や成功者の個性的なファッションを真似てしまうと、大抵は残念な印象にしかなりません。

そもそも人は中身だけで判断する事は出来ません。よほど精通している分野の事でもない限り、見た目の印象や事前情報に左右されてしまいます。

法の下で平等であるはずの裁判ですら、見た目印象や反省している態度で情状酌量の余地が認められます。おかした罪は同じでも判決に差がでるように、見た目の印象というのは判断材料として大きな役割を担います。

中身よりも外身が重要な理由

そもそも人は話の内容をきちんと聞いて判断していません。全く同じような内容でも尊敬している人物から言われると心に響きますが、毛嫌いしている人から言われても全く心に響きません。

有名人や有名な会社のように、受けて側に事前に様々な情報があるケースだと聞く耳をもちますが、全く知らない人や無名の会社の製品となると判断材料がないだけに、よっぽど魅力的なものでないと食指が動きません。

これはマーケティングや広告で考えると分かりやすいのですが、無名の会社や新しい製品をアピールする際に、その製品の魅力を事細かに伝えるより、やたらと商品名を連呼するような手法を取ります。

ポップなメロディの乗せて商品面を連呼し、まずは知ってもらう事を重視します。

たまに名前を聞いたこともない企業が、自社の歴史や伝統を自慢げにアピールするCMが流れる事もありますが、あれは社長の自己満足になるだけでほとんど広告効果がありません。

広告代理店はスポンサーである社長をヨイショするので、そのようなCMが製作される事があるのですが、広告代理店手動で本気で商品を売りたい場合は、そんな自己満足なCMにはしないものです。

誰も見ていないであろう深夜の広告費が安い時間帯ほど、自己満足CMが流れるのは、社長のヨイショとのバランスを取った結果です。

女性アナウンサーが美女だらけなのも同じです。アナウンスの技術で決まるのであれば、ベテランアナウンサーほど重宝されるものですが、視聴者にとってはニュースの内容や声の質よりも誰が話しているかの方が重要なので、スカートを履いて足を見せている美人アナウンサーがニュースを読み上げる事になります。

全く同じニュースの内容でもブスやブ男が伝えると、そのニュースの信頼度が下がるという悲しい調査結果があるほどです。だからこそ男性アナウンサーには誠実さが求められますし、女性アナウンサーには聡明そうな美女が選ばれます。

声の技術力が勝負であるはずの声優の世界ですら、ブスやブ男は書類選考で落とされるという厳しい現実があります。人気声優になると特定のファンがつくので、アニメの良しあしや声の技術を求めていない層を多く取り込めるようになります。

莫大な製作費が投入されるアニメ映画も分かりやすいのですが、技術の高いプロの声優より、そのアニメを視聴する層に人気の俳優を選びます。

本気でアニメが大好きな人ほど、そのような映画を毛嫌いするものですが、多くの人はアニメや声優の技術に詳しくないので、技術的な事よりも事前情報のイメージを重視して選びます。

大のアニメ好きのように、誰もが詳しい分野ほど合理的な判断をしやすくなるのですが、詳しくない分野の事ほど事前情報(イメージ)が良いとプラス評価になります、初手の印象が悪いとマイナス評価からのスタートになってしまいます。どちらも合理的な判断をしているわけではなく、あくまでも印象によって左右されています。

事前情報が全くない一般の人というのは、初手の印象が全てと言っても過言ではありません。よほどの天才や努力家であれば、そこから覆させるようなケースもありますが、私も含めて多くの凡人には難しい事なので、いかに初手でマイナス評価をされないかが凄く重要なポイントになります

容姿や身長を変える事は簡単ではありませんが、ファッションや髪型や表情や姿勢といった要素であれば、初対面の印象を大きく変える事は可能です。

美人やイケメンが有利なのは当たり前なのですが、少なくても現在の自分のレベルから引き上げる余地は残されています。外見を整える事で相手からマイナス評価をされる確率を減らす事になり、周りの凡人同士のどんぐりの背比べから頭一つ抜きんでる事が可能になります

もちろん個性的な目立つファッションが良いという意味ではありません。相手の好みがはっきりとしている場合は、それに合わせた個性が良いケースもありますが、その個性はその人以外からはマイナス評価を受ける事になってしまいます。

ロックの雰囲気が漂う飲食店に営業に行くのであれば、ロックテイストのファッションを取り入れるのは悪くありませんが、どこでも「俺はロックが好きなんだ!」という個性を取り入れてしまうと、マイナス評価だらけで上手くいきません。

ピンポイントでプラス評価を狙うのが悪いとは言いませんが、普段は誰からもマイナス評価を受けにくい普通のファッションを、丁寧に着こなした方が有利に働くケースが多くなります。

まとめ 凡人の戦い方

私のようなイケメンでも金持ちでも天才でもない凡人というのは、初対面の相手に良い印象(プラス評価)をもってもらう事ができません。

だからこそマイナス評価になるかも知れない要素を徹底的に排除する事で、「悪くはないかな」といった評価になり、話を聞いてもらえる機会が増えていきます。

ビジネスマンならホリエモンがどんな格好をしていても話を聞きたくなるものですが、何の事前情報もない小太りの男性が同じような恰好をしていると、聞く耳すらもってもらえません。

よほど精通している分野の事であれば、合理的な判断を下す事もできるのかも知れませんが、人間関係のようにデーターで示せるわけがないものほど、見た目の印象が大きなポイントになります。

もちろん一部の天才のように巧みなトーク術や人を惹きつけられる要素があるのであれば、個性的な要素で目立つ事がプラスになる事もあるのですが、そうではない凡人が真似てしまうとデメリットだけになってしまいます。

何年か前に訪れた会社でデスクワークをしていた男性が、坊主頭に丸眼鏡で黒のタートルネックにジーンズとスニーカーを合わせており、スティーブジョブズを意識している事が丸わかりで、ある意味では面白かったのですが、それとなく彼の仕事ぶりについて聞いてみると、

「全然仕事ができないよ」

という悪評ばかりでした。もしかしたら天才肌の仕事ができそうな雰囲気のせいで期待値が高くなり、損していたのかも知れません。

芸能人の二世タレントのように初手からイメージがついてハードルが上がっていると、なかなか正当な評価をされないものです。

イケメンや美人が有利なのも初対面から印象が抜群に良いからであり、スタートラインから差がついてしまいます。ちなみにイケメンは出世に不利に働くというデーターもあります。

「どうせあいつは顔が良いから仕事が取れるんだろ」

というやっかみが加わり、正当な評価を受けにくくなります。

誰もが合理的な判断をしているようで、実際には見た目の印象に左右されています。だからこそ、初手でマイナス評価を受けるような要素は排除しておかなければなりません。

私のような凡人がイケメンと同じ土俵で戦っても勝ち目はありませんが、同レベルの凡人の中から有利に戦えるようにする事は可能です。

そもそもイケメンや美人というのは、何か特別な個性があるのではなく、むしろあらゆる要素が平均的にで均整が取れているのであり、それを本能は優秀な遺伝子の持ち主なのだと判断しているからだと言われています。

参考イケメンや美人が有利な本当の理由

様々な人のデーターを集めてコンピューターで平均化すると、物凄いイケメンや美人になるように、なにか突出した個性があるからイケメンなのではありません。

イケメンや美人ほど顔に左右差がないと言われており、顔を半分に区切って反転してもほとんど印象が変わらないのですが、多くの人は兄弟とすら思えないほど別人になってしまいます。

だからこそ髪の分け目を変えるだけでグッとバランスが良くなる人もいますし、歯の嚙み合わせ調節をしてだけでシュッとするような人もいます。

いつも右側の歯ばかりで食べている人が、その習慣を改め事でバランスが取れていく事もありますし、表情筋のトレーニングをしてバランスの良い笑顔が出せるようになるのだってイケメンに近づく事になります。

眉毛の左右差を整えたり、もみあげのバランスを整えたり、もちろんファッションによってバランスを整える事も可能です。

洋服の着こなしというとコーディネートばかりが注目されてしまうのですが、和服だと全く同じ着物でも着こなし方によって随分と印象が変わる事があるように、

スーツのような洋服でもちょっとした襟の形や向きによって印象が変わる事は珍しくありません。シャツの襟の角度やネクタイの結び目の大きさなど、僅かな事でバランスは良くも悪くもなってしまいます。

しばしばファッションブロガーのような人達が、特定のアイテム(ユニクロのアンクルパンツなど)を勧めているのですが、そのアイテムを身につけたからといってオシャレになるのではなく、そのアイテムのおかげでバランスが良くなった人だけにメリットがあるのであり、それさえ買えばOKというものではありません。

姿勢が悪いままオシャレな洋服を身につけたところで狙っているラインが出るわけではありませんし、アンクル丈のズボンもすね毛が濃い男性にはリスクになってしまうかも知れません。立ち姿は良くても座るとすねが丸見えになってしまうので、靴下や靴のバランスを取るのも難しくなります。

足が長く見えるズボンといったものも、実際に足が長い人が履くとバランスが崩れてしまう事すらありますし、小柄な人が身体を大きくみせようと大きなダウンジャケットを着てしまうと、お下がりを着ている子供のように益々小柄さが強調されてしまう事もあります。

あくまでも自分を平均に近づけてくれるアイテムと相性が良いのであり、特定のアイテムさえ手に入れば解決する問題ではありません。人によっては姿勢を改善するだけでバランスが良くなるかも知れませんし、ダイエットや筋トレが有利に働くかも知れません。

この辺は顔のタイプよって似合う眼鏡のフレームで考えと分かりやすいのですが、面長には○○、逆三角には◇◇、丸顔には△△といった目安がありますが、これらはあくまでも傾向であり、誰もが当てはまるわけではありません。

参考眼鏡が似合わない男性の特徴

全く同じタイプのフレームでもレンズの大きさは様々ですし、フレームの太さや材質によっても印象は変わります。基本的にはレンズの中央に黒目がくるのが良いのですが、芸能人やファッション雑誌を真似て特定のブランドのフレームにこだわってしまうと、目が離れたり近づいて見えるようになる事もあります。

さらに細かな事を言えば鼻パッドとの相性もありますし、その調整をする技術者のレベルによっても印象は大きく変わります。ちょっとした向きや高さの調節でグッとバランスが良くなる事もあれば悪くなってしまう事もあります。

一本5000円ぐらいの安い眼鏡でもバランスよく収まれば似合いますし、どんなに高価なブランド眼鏡でも合わなければ似合いようがありません。

高価な眼鏡を販売しているお店ほど微調節する技術もあるので、結果的に似合いやすくなる傾向があるのですが、安い眼鏡でもしっかりとバランスを見極める事が出来れば似合う眼鏡を手に入れる事は可能です。

ファッションもオーダーメードで作れば最適なバランスに仕上げてくれますが、特定のブランドやアイテムにこだわってしまうと、似合わせる事が難しくなります。

あるファッションブロガーがアンクル丈の魅力を伝える為に、一般的な丈のズボンとの比較をしていたのですが、明らかに裾が詰まって皺だらけのズボンと比較しており、誰が見たってアンクル丈の方が良く見えるのですが、そのズボンだってきちんと裾上げをすればグッと良くなる可能性があるわけです。

椅子に座っている時の印象はアンクル丈よりもハーフクッションぐらいの方がバランスが良いですし、デスクワークの人ならむしろ向いているかも知れません。

もちろんアンクル丈と相性が良い人もいますが、誰にでも勧められるものではありませんし、それさえ購入しておけば間違いないというものは存在しません。

ある程度の年齢の男性なら軽薄な印象になるかも知れませんし、スリムなシルエットのせいで太っている事がより強調されてしまう事もあります。

これらのように自分の体型や年代や環境と向き合いながらファッションを整えていく事で、少しずつ平均値に近づいていき、誰からも違和感のもたれない外見になっていきます。

相手によって評価が分かれる個性的な要素で勝負するのではなく、誰からも嫌われない普通のファッションと丁寧に向き合う事で、周りの同レベルの男性の中から頭一つ抜きんでるようになり、仕事や恋愛や人間関係といったものが有利になっていくものです。

これがイケメンではない凡人ならではの戦い方です。

高級黒毛和牛のような素材が良いものは塩コショウぐらいで美味しく仕上がるものですが、硬さや臭みが残っている牛肉ほど丁寧な下ごしらえをする必要があります。

臭みや硬さのようなマイナス評価があると、それなりに肉の旨味が出ていても評価してもらえません。一方で丁寧に下ごしらをしてマイナス要素を減らす事ができると、

「価格の割には悪くないんじゃない?」

といった評価をされる事になり、これといって飛びぬけた選択肢がない時に、何かと有利に働いてくれます。

多くの男性のファッションというのは、硬くて臭みもあるようなレベル(凡人)なのに塩コショウぐらいしかしていません。

「清潔さえあれば十分だろ」

といった程度なので簡単に引き離す事ができます。

流石にイケメンと真っ向勝負ができるとは言いませんが、誰もが常にお金に余裕があって高級黒毛和牛を選べるわけではないように、本音では「イケメンの方が良いけど現実的にはこの辺かな?」といった感じで選ばれる機会が増えていきます。

私自身もファッションに目覚めてから姿勢や表情や髪型といった要素も含めて、総合的なマイナス評価を減らしていく事で、どんどん人間関係も向上し、女性の方から誘われる機会も増えていきました。

高級和牛ステーキは美味しいものですが、気軽に入れる牛丼屋の方がずっと多くの人に愛されているように、無難な選択というは決して悪い選択肢ではありません

ただ牛丼屋といっても店の外見が汚かったり、メニューやテーブルが油ぎっていたり、接客サービスが悪かったりすると避けられてしまうので、普通のレベルの中でも選ばれやすくなる努力は必要です

これを意識する事が大切です。多くの男性のファッションは適当なだけに、そのレベルから抜け出す事はそれほど難しくありません。

人は合理的な判断をしているつもりでも、事前情報がない初対面ほど外見から伝わる情報によって左右されてしまうので、マイナス評価を受けやすい要素は避けた方が有利に働くという事を頭に入れて置いてください。

これさえわかればファッションの方向性を間違える事もなくなっていき、あらゆる人間関係も向上(避けられない)していきますよ。

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