男ならではの口臭の原因を理解して適切に対策しよう

自分磨き

男ならでは口臭の原因

どんなにお洒落な男性でも口臭が酷いと嫌われてしまうものです。

そもそも男性は女性と比べて匂いに鈍感な傾向があり、そもそも口臭や体臭に気づいていない男性も珍しくありません。

女性の嗅覚が男性と比べて鋭い理由は諸説あるのですが、代表的な説だと免疫力が弱い子供に食べさせる物の腐敗を見極める必要があるからだと考えられています。

実際に女性は匂いの情報を処理する「嗅球」と呼ばれる脳の細胞の数が、男性よりも平均して43%多いという研究結果があります。また女性は生理があるので匂いケアの必然性も高く、男性よりも圧倒的に敏感な傾向があります。

男性ならではの口臭の原因というのは、女性よりも油っこい食事を好んでいたり、お酒やタバコを嗜む人が多いといった事もあるのですが、単純に嗅覚が鈍感で気づいていない人が多いからです。

さらに男女には身長差もあるので、男性の口元が女性の鼻に近いといった事も関係しています。

これらはどうしようもない事なので、男性ならではの口臭対策があるわけではないのですが、「食後にガムやミンティアを食べているから問題ない」と勘違いしてしまっている人も少なくないので、日頃から正しい口臭ケアを意識する必要があります。

簡単な口臭ケア

一番の口臭ケアは歯をきちんと磨く事です。これは誰もが理解していると思います。ただ歯周病などが原因で口臭が悪化してしまう事もあるので、定期的に歯医者さんでチェックしてもらいましょう。

このような当たり前の口臭ケアを出来ている事が前提ですが、外出時のように歯を磨く事が難しい時に簡単に行える口臭ケアを紹介します。

それは「毒出しうがい」です

「毒出しうがい」とは歯科医である著者が考案したものであり、簡単に言うと力強いうがいです。

口を開けてガラガラと音を立てるうがいではなく、コーヒーを啜る時ぐらいの少量の水を口の中に含み、しっかりと口を閉じて力強く口の中をうがいする方法です。

この毒出しうがいをやってみると直ぐに分かるのですが、かなり口の中がスッキリとします。

流石に歯磨き粉のような爽快感はありませんが、軽く歯を磨いたぐらいのスッキリ感が得られます。

もちろん毒出しうがいをしたからといって、歯磨きが不要だというわけではないのですが、簡易的な歯磨きのような事になるので、食後の口臭の問題を和らげる事ができます。

しかも力強くうがいをすると舌の汚れも落ちてくれます。舌の汚れも口臭の原因の一つと言われており、歯周病予防にも効果があると言われてます。

最近は舌用の歯ブラシもポピュラーになってきましたが、わざわざそのような物に頼らずとも、力強いうがいをするだけでかなり舌苔も落ちてくれるので、口臭予防に効果的です。

毒出しうがいのメリット

口臭の原因の一つである食べ物カスを落とす意味で毒出しうがいは有効であり、歯を磨くのが難しい外出先ほど効果を発揮しやすいのですが、さらなるメリットがあります。

それは「唾液の分泌が促される」事です。

食後の口の中というのは酸性に傾いていおり、それが歯を溶かしたり食べカスの腐敗を促してしまうのですが、力強いうがいで食べカスを掃除できるだけでなく、唾液の分泌も良くなって口内環境を整えるのが早くなります

世の中には強力な唾液の持ち主がおり、一切歯磨きをしなくても虫歯や口臭の問題がないという凄い人がいるほどです。

唾液の質を高める事は難しいですが、唾液の分泌を促す事は難しくないので、そういう意味でも毒出しうがいはおすすめです。

歯の再石灰化を促すハイドロキシアパタイトという成分は、特別なガムや歯磨き粉の中だけに含まれているのではなく、唾液の中にも含まれています。食べた物やカスの酸性によって歯は溶けてしまうのですが、唾液(弱アルカリ性)の分泌が正常だと自然と中和して歯を再石灰化してくれます。

ついでに覚えてほしい事があるのですが、実は歯磨きにもリスクがあり、食後すぐは歯の表面が溶けているので、そこで研磨剤が入っている歯磨き粉で歯を力強く磨いてしまうと、歯が削れてすきっぱになってしまうケースがあります。

この辺も唾液の強さや歯の強さも関係しているので、誰もが当てはまるとは限らないのですが、歯が薄くなっている人ほど食後に直ぐに歯を磨く傾向があるので、少し間を開けて唾液で中和させてから磨くように意識してみてください。

舌磨き用のブラシにもリスクがあります。使用上の注意にも「1週間に1~2回を目安にご使用ください」と書いてあるのですが、歯磨きの度に行ってしまうと舌を傷つけてしまう事があります。

また力強いうがいをすると、アゴや頬や舌の筋肉も刺激されるので顔のむくみが解消されたり、口呼吸改善の効果も期待できます。これも大きなメリットです。

口臭の原因の一つとして口の中の乾燥があり、唾液が少ない人や口呼吸の人ほど口の中が乾いて悪臭を発してしまいます。

「毒出しうがい」は単純に簡易的な歯磨きや舌磨きとして役に立つだけでなく、唾液の分泌を促して口呼吸も改善し、口内環境を良くする効果があるので、結果的に口臭ケアとして大きく役立ってくれます。

実際に試してみると分かるのですが、かなりアゴや頬の筋肉が疲れると思います。水を含み過ぎると力強く動かせないので、少量の水で何度か繰り返しながら行うのがポイントです。詳しく知りたい人は本を読んでみてください。

流石に人前で大胆に行う事はおすすめしませんが、食後に水やお茶で軽く行ってみたり、トイレに立った時に行う事は難しくありません。

私もよく外食をした後にトイレに行く前に、水を少し含んでからトイレに向かう途中で誰にも気づかれないように行っています。食後であれば飲み込んでしまっても問題ありません。

ただ朝一のように口の中が乾燥している時は雑菌だらけなので、飲み込まずに吐き出しましょう。

これが簡単な口臭ケアのポイントです。爽やかな香りがするガムやミンティアに頼るのが悪いわけではないのですが、それらはあくまでも匂い誤魔化すだけなので本質的な対処法ではありません。

それに口臭を誤魔化すにしても、毒出しうがいを行って綺麗にしてから取り入れた方がより効果が期待できます

さらに顔のむくみも改善するかも知れません。引き締まった表情にする為のトレーニング(顔ヨガなど)がありますが、力強いうがいをすると同じぐらいの疲れるので、一石二鳥にも三鳥にもなってくれますよ。

まとめ 歯磨きと鼻呼吸

基本的にきちんとした歯磨きと鼻呼吸が出来ていれば、口臭というのはそれほど悪化するものではありません。

もちろん健康状態や直前に食べた物の匂いが胃から出てくる事もあるので、歯磨きと鼻呼吸だけで完璧というわけではないのですが、基本的に身体が健康な状態であれば、口臭も酷くなるわけではありません。

唾液が正常に分泌されていれば、食後に自然と口内環境も落ち着いていくのですが、普段から口で呼吸をしていると口臭を周囲にばら撒くだけでなく、口の中も乾燥して雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。

口臭を誤魔化せる便利なケアグッズが悪いとは言いませんが、それらはあくまでも誤魔化す程度の効果しかないので、過度な期待はしないでください

それこそ中年の男性にも多いのですが、気持ちの悪い口臭とミンティアの香りが混ざって複雑な匂いを発しているものです。これは極端な事をいえば、ろくにトイレ掃除もしないで芳香剤に頼っているような事なので、嗅覚が敏感な女性からすると誤魔化しきれません。

実は私も嗅覚だけは昔から敏感で気をつけているのですが、女性の口臭や体臭が気になるケースというのは滅多にない一方で、中年男性となると半分以上の人が気になるほどの悪臭を発しており、さらに口臭ケアをしている人の匂いも気になります。

本人や男性同士だと分からないような匂いでも、嗅覚が鋭い女性からすると気になるレベルの人が珍しくないので、洋服の清潔感を気をつけるだけでなく、本質的な口臭や体臭の対策も意識してほしいと思います。

口臭や体臭のケアとなると、誤魔化す方法ばかりが注目されるのですが、本質的な改善も忘れないでください。

皮脂汚れや汗が染み付いた衣類に、香りの強い柔軟剤や芳香剤で誤魔化しても効果は長続きしません。きちんとした洗剤や洗濯方法と向かい合わない限り、本質的な体臭対策にはなりません。

きちんと対処した上で漏れてしまう匂いであれば、その匂いも弱まっているので誤魔化すのも難しくないのですが、何も対処しないで誤魔化そうとすると、バカみたいに臭い香水をつけるような事になってしまいます。

口臭対策も同じできちんと歯を磨く事だったり、食事の内容を気をつけたり、口呼吸を改める事が大事なので、そこは間違えないでください。

外出先では歯を磨く事が難しいだけに、今回紹介した毒出しうがいは覚えておいて損はないと思います。

喫煙者なら尚更です。休憩中に喫煙所から戻る前に毒出しうがいをしておくと、かなり口臭を抑えることができます。

もちろん毒出しうがいは自宅の中で行っても構いません。力強い歯磨きや舌磨きのような傷が付くリスクはありません。

特に朝一の口の中は雑菌だらけなのでおすすめです。初めに含んだ水は直ぐに汚れるのでパッと吐き出し、何度か力強いうがいをやってみてください。私はお風呂に入ったタイミングでも必ず行うようにして習慣にしています。

やればやるほどコツも掴んで力強く行えるようになるので、顔もシュッとしていきますよ。

そして口臭が気になる男性は、日頃から口呼吸にならないように意識してください。口臭そのものが漏れにくくなりますし、病気にも強くなって身体の内側から健康になり、魅力的な男性に近づいていくかも知れません。

ただ口呼吸の改善は一筋縄ではいきません。口の周辺の筋肉の衰えも原因の一つではあるのですが、蓄膿症だったり、鼻側に問題があるケースもあります。

さらに姿勢の悪さも影響する事があります。猫背で背中が丸まっていると肺も大きく膨らめなくなり、顎が前に出ていると喉も狭まってしまいます。

浅い呼吸だと効率よく酸素を取り入れにくくなるので、自然と口からの呼吸を優先してしまう事もあります。

マラソンなどで酸素が少なくなると口で大きく呼吸をするように、日頃から姿勢が悪くて呼吸の効率が落ちていても口呼吸になってしまいます。

誰もが深呼吸をする時には自然と胸を張った良い姿勢になるように、姿勢の悪さが呼吸の質を悪化させてしまい、それが原因で口呼吸になって口臭の原因となっている人もいるので、全身の健康と向き合う事も見落とさないでください。

口臭の悪化というのは身体の健康状態を表すバロメーターの一つでもあるので、安易に誤魔化してしまうのではなく、しっかりと本質的な対処をしましょう。

それこそ姿勢の崩れの原因も様々であり、脱ぎ履きしやすい大き過ぎる靴のせいで、歩き方が崩れて姿勢が悪くなっている人もいますし、デスクワークの人ならモニターや椅子の高さ調節だけで姿勢が良くなるケースもあります。

たかが口臭の原因といっても、あらゆる事が複雑に絡んでいるので、総合的な健康と向き合う事も忘れないでください。中途半端にこだわったファッションアイテムのせいで姿勢が崩れている男性も珍しくないので、お洒落に興味がある男性でも要注意です。

もちろんデート前にはニンニクを避けるような事も大切なので、そこも間違えないでください。「ブレスケアを飲めば大丈夫!」といった考え方だと、なかなか誤魔化しきれるものではありません。

口臭ケアグッズに頼る事が悪いわけではないのですが、頼り過ぎると本質的な対処法を怠ってしまうので気をつけてほしいと思います。

逆に本質的な対処法(健康)と向き合っていくと、口臭が改善されるだけでなく全身のあらゆる箇所にも好影響が出る可能性があります

唾液には男性ホルモンが多く含まれているので、メンタル面にも影響がありますし、姿勢が良くなれば内臓の機能も上がって健康になり、肌ツヤや髪質だって良くなるかも知れませんし、洋服だって似合いやすくなります。

症状がある箇所にだけにアプローチしても、それらの効果は得られません。一時的に誤魔化せるだけです。

この辺は目の下のクマ対策で紹介した事と似ているのですが、目の下の皮膚は薄いだけに症状が出やすいだけであり、そこだけマッサージしてクマの症状が和らいでも全身の血行不良は改善しないような事です。

口臭対策も同じで安易に誤魔化す方法だけに頼っていると、いつまで経っても根本的な改善に向かわないので気をつけてほしいと思います。

毒出しうがいですら唾液の分泌が正常で鼻呼吸の人であれば、それほど効果はないかも知れません。それこそ内臓の異常で口臭が悪化している人には変化はないはずです。

ただ毒出しうがいは特別なお金が掛かるわけでもないですし、口臭対策としてもあらゆる角度から有効な可能性が高いので、現在口臭が気になっている男性は試してみる価値があるのではないでしょうか。

もちろん人前で行ってしまうと、口臭は抑えられても別の意味で不潔な印象になってしまうかも知れないので、時と場所は選んで行ってください。

朝一の雑菌だらけの状態でなければ、飲み込んでもそれほど悪くはないので、食後に何度か少量の水やお茶で力強く口の中をゆすいであげましょう。

たったこれだけの習慣だけでも口臭はかなり変わってくるはずですよ!

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